スイーツ塩見のあま~いお話
お菓子作りを趣味とする塩見啓一アナウンサーの
スイーツうんちくコーナーです。
12月23日金曜日 スイーツ塩見のあま~いお話
今週のスイーツ「クリスマスケーキ」
いつからクリスマスケーキは存在したのか、という正確な歴史はわかっていませんが、700年前のドイツでは司教にクリスマスケーキを贈ったという記録が残っており、少なくともクリスマスケーキにはおよそ700年の歴史があることが判明しています。
お菓子大国のフランスには様々なクリスマスケーキがありますが、近年日本のクリスマスケーキとして人気になっているのが「ブッシュ・ド・ノエル」19世紀に作られるようになりました。フランス語でノエルが「クリスマス」、ブッシュは「木、丸太」で「クリスマスの薪」という意味です。
なぜ薪なのかというとこういった薪がたのものでお祝いする文化はキリスト生誕以前からあります。かつてヨーロッパの各家庭では12月の上旬に大きな薪を焼き、冬至を祝いました。ブッシュ・ド・ノエルはその薪に由来しているのです。
ちなみにドイツのクリスマスケーキ『シュトーレン』はドイツ語で柱や棒という意味です。
イギリスはクリスマスプディング。プリンではなく、パウンドケーキに近いもので、牛脂を使うのが特徴です。
イタリアはパネトーネが有名。パンに近いフルーツケーキです。ドイツ・イギリス・イタリアに共通するのはドライフルーツを使うことです。
さて、日本でのクリスマスケーキの歴史はというと、明治43年にさかのぼります。
当時は創業したてだった洋菓子店、不二家が「季節限定の新商品」としてクリスマスケーキを発売したのです。
日本初のクリスマスケーキは砂糖のシロップでコーティングされたドライフルーツと洋酒のケーキでした。販売当初、ケーキはとても高価な食べ物だったため、裕福な層しか口にできませんでしたが、お客さんからは大好評だったそうです。
以降、不二家は毎年クリスマスの時期になるとケーキを販売し、世間にクリスマス文化を浸透させていきます。
戦後、家庭用冷蔵庫が登場したことでクリスマスケーキの普及は加速しました。
また、冷蔵庫が登場したことで、クリスマスケーキ自体にも変化が起こります。
ケーキのクリームがバタークリームから、生クリームへと変化したのです。
それまでは、常温保存できるバタークリームで作られたケーキが主流でしたが、冷蔵庫が普及したことで保存が難しいとされていた生クリームケーキが家庭で楽しめるようになったことが理由でした。
バタークリームよりもさっぱりとした甘さの生クリームが世間に大ヒットし、さらにクリスマスケーキ文化を促進させるきっかけとなります。
日本ではクリスマスケーキにいちごがつきものですが、これは日本独自のスタイルです。不二家の創設者である藤井林右衛門がケーキ作りの修行で渡米し、現地で食べたスコーンをきっかけに、いちごと生クリームのスポンジケーキを作りました。
また、同時期にいちごのハウス栽培が開始され、クリスマスシーズンにもいちごが使えるようになったことで「いちごのケーキ=クリスマスケーキ」という形が完成します。
日本では昔から祝い事の席には紅白幕を用いるなど、いちごの赤色と、生クリームの白色は日本人が好きな色の組み合わせです。赤と白のケーキを見て「縁起が悪い」と感じる人が少ないため、日本では人気が高いと考えられています。
また、生クリームといちごの組み合わせは、雪とサンタクロースを簡単に連想させ、「いちごのケーキはクリスマスに食べるもの」と日本人の心に認識づいたことも理由です。
さあ~それでは今週も作ってまいりました!!
スイーツ塩見手作りの「バタークリームのクリスマスケーキ」です。ど~ぞ
(このコーナーでは、毎週、紹介するスイーツをスイーツ塩見が手作りします!)
byスイーツ塩見
スイーツ塩見のあま~いお話、今回で一区切りです・・・またの機会をお楽しみに!
いつからクリスマスケーキは存在したのか、という正確な歴史はわかっていませんが、700年前のドイツでは司教にクリスマスケーキを贈ったという記録が残っており、少なくともクリスマスケーキにはおよそ700年の歴史があることが判明しています。
お菓子大国のフランスには様々なクリスマスケーキがありますが、近年日本のクリスマスケーキとして人気になっているのが「ブッシュ・ド・ノエル」19世紀に作られるようになりました。フランス語でノエルが「クリスマス」、ブッシュは「木、丸太」で「クリスマスの薪」という意味です。
なぜ薪なのかというとこういった薪がたのものでお祝いする文化はキリスト生誕以前からあります。かつてヨーロッパの各家庭では12月の上旬に大きな薪を焼き、冬至を祝いました。ブッシュ・ド・ノエルはその薪に由来しているのです。
ちなみにドイツのクリスマスケーキ『シュトーレン』はドイツ語で柱や棒という意味です。
イギリスはクリスマスプディング。プリンではなく、パウンドケーキに近いもので、牛脂を使うのが特徴です。
イタリアはパネトーネが有名。パンに近いフルーツケーキです。ドイツ・イギリス・イタリアに共通するのはドライフルーツを使うことです。
さて、日本でのクリスマスケーキの歴史はというと、明治43年にさかのぼります。
当時は創業したてだった洋菓子店、不二家が「季節限定の新商品」としてクリスマスケーキを発売したのです。
日本初のクリスマスケーキは砂糖のシロップでコーティングされたドライフルーツと洋酒のケーキでした。販売当初、ケーキはとても高価な食べ物だったため、裕福な層しか口にできませんでしたが、お客さんからは大好評だったそうです。
以降、不二家は毎年クリスマスの時期になるとケーキを販売し、世間にクリスマス文化を浸透させていきます。
戦後、家庭用冷蔵庫が登場したことでクリスマスケーキの普及は加速しました。
また、冷蔵庫が登場したことで、クリスマスケーキ自体にも変化が起こります。
ケーキのクリームがバタークリームから、生クリームへと変化したのです。
それまでは、常温保存できるバタークリームで作られたケーキが主流でしたが、冷蔵庫が普及したことで保存が難しいとされていた生クリームケーキが家庭で楽しめるようになったことが理由でした。
バタークリームよりもさっぱりとした甘さの生クリームが世間に大ヒットし、さらにクリスマスケーキ文化を促進させるきっかけとなります。
日本ではクリスマスケーキにいちごがつきものですが、これは日本独自のスタイルです。不二家の創設者である藤井林右衛門がケーキ作りの修行で渡米し、現地で食べたスコーンをきっかけに、いちごと生クリームのスポンジケーキを作りました。
また、同時期にいちごのハウス栽培が開始され、クリスマスシーズンにもいちごが使えるようになったことで「いちごのケーキ=クリスマスケーキ」という形が完成します。
日本では昔から祝い事の席には紅白幕を用いるなど、いちごの赤色と、生クリームの白色は日本人が好きな色の組み合わせです。赤と白のケーキを見て「縁起が悪い」と感じる人が少ないため、日本では人気が高いと考えられています。
また、生クリームといちごの組み合わせは、雪とサンタクロースを簡単に連想させ、「いちごのケーキはクリスマスに食べるもの」と日本人の心に認識づいたことも理由です。
さあ~それでは今週も作ってまいりました!!
スイーツ塩見手作りの「バタークリームのクリスマスケーキ」です。ど~ぞ
(このコーナーでは、毎週、紹介するスイーツをスイーツ塩見が手作りします!)
byスイーツ塩見
スイーツ塩見のあま~いお話、今回で一区切りです・・・またの機会をお楽しみに!
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