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12月9日金曜日 スイーツ塩見のあま~いお話

スイーツ塩見のあま~いお話
お菓子作りを趣味とする塩見啓一アナウンサーの
スイーツうんちくコーナーです。

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今週のスイーツ「アップルパイ」

『パイ』は、紀元前1,200年頃の古代ローマ時代に既にあったとされています。
古代ギリシアが起源という説も有力です。当時は肉などを直火ではなく、小麦粉で作った生地で包んでから焼いて、旨味を逃がさないようにしていたそうです。
また、こうすることで焼き過ぎを防ぐことも出来たそうです。


14世紀になると、フランスで『パイ生地』が登場しました。そして肉や魚、野菜、果物などをパイ生地に包んでオーブンで焼いた、パイ料理が作られるようになりました。

同じ頃、イギリスではパイ生地は“中身を入れる器”としてオーブン用として使われていました。当時はまだ現在のような、オーブン用の型や皿がなかったので、パイがその役割をしていたというわけです。そのため料理が出来上がると、焼き上がったパイ生地は捨てられていたそうです。
現在、料理に使われるパイは、その当時と違って生地が軽く薄く仕上げてあるため、料理の一部として一緒に頂けるようになっています。またパイで包むことで、料理の中身の香りや温かさを閉じ込める効果がある・・・ということで、フランス料理を始め、世界の様々な料理で、パイがよく使われています。

アップルパイの最も古いレシピは、イギリスで1381年にリチャード2世の料理人が記したとされるレシピ本。14世紀のイギリスではミートパイが大人気であり、そのアレンジとしてアップルパイが作られたのではないかと考えられています。当時はまだ砂糖の入手が困難であったことから、最古のアップルパイレシピでは砂糖を使用しません。
砂糖が登場して料理の幅が広がった16世紀。イギリスで16世紀半ばに出版された女性のためのレシピ本に記載されているレシピでは、リンゴ以外の果物の記載がなくなりました。
日本人になじみが深い網目模様のパイはオランダで生まれたもの。

さて、アップルパイを食べている国として日本人がイメージするのはアメリカではないでしょうか。ヨーロッパ移民が多かったアメリカでリンゴの栽培が進んだことから、アップルパイはアメリカ人にとって大事な食べ物になりました。
アメリカでは “As American as apple pie(アップルパイの如くアメリカ的)” という表現もあるほど自国を象徴する食べ物の一つとして親しまれている存在。国民的アイデンティティの一部であり、愛国心の象徴でもあるのだそうです。

パイ生地の作り方は、ヨーロッパスタイルの折パイと、アメリカンスタイルの練りパイに分かれます。折パイは小麦粉の生地に伸ばしたバターを重ねて伸ばす方法、練りパイは細かく切ったバターに小麦粉をまぶすようにして作る方法。今回は家庭で作りやすい練りパイでアップルパイを作りました。


さあ~それでは今週も作ってまいりました!!
スイーツ塩見手作りの「アップルパイ」です。ど~ぞ

(このコーナーでは、毎週、紹介するスイーツをスイーツ塩見が手作りします!)


         byスイーツ塩見


 
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