多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

11月25日金曜日 スイーツ塩見のあま~いお話

スイーツ塩見のあま~いお話
お菓子作りを趣味とする塩見啓一アナウンサーの
スイーツうんちくコーナーです。

[この番組の画像一覧を見る]

今週のスイーツ「シュークリーム」

「シュークリーム」という日本語は、フランス語でキャベツを意味する「シュ」と英語の「クリーム」をかけあわせた和製造語。フランス語では「chou a la creme(シュ・ア・ラ・クレム)」と言う。シュー生地を焼きあげたときの形が、キャベツの形に似ていることから、このようなネーミングになったようだ。なお、英語圏ではシュークリームのことを「cream puff(クリームパフ)」と言う。

シュークリームを発明した人はわかっていないが、16世紀頃にイタリアからフランスにシュー生地が伝わったと言われている。
イタリアのメディチ家出身のカトリーヌ・ド・メディシスは、フランスの王家へ嫁ぐ際に、自国から製菓長のポプランを連れて来た。彼が持ち込んだシューの製法は美食文化を押し進めていたフランスで広まり、改良されていった。
その後、パータ・シューを膨らませ、そこに空けた穴にクリームを入れたお菓子が生まれ、これが現代のシュークリームのはじまりになった。
 
シュークリームが日本へ伝わったのは幕末あたりではないかと言われている。
幕末に来日したフランス人、サミュエル・ピエールが、同時期に横浜で西洋菓子店「横浜八十五番館」を開店させた。明治15年、横浜八十五番館で働いていたパティシエ・谷戸俊二郎が米津風月堂(神田淡路町)に雇われ、その翌年(明治16年)に米津風月堂でシュークリームが販売された。また、同じく横浜八十五番館で修行していた村上光保も、その後、自身の店・村上開新堂(麹町)で、米津風月堂と同時期にシュークリームを売り始めているので、日本におけるシュークリームのルーツは「横浜八十五番館」だったと思われる。


シュー生地を焼くと、中に空洞ができるのはなぜか。これには科学的な理由がある。ポイントは粘り気のある生地とあたためられた水蒸気。
生地のなかには水分が含まれていて、オーブンで焼くと水蒸気にかわる。
小麦粉の中のグルテンには粘り気があり、水蒸気が外へ出ようとするのを妨げる。すると、膨張した水蒸気は生地を押し広げていく。さらに熱せられると卵が焼けて、中に空洞が空いた状態のまま固まる。

生地の上部が先に焼けてしまうと膨らみにくくなるので、大きく膨らませるには焼く前に表面に軽く霧吹きをしておくのがコツ。また、小麦粉のなかのグルテンが偏って形成されると、きれいに空洞ができない。小麦粉と他の材料がしっかり混ざるようにすると、うまく膨らむ。

本場フランスでは日本のようなシュークリームはなくなり、ほとんどシュー生地にクッキーやパイ生地を合わせたお菓子になっている。日本でもパイ生地が人気のビアードパパなどのシュークリームはあるが、いまだにプレーンなものが人気である。万人受けするお菓子。


さあ~それでは今週も作ってまいりました!!
スイーツ塩見手作りの「ショートケーキ」です。ど~ぞ

(このコーナーでは、毎週、紹介するスイーツをスイーツ塩見が手作りします!)


         byスイーツ塩見


 
関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報