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11月11日金曜日 スイーツ塩見のあま~いお話

スイーツ塩見のあま~いお話
お菓子作りを趣味とする塩見啓一アナウンサーの
スイーツうんちくコーナーです。

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今週のスイーツ「モンブラン」

塩見さん~今週は「モンブラン」です!

モンブランとは山の名称であり、フランスとイタリアの国境にそびえるアルプス山脈のなかで最も高い山である。「モン」は山の意味を、「ブラン」は白という意味を指す。
イタリア語でも、白い山を指す「モンテビアンコ」という言葉がある。どちらの国にも、山としてのモンブランを模倣した栗を使ったお菓子が存在しており、雪で覆われた美しい山が表現されている。
フランスでは、メレンゲを土台にして生クリームを置き、栗のペーストを線状に絞り出して粉糖をかけて仕上げる。栗の色は茶色が標準。これはペーストに使用する栗を渋皮ごと煮ているためだ。そして、モンブランにふりかける粉糖は、山頂に積もる雪に見立てている。
イタリアのモンブランは、栗のペーストを盛り付けて、生クリームをのせたもの。日本で当たり前に見るモンブランはマロンペーストをグルグルと絞り出しているが、その姿からは全く想像できないものだ。

お菓子のモンブランの発祥の地とされる場所が、フランス・イタリアの双方にある。一方は「フランスのサヴォワ地方」。もう一方は「イタリアのピエモンテ州」。当初、モンブランは栗のペーストに泡立てた生クリームを添えるだけの家庭菓子だった。その後、それぞれの地域の人々が地元にある白い山「モンブラン」をイメージして作ったと考えられている。そのため基本的な材料は似ているものの、実は形状は異なる。
フランスのモンブランは少々丸みを帯び、イタリアのモンブランは高さのある二等辺三角形になっている。これにはそれぞれの国でモンブランの見え方が異なっていることが原因とされている。

日本のモンブランといえば黄色いマロンペーストが特徴である。形としてはフランスのモンブランに近いが、フランスのモンブランは茶色、日本のモンブランは黄色である。

日本のモンブランがなぜ黄色なのかというと、日本でのモンブランは1933年(昭和8年)、東京都の自由が丘にある「MONT-BLANC(モンブラン)」で創業者の迫田 千万億(さこた ちまお)氏が初めて販売したとされている。
「自分のお店の名前をモンブランにしよう」と思った迫田氏。
日本で店名の商標登録を取るために、モンブランの麓にあるシャモニー市の市長や、シャモニーにあるホテル「ホテルモンブラン」へ出向き、許可証を発行してもらった。当時フランスで販売されていたモンブランは「メレンゲとマロンクリームを盛り合わせて、コース料理の口直し用にひんやりさせたデザート」という立ち位置。迫田氏はそこからアレンジし、一つの日本流ケーキとしての地位を確立。
上品な甘みの甘露煮を使用した黄色いマロンクリームを、フワフワのスポンジにのせることで日本人好みのモンブランになった。
さらに、それが戦後日本で広く浸透し、昭和のモンブランは真っ黄色で上品なクリームがスポンジの上にのった形状となった。

黄色のモンブランは日本独自で広まっていったが、1960年代にはフランスで修行したパティシエ達が本場のモンブランを日本に伝えた。現在では、店によって黄色のモンブランと茶色のモンブランに分かれている。


さあ~それでは今週も作ってまいりました!!
スイーツ塩見手作りの「モンブラン」です。ど~ぞ

(このコーナーでは、毎週、紹介するスイーツをスイーツ塩見が手作りします!)


         byスイーツ塩見


 
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