多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

9月30日金曜日 スイーツ塩見のあま~いお話

スイーツ塩見のあま~いお話
お菓子作りを趣味とする塩見啓一アナウンサーの
スイーツうんちくコーナーです。

[この番組の画像一覧を見る]

今週のスイーツ「レアチーズケーキ」

日本の伝統料理に乳製品が登場しない。
日本人が乳製品を食べるようになったのは、
肉食が解禁された明治時代以降だというのが一般的である。しかしながら実は、日本人は平安時代まで牛乳を飲み、乳製品を食べていた。
645年には、孝徳天皇に献上する薬として牛乳の記録があるという。
またこの時代の日本では、「酪」と「蘇」という2つの乳製品が作られている。
「酪」はヨーグルト、または練乳のようなもので、「蘇」は乳を濃縮した乳製品で、チーズのようなものだったといわれることがあるが、厳密にはクリームやバターに近いものだったといわれている。
奈良時代までは乳製品は皇族だけが食べられるものだったが、平安時代なると貴族の間でも食べられるようになる。なかでも紫式部が仕えた中宮彰子の父である藤原道長は、重病を患ったとき「蘇蜜煎」という、蘇に蜜を合わせた食べ物を服用したことが日記に書かれているそうだ。
平安時代にはすでに蜂蜜や砂糖などが存在しており、これらを使って蘇を甘くして食べていた。「蘇蜜煎」は、厳密に考えればまったくチーズケーキではないのだが、平安時代の日本人はすでにチーズケーキに近い、甘い乳製品を食べていた可能性があるのだ。
ただし乳製品を食べる文化は鎌倉時代の訪れとともに幕を閉じる。その主な原因は、仏教における肉食禁止令と、乳製品を貴族と皇族だけが独占していために、鎌倉時代に実権を握る武士たちに浸透しなかったことだとされている。
その後、明治になって日本人も肉食をし、乳製品も取るようになり、チーズケーキのレシピを紹介したものもあったようだが、作られることはなかった。

レアチーズケーキを最初に出したのは1964年赤坂にアメリカンスタイルのレストランとして出来たTop’sと言われている。先にブームになったのはベイクドチーズケーキだが、第1次ブームを1975年に作り出したノンノ編集部がモロゾフのベイクドチーズケーキとともに注目したのは、このレアチーズケーキだったと言われている。
実は、レアチーズケーキは日本独自のチーズケーキである。チーズクリームをゼラチンで固めたのは日本独自であり、アメリカでは「ノー・ベイク・チーズケーキ」という似たものがあるが、ゼラチンは使っていないので違う味わい。世界での主流はあくまで「焼いたチーズケーキ」なのである。


さあ~それでは今週も作ってまいりました!!
スイーツ塩見手作りの「レアチーズケーキ」です。ど~ぞ

(このコーナーでは、毎週、紹介するスイーツをスイーツ塩見が手作りします!)


               byスイーツ塩見


 
関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報