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7月29日金曜日 スイーツ塩見のあま~いお話

スイーツ塩見のあま~いお話
お菓子作りを趣味とする塩見啓一アナウンサーの
スイーツうんちくコーナーです。

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今週のスイーツ「シャーベット」

シャーベットの歴史は古く、最初にペルシャ・現在のイランで飲まれ始め、アラビア圏内の特に暑い東の文明でシャルバトゥの名で数百年の間愛飲されていたらしい
当初は消化を助けたり、体を冷やすなど医師から「シュルプ」の名でちょっとした体調不良の為に薬の代わりに処方されたとか。その後時を経て、冷たい飲み物として人々に定着していった。
シャーベットのルーツと言われるのがトルコのシェルベット。
蜂蜜、バラ、スパイスやフルーツ風味の薄いシロップのような、宝石のように綺麗な色をした甘く冷たい飲み物。オスマン帝国時代によく飲まれていた。

当時は、ザクロ、イチジク、スモモ、梨、桃、杏子、葡萄等の果汁、又はラベンダー、ジャスミン、蓮花、ユリ、すみれ、グミの木の花びらと砂糖や蜂蜜を混ぜて、そこにバラやジャコウや琥珀やアロエで香り付けしたりスパイスで効能を加えるなどして、夏は氷や雪と一緒に冷たくして飲まれたとのこと。その数は数百種とも言われている。
オスマン時代に皇帝に男の子が生まれると、色々な種類の材料で造られたシェルベットが金や銀やクリスタルでできた器に注がれ、お祝いに訪れた人たちに振舞われていた。また、婚約式の際に足付の特別な器(お金持ちは銀の器)でシェルベットが振舞われ、この習慣は一昔前までトルコで続いていた。
現在では、地域によって婚約する二人が誓いの言葉を交わした際にシェルべットを飲む儀式が習わしとなっており、その翌日は婚約の報告の意味でシェルベットを振舞う為に嫁側は親せきや仲の良い近所の人を家に招待したりする。
多くの地域では今でも伝統として、婚約式後、男の子の割礼式後、ラマダン等の特別な日にこのシェルベットを振舞う習慣が続いている。
トルコ語の「シェルベット」はもともと「飲む」という意味のアラビア語「シャリバ」が語源で、ここからフランス語のソルベや英語のシャーベットに派生したと言われている。
さて、フランスのソルベとシャーベットはどう違うのか。
ソルベは果汁やリキュール、もしくはそれらを含んだシロップを凍らせて作った、フランス生まれの冷菓。アメリカのシャーベットにはわずかに乳脂肪分が含まれている。イギリスのシャーベットは粉ジュースのようなもの。日本人が思うシャーベットはソルベと呼ばれる。

日本でシャーベットというと、かき氷に近いものからアイスクリームに近いものまで様々。シャーベットの定義というものを持たないのは日本の特徴かも。


このコーナーでは、毎週、紹介するスイーツをスイーツ塩見が手作りします!


               byスイーツ塩見

 
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