丹野みどりのよりどりっ!

簡単に作れる世界の料理:トムヤムクン(タイ)

木曜日の「オトナのいろどりっ!」は、関富子先生のお料理レシピ。
毎月のテーマに沿ったレシピを1品ずつご紹介いたします。

11月のテーマは「肩肘張らない!世界の料理」。今回は、「トムヤムクン」です。

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あれもこれも、日本のアレで


またもや丹野みどりが大好きな酸っぱ辛いスープの登場に拍手しますが、東南アジアの料理は、味が個性的なので苦手意識を持っている方もいらっしゃるのも事実。
しかし、

「ちょっと私流にかなりアレンジしてあります」

関先生が考案した日本人好みの味。そして、本場の通り作るにはあれもなきゃいけないこれもなきゃいけないとなるところを、簡単に手に入る食材で代用して、おいしく作ってしまうレシピ。期待が高まります。

とはいえ、特別な材料がまったくないわけではありません。
トムヤムクンに必要な調味料。それは、ナンプラー。
一風変わったお醤油ですが、これがあれば「できるんじゃないかな」と関先生。

さて、他にトムヤムクンに必要な材料といえば、エビですよね。
実は、このトムヤムクンという言葉、トムが「煮る」、ヤムが「混ぜる」、そしてクンが「エビ」という意味だそうです。
なので、エビではなく豚を使ったら「トムヤムムー」、鶏を使ったら「トムヤムガイ」になるそうです。

今回作るのは、トムヤム“クン”ですから、エビを準備しましょう。
きれいに洗って、背綿を取ります。
殻ですが、全部剥いてしまうと、エビが貧弱になってしまうので、関節を一つ残しておきます。

他に用意する材料ですが、
まずはキノコ。関先生が使うのは、エリンギとシメジ。
エリンギは手で割く派の関先生。半分に切って割きますが、どういう風でも良いそうです。
シメジは小房に分けておきます。

それから、トマト。くし型に切っておきます。
そして、何といっても赤唐辛子。
2本使ってほしいんだけど…と言いつつ、1本でよいのでやっぱし使ってください、と関先生。

そしてあとは、ナンプラーに、塩胡椒。
それから、レモン汁。
これは、レモングラスの代わりです。ハーブに比べたら扱いに慣れている方も多い食材ですね。
レッドペッパーの代わりには、一味唐辛子。

「いいなー」

特別な食材を極力使わないスタンスに、情感のこもった言葉が漏れる、主婦・丹野みどりでした。

丹野みどりをタイにいざなう


材料が準備できたら、どんどんどんどんやっていくだけです。いきましょう。

まずは鍋に油を熱します。
そこに、ショウガの千切りを炒めていきます。
赤唐辛子は種を出して、半分くらいに切ったものを炒めます。

ここで、注意点。
唐辛子を真っ黒けになるまで炒めてしまうと、辛くなりすぎてしまうので、ちょっとツーンとくる程度に炒めます。
この程度なら、小っちゃい子でも食べられるようですよ。

ショウガと赤唐辛子の香りが出てきたら、キノコが入ります。
さっと炒めたら、エビを入れて、これも赤くなるまで炒める必要はないので、さっと炒めます。

「ま、この辺の順番は少々間違えても大丈夫ですから、まずは生姜と唐辛子。そのあとは一緒に入ってもいいですよ、という感じで炒めてください」

順番を無視しても良いレシピ。いつもながら頼もしいお言葉です、関先生。

さて、炒めたところに入るのが、スープ。
スープといっても、お水をジャジャジャジャッと入れて、これだけではと思えば、鶏がらスープの素などをちょっと加えます。
ま、こんな風に全部入りましたよーとなったら、煮ていきます。

煮立ってきたら、トマトを入れて、7~8分かけて煮崩れるまで煮込みます。
トマトの酸味が出てきたところで、ちょっと味見をしてみて、独特なナンプラーとか、塩胡椒とか、レモン汁とか、辛味が足りなければ一味唐辛子をパパーッと振って、味を調えます。

「そうするとね、ちょっとジャパニーズ・トムヤムクンって感じの、なんとなくタイへ行ったかなってお味になってくるんですよ」

最後にパクチーを散らしたスープを啜る丹野みどり。

「オゥッ!」

短く叫ぶ丹野みどり。関先生の言うとおり、とても日本人好みの味がするそうです。

「もう少しクセがあっても私はいいと思うんだけど、まあタイへ行って本場のものをちょっと飲んでらっしゃいという感じ」

関先生の味を越えてゆけ、ということでしょうか?

「うん、私はいま、東南アジアにいる。暑ーい風が吹いてきました。海の香りがしています。」

日本人向けにアレンジされていても、ナンプラーとレモン汁が異国の味を届けます。
関先生のトムヤムクンは、丹野みどりをスタジオからタイへ連れて行ってしまいました。
スタジオに、日本に、戻ってきてくださーい!

日本といえば、このナンプラーの使い道。

「お鍋にも使えるし、しょっつる鍋って知ってるでしょ?」

しょっつる鍋は、東北地方の郷土料理で、魚醤を使った鍋料理です。
ナンプラーは、魚醤とは異なりますが、同じように魚からできている醤油。簡単に味が付くので、アジアンなお醤油代わりに重宝します。
ナンプラーの小瓶、トムヤムクンで使い切れなくても、お鍋に活躍できますよ!ぜひお試しあれ!

材料とレシピ


【 材料 】
・海老(小) 12尾
・エリンギ 1本
・シメジ 1パック
・トマト 1個
・ショウガ 親指大
・赤唐辛子 1~2本
・油 大さじ1
・水 5カップ
・鶏ガラスープの素
A
・ナンプラー 大さじ1~
・塩
・胡椒
・レモン汁 大さじ1~
・一味唐辛子 少々
・香菜

【 作り方 】
①海老は塩水で洗い、背腸を取って第一関節を残して殻をむく。
②エリンギは半分に切って手でさき、シメジは小房に分ける。
③トマトはくし型に切る。
④ショウガは千切りにする。
⑤鍋に油を熱し、千切りのショウガと赤唐辛子1~2本を炒める。
⑥香りが出たら、エリンギとシメジをしんなりするまで炒め、海老を加えてサッと炒める。
⑦そこに水と、味が足りなければ鶏ガラスープの素を加えて煮る。煮立ったらトマトを加えて煮崩れるまで7~8分煮る。ナンプラー・塩・胡椒・レモン汁(レモングラスの代わり)辛みが足りなければ一味唐辛子(レッドペッパーの代わり)で味を調える。
(榊原)
丹野みどりのよりどりっ!
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2017年11月30日16時36分~抜粋

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