レポドラ日記

鵜匠の最高のパートナー「船頭」の体験ができる!

1,300年もの歴史があり、道具が国の文化財になっている岐阜長良川鵜飼。
この長良川鵜飼で活躍する鵜舟と観覧船を操るのは、川を知り尽くしたベテランの船頭たちです。

岐阜長良川鵜飼保存会では、この「船頭」の体験教室を開催するとのことで、早速岐阜市の長良川へ行ってみました。

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ふたつの「船頭」



お話を伺ったのは、岐阜長良川鵜飼保存会会長鵜匠代表の杉山雅彦さんです。

鵜匠さんのお家にはこんな看板が…



さて、鵜飼においてひと口に「船頭」と言っても、2つの仕事があるのをご存知でしょうか?

まずは客さんが乗った船を操船する「観覧船の船頭」。
鵜飼を引き立てる名脇役として、お客さんが安全で快適に鵜飼を楽しめるように船を自由に操ります。
鵜飼の解説をしたり、最大限のおもてなしをします。

そして鵜匠が乗る鵜舟を操船する「鵜舟の船頭」。
シーズン中に毎晩鵜舟を操船し、鵜飼で使用する道具を鵜舟に積み込んだり、鵜飼の準備全般を行います。
「鵜匠を近くでサポートする最高のパートナーなんです」と語る杉山さん。

船の上では、鵜匠と船頭はコミュニケーションをとりながら船の動かし方を決めたりします。
アイコンタクトで鵜匠の欲しいものをぱっと手渡したりできる方もいるんだとか。
お互いと川のことを知り尽くしたベテランで、鵜匠にとっても、お客さんにとっても欠かせない存在なんです。

今回体験できるのは、この「鵜舟の船頭」なんです!

どんな体験ができるの?

まず実際にベテランの船頭が操船した観覧船に乗って長良川をクルージング。

どうやって船を操作しているのか解説をしてもらいながら、長良川での遊覧を楽しみます。

その後、「櫂(かい)」や



「棹(さお)」



という実際に使われている道具を使って船を動かしてみます。

実際に船頭さんが使っているを持たせてもらいました!



大きい!
180cmくらいあって、両手で支えないとうまく動かせません。

水の抵抗もあるので、これを使って長時間船を操るのは大仕事ですね。

道具を使って船を操るのはもちろん、そもそも船の上にきちんと立つことすら難しいので、練習はそこから始まるそうですよ。

船頭体験を企画した理由

現在、鵜飼観覧船の船頭は現在137人で不足していて、その中でも若い船頭が少ないんだそうです。

昔は鵜飼以外にも川に関連する仕事があり、また親が鵜飼に関わっていると、小さい時から親の仕事を見て感覚が養われていきました。

でも時代の変化とともに川の仕事も減っていき、だんだんと船頭の数も減っていったそうです。

川に触れて、そして船頭といった仕事があるということを知ってもらいたくて今回開催を決めたそうです。

取材後「この後漁に出る!」と元気に語った杉山さんでした。



お忙しい中ありがとうございました。
(石坂窓花)
船頭体験教室
8月25日・9月15日・29日の3日間開催。岐阜市内在住の小学4年生以上の方が対象。
定員は各日10人。

参加ご希望の方は各開催日の10日前までに、岐阜市教育委員会社会教育課までメールやFAX、はがきにて。
「長良川 船頭体験」と検索してください。
レポドラ日記
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2018年08月14日16時49分~抜粋

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