戦争は得るものがない…元少年航空兵の戦争体験が書籍化

レポドラ日記 / レポート

『聞き書き あゝ少年航空兵』(文芸社)という一冊の本があります。
少年航空兵だった方が、自身の戦争体験を綴った本で、出撃した時だけでなく、生まれた時から戦後までその人が経験した全てが書かれています。

その方が岐阜県可児市にいらっしゃるということで、お話を伺ってきました。

80年以上記憶の中で留めていた戦争体験


ご本人の飯田一さん。

この『聞き書き あゝ少年航空兵』」は、飯田さんと同じ高齢者住宅に住む、笹井しのぶさんが、飯田さんの戦争体験を聞き取って書きました。

以前にも本を出したことがある笹井さんの元に、編集企画部から「実際に戦争を経験した本を出したい」という依頼がありました。

そこで、笹井さんが飯田さんの話を本にしないか、と誘ったのが本を出版するきっかけでした。

「笹井さんに背中を押してもらったんです」と飯田さん。

それまで戦争を後世に残すために何かしたい、と思っていましたが、行動に移すことができず…。

飯田さんは、「ちゃんと伝わるのか?理解してもらえるのか?」という不安で、家族にも話したことがないそうです。

80年以上語らずにいた飯田さんの記憶は、笹井さんの誘いによって世に出すことができました。

勝っても負けても得るものはない

『聞き書き あゝ少年航空兵』には、戦時中の悲惨な様子が書かれていました。



飛行機で10機出撃したら、1機しか帰ってこない…
朝ご飯を一緒に食べていた人が、晩ご飯にはいない…
機体ごと突っ込む直前の、機体に乗った学生の表情は、今も忘れることができないものだった…


読むだけでも心が痛くなりました。

これらの出撃した時の酷い実態だけではなく、本には差別、政治、主従関係など、戦争に付随した問題に直面した様子も書かれています。

生まれてから、戦後しばらく経つまでいかに飯田さん達が辛い経験をしてきたのか…。

飯田さんは「戦争は勝っても負けても得るものは何もないんです。2度と同じ悲しいことを起こしてはいけないんです。」と強く語りました。






当時の写真を集めたアルバムも見せていただきましたよ。

命をかけて戦った飯田さん達「戦争経験者」が、今は後世に残そうと尽力してくれています。

私達「戦争を知らない人」は、そういった人達の声を聴いて、深く受け止めることが必要なんだろうな、と感じました。

初めてお会いした時に、笑顔で挨拶をしてくれた飯田さん。
貴重なお話をありがとうございました。
これからも元気に大好きなアイスを頬張って下さいね。
(小林美鈴)
『聞き書き あゝ少年航空兵』
文芸社刊
1,100円(税抜)
自費出版 1,000部のみ販売
通販、書店で購入可能
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2018年08月16日16時46分~抜粋

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