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池松舞『野球短歌 さっきまでセ界が全滅したことを私はぜんぜん知らなかった』

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★内容紹介
・歌集です。五七五七七の短歌集ですが、テーマは2022年の阪神タイガース。著者の池松さんは大の阪神ファン。ところが昨年の春、阪神は開幕から9連敗した。そのとき池松さんは何を思ったかツイッターに「いつまでたんても阪神が勝たないから短歌を作ることにしました」とアップ。その因果関係はさっぱりわからないが、本当にその日から池松さんは毎試合、試合が終わった直後に、ひとつから多い日は4つぐらいの短歌をあげ始めます。
・いわば阪神がどんな試合をしたか、勝ったか負けたかの日記のようなものだが、阪神ファンだけでなく他のチームのファンが読んでもわかるわかると言いたくなるものもあり、思わず笑ってしまうものや、逆に切なくなってしまうものもあり。特に昨年序盤の阪神の不調は、今年のドラゴンズファンにとっては他人事ではないので当時の池松さんの気持ちが手にとるようにわかる。
★不調だった序盤
・残塁の数を数えて甲子園 きみは十二でぼくは九つ
・打ってれば勝ててた試合が十はあり 打ってないから十は負けてる
★8月、球界をコロナが襲う
・はじめての感情だなこれ オレンジのチームから早く疫病よ去れ

ドラゴンズ関連では、大野雄大投手が青柳投手と投げ合った完全試合未遂のゲームや、福留孝介さんの甲子園ラスト試合について詠んだ歌も。

シーズン終盤、阪神は怒涛の追い上げでAクラスに入ってCSファイナルでヤクルトに負ける。そのくだりの池松さんのテンションの上げ下げは、読んでるこっちも興奮するくらい。野球ファンの喜怒哀楽がぜんぶ詰まった、どのチームのファンにも、どのスポーツのファンにも熱く響く一冊です。
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