多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

『なごや 街と交通の一世紀』

[この番組の画像一覧を見る]

★内容紹介
・今年8月1日に100周年を迎えた名古屋市営交通の記念写真集。路面電車、市バス、地下鉄の歴史を、古いものは明治30年代の写真からほぼ時系列で見せてくれる写真集。
・始まりは1898年(明治31年)5月、名古屋電気鉄道が笹島と県庁の間で路面電車の運行を開始。これは京都に次いで日本で2番目にできた路面電車の電気鉄道だった。1903年(明治36年)の写真(広小路を走る電車)が掲載されているが、電車のみならず明治の風景が興味深い。
・1915年(大正4年)の写真には、日露戦争の陸軍記念日を祝う群衆で立ち往生する電車の写真も。鶴舞公園前に、シキシマパンやキリンビールの右から読む看板も。
・1931年(昭和6年)の栄の交差点の写真には、路面電車と人と自転車とリヤカーで混雑している様子が写っているが、自動車がわずかにトラックが一台見えるだけ。それが同じ交差点でも1953年(昭和28年)になると、ボンネットバスが走り、横断歩道ができている。道の案内標識が英語なのは占領下の名残。角の映画館には、チャップリンのライムライトの看板も。
・年代を追って掲載されているので、同じ栄や名古屋駅前の風景でも戦後になると次第にビルが増え、百貨店ができ、信号が立って……と、どう変化していくかもよくわかる。昭和後半になると、その風景を覚えている人もいるのでは。どの写真にも、どの場所からどの方角を撮ったものかという説明はついているが、あまりに現在と違っていて、写真を見ているだけでも面白い。
・また、花電車やパレードといった特別仕立ての電車やバスの写真もある。1954年(昭和29年)の中日ドラゴンズの優勝パレードや、1959年(昭和34年)に大阪造幣局で作られた名古屋城の金鯱のお披露目パレードなど、歴史の記録として興味深い。
・本の冒頭はカラー写真で風景の迫力抜群、後半には国鉄のページや記念切符などのコレクション、そして地下鉄の記録も。中にはダイヤモンドクロスと呼ばれる平面交差の写真など鉄道ファン向けのマニアックな写真がある一方で、電車を待つ昭和の女学生たちとか、伊勢湾台風のときの交通機関の写真など、さまざまな視点から名古屋の歴史を眺められる一冊。
DVDもついてます。
『なごや 街と交通の一世紀』
樹林舎から8800円で販売中です。
関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報