多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

額賀澪『弊社は買収されました!』

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★内容紹介
・主人公は、「花森石鹸」という洗剤メーカーの総務部で働いている真柴忠臣、35歳。自分の会社の製品が好きで、総務という仕事にも向いていて、何の問題もない……はずだった。ところがある朝、ニュースを見ていると突然、「花森石鹸を外資系のトイレタリーメーカー・ブルーアが買収する方向で協議を進めていることがわかった」という報道が!
・寝耳に水で慌てて出社すると、社内は大騒ぎ。上層部と一部の部長職は知っていたが、近々社内向けに発表する予定だったことがどこからかリークされたらしい。総務には、取引先や関係業者はもちろん社内からも問い合わせが殺到し、大混乱に。「花森石鹸」は「ブルーア」の子会社として「ブルーア花森」を名乗ることになり、社内の各部署にはブルーア日本支社からの社員も加入、一緒に働くことになる。
・といっても、いきなり仲良くできるはずがない。買収された側である「花森石鹸」は、社内の組織構成や給与体系もブルーアに合わせることになるが、特に中年以上の社員は従来のやり方を変えることに拒否反応を起こし、ブルーア組に馴染もうとしない。総務部から、業務統合のための事務局に入った真柴は板挟みに。はたして両社の社員たちは、この状況を乗り越えられるのか?
★読みどころ1)社内のリアルがコミカルに炙り出される
外資系による買収ということで給与は年功序列から能力給になったり、役職の名前が変わったりとさまざまな変化がある。これまでのやり方を否定されたようで花森石鹸側はいい気がしないが、単純に花森対ブルーアという構図にならないところがミソ。花森の中にも、買収されることで今までのような非効率な古い体質が変わるのではと期待する若手もいる。かといって世代ではっきり分かれるわけでもなく、小さな子供がいて時短勤務をしている社員は、能力給になることで収入が減るのではと心配する。真柴は「買収で、いいこともある」というのを社員にわかってもらおうとがんばるが、「いいこと」が何なのかが人によって違う。それをどうすり合わせていくのかが読みどころ。
★読みどころ2)総務という部署の大切さ
まず買収にまつわる総務の仕事の煩雑さにびっくり。社名やロゴが変わることで印刷物はすべて作り直し、業務統合のための分科会を主催し、何かあったときの問い合わせ窓口になり、と、こんなに雑多な仕事があるのかと驚く。同時に、「金を稼ぐ部署ではない」ということで
社内でなんとなく下に見られるエピソードを入れつつ「総務がないと会社は1日たりとも回らない」ということを描いていく。
・「あるある」というエピソードがてんこもりで、どんな世代のどんな立場の人にも共感ポイントのある、買収社内エンターテインメント。
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