多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

第166回直木賞予想!

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★逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』(初)
第二次世界大戦のドイツ・ソ連戦を舞台に、若い女性兵士たちを描いた小説。村をドイツ軍に蹂躙され、生き残った少女が女性狙撃兵訓練学校に入り、生い立ちも環境も異なる少女たちが兵士として戦地に出ていく、その苛烈な青春と戦争を描く。
逢坂冬馬さんのデビュー作。デビュー作の受賞はないわけではないが・・・。直木賞で海外が舞台の作品は獲りにくいかも。でも面白さではこれが一番。
★彩瀬まる『新しい星』(2)
悩みを抱えた四人の三十代の男女を描く連作短編集。幸せな結婚生活を送っていたヒロインが、一人娘の突然の死という不幸に見舞われ、離婚。辛い毎日の中、大学時代からの親友と会って話を聞いてもらおうとしたが、その親友が乳がんにかかったことを知らされる。三十代という年代が出会う悩みと、学生時代とは生活が離れてしまった友人にどう寄り添うかという姿を描く。
共感100%でとてもいい作品。他の作品がぐいぐいくる作品でこちらは小粒に感じるかも。
★今村翔吾『塞王の楯』(3) 
戦国時代の大津城の戦いを舞台に、穴太衆が作る絶対に壊されない石垣と、国友衆が作る何でも撃ち抜く鉄砲の矛楯対決を通し、戦をやめる方法はないのかを模索する。
3回目で本命視。しかし資料の無い部分をどう創作するかの部分がエンタメに振り切っているのはと過去にも言われてきている。果たして。

★柚木裕子『ミカエルの鼓動』(2)
手術支援ロボット「ミカエル」を使っての心臓手術を成功させ有名になった医者が主人公。
ところがドイツ帰りの天才医師と言われる人物が、ミカエルを使うことなく鮮やかに難しい手術を成功させる。心穏やかでいられない主人公は彼と対立して……。心臓外科医の正義と葛藤を描く医療小説。
テーマがたくさんあり、一つ一つのテーマが薄れて見えるかも。
★米澤穂信『黒牢城』(3) 
織田信長に反旗を翻した荒木村重を説得するため、黒田官兵衛が派遣された。しかし村重は官兵衛を拘束し、一年もの間、土牢に閉じ込める。ところは場内では不可思議な事件が相次ぎ、
村重は知恵者で名高い官兵衛に相談すると、官兵衛は話を聞いただけで真相を推理した。パズル性の高い謎解きミステリとリアルな歴史小説を融合させ、戦国時代とは何かを描く。

昨年の年間ミステリーランキングで軒並みトップ!

大矢予想は!米澤穂信「黒牢城」
甲乙つけがたいがどれもチャンスはある作品が並んだが今回はコチラで。
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