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アンソニー・ホロヴィッツ『カササギ殺人事件』

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上下巻で出ている本です。
★内容紹介
・物語の始まりは、出版社の編集者が作家の新作原稿を読み始める場面。
 それがアラン・コンウェイという人気作家が書いた『カササギ殺人事件』というミステリ。
これはコンウェイが生み出した名探偵のシリーズ九作目、という設定。

・そこから、その『カササギ殺人事件』が始まる。つまり作中作。
 『カササギ殺人事件』の舞台は1955年のイギリスの片田舎。
 とあるお屋敷で、家政婦が掃除中に階段から転落死する。事故だとはっきりしているのに、
この家政婦は村の多くの人の秘密を知っている人物だったため誰かが殺したんじゃないか、
という噂が立つ。

・すると村で、今度は正真正銘の殺人事件が起きる。家政婦の雇い主だった
 お屋敷の主人が殺された。そして名探偵が村へやってくる……

・読みどころ(1)凝った構成
 まず作中作の『カササギ殺人事件』は、アガサ・クリスティのような古典的な謎解きミステリ。
これがとてもよく出来ていて、作中作だということを忘れて読んでしまう。
そして上巻の最後がすごくいいところで終わっているので、慌てて下巻を読み始めると、
そこでびっくり!
詳しくは言えないが、上巻は古典的本格ミステリ、
下巻はその作中作の解説 でありサスペンスでもある、という構成になっている。
さらに作中作の外でも事件が起きる。
その外の事件と作中作の、ふたつの謎解きが互いに絡み合う。

・読みどころ(2)ミステリの楽しさがすべて詰まっている。
サプライズ、伏線があるのに気づけなかった敗北感、目くらましの見事さ、
暗号のような遊び心など、読者が謎解きミステリに求めるものがすべて入っている。

今年を代表する本格ミステリ。
アンソニー・ホロヴィッツの『カササギ殺人事件』
創元推理文庫から上下巻それぞれ1080円で販売中です。

 
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