★内容紹介
主人公は三十八歳の女性、長谷川芹。
百貨店のバイヤーとしてバリバリ働いていたが、
仕事で知り合った十一歳年下の充と恋をして、結婚を決意。
だが問題は彼の実家。京都西陣の老舗呉服屋の御曹司で、
挨拶に行っても芹の年齢と、
着物のことも京都のことも何も知らないということで反対される。
それでも充と芹は京都のマンションで二人暮らしを始めるが、
充の母は、充を慕う幼馴染の女性とタッグを組んで、
あの手この手で邪魔をしてくる。
そんなある日、充の実家の呉服屋が関東に支店を出す計画があると知る。
ここで芹のバイヤーとしての血が騒ぐ。
ところが西陣の呉服屋さんたちは呉服産業が売り上げも
職人も減っているのに危機感がなく、
十年一日のような商売を続けていた。
芹は先頭に立って改革を推し進めようとするが、
それがまた充の母の逆鱗に触れる。
果たしてふたりの結婚を認めてもらえる日は来るのか?
★読みどころ
(1)京都のイケズと東京バリキャリの戦い
褒めてるのかと思ったらぜんぶ嫌味だったという京都のお姑さんと、
理論で押し通す東京のバリキャリの戦いがおかしくてしかたない。
(2)実は勝負の話ではない。
一見、京女対東京女の戦いという構図にしているので、
ついついどっちが勝つかと考えてしまうが、
実は、人間関係は勝ち負けじゃない、というのがポイント。
芹からしてみれば非合理的な姑の暮らしや考え方にも、
意味と歴史がある。
もちろん芹のやり方にも、時代に合った正しい部分はたくさんある。
文化の違うところでどうすれば受け入れられるのか、
自分とは違う考えを持ったひととどうすればわかりあえるのか、
というのがテーマ。
まったく考え方の違うふたりが、ぶつかり合い、
ぶつかり合うたびに少しずつわかりあっていく。
芹も姑も少しずつ変わっていく。その過程がとても気持ちいい。
大事なのは、自分と違うものを否定せず尊重すること。
読後感は最高にハッピーで、元気が出る一冊。
坂井希久子『若旦那のひざまくら』
双葉社から1620円で販売中
主人公は三十八歳の女性、長谷川芹。
百貨店のバイヤーとしてバリバリ働いていたが、
仕事で知り合った十一歳年下の充と恋をして、結婚を決意。
だが問題は彼の実家。京都西陣の老舗呉服屋の御曹司で、
挨拶に行っても芹の年齢と、
着物のことも京都のことも何も知らないということで反対される。
それでも充と芹は京都のマンションで二人暮らしを始めるが、
充の母は、充を慕う幼馴染の女性とタッグを組んで、
あの手この手で邪魔をしてくる。
そんなある日、充の実家の呉服屋が関東に支店を出す計画があると知る。
ここで芹のバイヤーとしての血が騒ぐ。
ところが西陣の呉服屋さんたちは呉服産業が売り上げも
職人も減っているのに危機感がなく、
十年一日のような商売を続けていた。
芹は先頭に立って改革を推し進めようとするが、
それがまた充の母の逆鱗に触れる。
果たしてふたりの結婚を認めてもらえる日は来るのか?
★読みどころ
(1)京都のイケズと東京バリキャリの戦い
褒めてるのかと思ったらぜんぶ嫌味だったという京都のお姑さんと、
理論で押し通す東京のバリキャリの戦いがおかしくてしかたない。
(2)実は勝負の話ではない。
一見、京女対東京女の戦いという構図にしているので、
ついついどっちが勝つかと考えてしまうが、
実は、人間関係は勝ち負けじゃない、というのがポイント。
芹からしてみれば非合理的な姑の暮らしや考え方にも、
意味と歴史がある。
もちろん芹のやり方にも、時代に合った正しい部分はたくさんある。
文化の違うところでどうすれば受け入れられるのか、
自分とは違う考えを持ったひととどうすればわかりあえるのか、
というのがテーマ。
まったく考え方の違うふたりが、ぶつかり合い、
ぶつかり合うたびに少しずつわかりあっていく。
芹も姑も少しずつ変わっていく。その過程がとても気持ちいい。
大事なのは、自分と違うものを否定せず尊重すること。
読後感は最高にハッピーで、元気が出る一冊。
坂井希久子『若旦那のひざまくら』
双葉社から1620円で販売中