健康ライブラリー

嚥下機能訓練に音楽と体操を。愛知県豊明市の取り組み

CBC論説室の後藤克幸特別解説委員が医療や健康問題の最前線を解説する『健康ライブラリー』。
「スマイル・リポート」では、リスナーの身近な地域で活躍するさまざまな多職種医療チームの活動内容やスタッフと患者・家族との交流エピソードについて紹介しています。

1月5日の放送では、豊明市健康福祉部健康長寿課の生活支援コーディネーターの成田町子さんにお話を伺いました。

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特に力を入れていること

高齢者の介護予防を推進することが主な仕事です。
健康を維持するポイントとしては、運動、栄養、睡眠、会話などが大事なものになってきますが、これらを同時にクリアするものはないかなと常日頃から考えております。
高齢者は嚥下機能低下による栄養不足とか、誤嚥性肺炎による入院が最近非常に増加しているんです。つまりフレイル対策が課題なんですね。

私は「ミュービング DAM」というのを活動に取り入れています。
耳で歌や音楽を聴き、口で歌い、目で振り付けを見て、身体で踊るという動作を同時に行い、しかも昔懐かしの歌謡曲で思い出話に会話が弾む、とても楽しい体操なんです。

つまりこうした活動は、嚥下機能訓練としても最適だと思っていますし、認知症予防効果もかなり有効だと考えております。

指導者の育成

体験として100人の方に音楽健康サポーターの養成講座というものを受講していただいて、良さを知ってもらうところから始めております。そして現在開催している「ミュービング DAM」の会場をご案内して参加者を促しています。

さらに教室を開設するために、ボランティアの方々に音楽健康指導士準2級の資格を取得していただいて、各教室に指導者として活躍していただくために、研修を実施しているところです。

こういったボランティアの方々は、現在65歳を過ぎた方ばかりなんです。その方たちが無理なく楽しく指導できる活動ではないかなと思って活動しています。

心に残っていること

声がかすれて10年も病院に通っていて、最近になってお医者さんから治らないと言われてしまったという方に、嚥下機能訓練の方法を教えたり、この「ミュービング DAM」のひとつですが「スポーツボイス」を薦めたんですね。

すると何か月かしたら「コーラスの発声会に参加できました」と、とても嬉しそうな声で報告がありました。自信を取り戻したんですね。

もうひとつは健康カラオケサポーター養成講座を受講した方の中に、コーラスの講師がいらっしゃって「ミュービング DAMは素晴らしい。ぜひ取り入れたい」と言われました

また豊明市としては介護予防として歩いて行ける範囲に自由に参加できる「まちかど運動教室」を多数開催しています。1回20人から200人の方の参加者があり大盛況です。
健康ライブラリー
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2020年01月05日06時08分~抜粋

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