名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻

前田慶次がリスナーに付けた名前が斜め上な件。

400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊(R)が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
11月9日の”出陣”は、豊臣秀吉、前田慶次、陣笠隊の足軽・なつです。

今回の週替わり企画は「主(ぬし)のなまえだ!」が行われました。
戦国武将が庶民に名前を授けるという、おそれ多くて戦国時代には有り得ない企画です。

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Hey! yo yo yo!

ここで言う名前とは、えまき~ネーム。つまり、『戦国音絵巻』で使うラジオネームです。

新しいえまき~ネームをつけてほしい人は、矢文(メール)に「好きな運動会の種目」とそのエピソードを書き、送ります。
その情報だけを頼りに、慶次が即興で名付けるのです。

では早速最初の矢文を紹介していきましょう。

「種目は『学年別ダンス』です。
今では息子の運動会を見に行く年齢となりました。幼稚園児が一生懸命踊っているところは思わず目頭が熱くなります。毎日練習して、家でもたくさん踊ってくれます。毎年成長が楽しみです」(Aさん)

なるほど、自分の学生時代の運動会ではなく、自分のこどもの運動会の種目なのですね。
さて、このエピソードだけを元に、果たして慶次はどんな名前を付けるのでしょうか?

慶次「『ひい、ふう、みい、よう!よ、よ、よう!』。
これが主の名前だぁーっ!」

秀吉「ああー。…えっ、どういうことじゃ?意味がわからん。数を数えただけじゃ」

なつ「これは、舞いの拍子を取ったものでござりますね?」

慶次「左様、左様。現世ではこうやって(手を叩きながら)『いち、に、さん、し』と。
儂(わし)らの時代では『ひい、ふう、みい、よう、いつ、むう、なな、やあ』と。
ここで『よう!よ、よ、よう!』と入れるのが特徴でござる」

秀吉「数えにくい(苦笑)」

現世のいわゆるラッパーがやるかけ声、「Hey yo! yo yo yo!」みたいなノリですね。
 

即興だから理由も後付け

慶次「名前を呼ぶ時に『ひい、ふう、みい、よう!よ、よ、よう!』と言えば振り返ってくれそうな。
振り返る時もこう何か、『よ、よ、よ、よう!』と…今ちょっと儂、一生懸命動いとったで、音声で伝えるのは難しいんじゃけれども」

どうやら、ヒップホップ風に身体を揺らしながら、ソレっぽくカッコつけて言ったようです。

慶次「音に合わせて呼んで、呼ばれたら振り返ってほしい。そうすればダンスもうまくなる。学年別で一番を狙って参ろーう!」

要は、Aさんがこのえまき~ネームを付けることで、親子でリズム感が養われるということですね。

強引な説明に「後付けが激しいのう」とあきれる秀吉。いかにも戦国一の傾奇者(かぶきもの)・前田慶次らしいやり方です。
 

浜松市だけの競技

続いての矢文(メール)です。

「好きな種目は、静岡県浜松市だけで行われているという噂の競技『城落とし』です。
城の模型の、窓の部分から玉を投げ入れて、相手の城を早く爆発させた方が勝ちという競技です」(Bさん)

あまりにインパクトのある競技に、慶次も秀吉も大笑い。
これは、1573年に起こった「三方ヶ原(みかたがはら)の戦い」をモチーフにした、浜松市独特の種目なのです。

武田信玄軍を、徳川家康・織田信長連合軍が迎え撃ったものの惨敗。家康は逃げのびる際に恐怖の余り脱●してしまい、家臣に「これは味噌だ」と言い訳した、という逸話も伝わっています。

「城落とし」では徳川軍と武田軍とに分かれ、相手の城を攻め落とせば火薬により白煙と爆発音が発生。
迫力満点で盛り上がるんだとか。

興奮しつつ慶次が名前を考えました。

慶次「『松永』。これが主の名前だぁーっ!」
 

何でもアリ

「松永」とは、大和国(現・奈良県)の戦国大名、松永久秀のこと。
織田軍に攻められ信貴山城(しぎさんじょう)に立てこもり、最期は爆死したという伝説もあります。

その爆発つながりで名付けたのが「松永」ですが、これって名字ですよね。
「武将が庶民に名前を付けることはまず有り得ない」というのは既出ですが、ましてや名字などはそもそも戦国時代に庶民が名乗ってはいけない、おそれ多いものでした。

今回、初めて名字を付けたことにより、慶次は名付け武将として1ランク上のステージに上がった、と言えるのかもしれません。

慶次「名字も付けられる儂。才能があった」
秀吉「ムチャクチャじゃなあ(苦笑)」

まあ、ぶっちゃけ設定がユルくなっただけと言えるのかもしれません。
 

ぺこぱ風に

「私が好きな運動会の種目は『準備体操』です。運動が苦手なので、運動会では準備体操を頑張っていました」(Cさん)

慶次「頑張ることなのか?準備体操は」
秀吉「この者にとっては頑張ることなんじゃな」
なつ「始める前が一番大事である、ということでござりまする」

確かに。ぺこぱ風に言うなら、

シュウペイ「一番張り切るのは、準備体操でーす!」

松陰寺「いや、準備体操って種目じゃないだろ!…って言うけど準備しなけりゃケガをするかもしれない。そうだろう?準備はベースギターだ。地味だけど必要」

という感じですね。
 

準備体操は初歩

では、Cさんにどんな名前が付くでしょうか?

慶次「『はじめの一歩』。これが主の名前だぁーっ!」

まさにそのまま、至極当然のネーミングが来ました。
でも大事なことです。何事も初めが肝心です。

秀吉「絵巻(マンガ)にもそういうものあるでなあ」
慶次「あっ、ご存知で?」
秀吉「拳闘の試合であろう?船に乗る者の」
慶次「まことにござりまする。そこからも実はあやかって。ゆくゆくは頂点に立つという」

そう、週刊少年マガジンで連載中の『はじめの一歩』(森川ジョージ作)は、釣り船屋の息子である主人公・一歩が、ボクシングを通して成長していく物語です。
30年以上続いている息の長い作品です。

まさに、全ての競技の始まりとなる、準備体操にふさわしいネーミングなのでした。
(岡戸孝宏)
 
名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻
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2020年11月09日21時30分~抜粋

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