名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻

戦国武将がサンタクロースになったら

400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
12月9日の”出陣”は、徳川家康、加藤清正、陣笠隊の足軽・太助です。

クリスマスを約2週間後に控えたこの日は、特別企画「徳川イエスと きよまサンタの 史上最大の贈り物劇場!」が行われました。

どこかで見たようなタイトルですが、そうです。『明石家サンタ 史上最大のクリスマスプレゼントショー』(フジテレビ系)のパロディです。

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本家の『明石家サンタ』なら視聴者と電話を繋いで、今年1年で身の回りに起こった不幸や寂しい話を聞き、その話が面白ければ明石家さんまさんが“合格”のベルを鳴らします。
そして視聴者は、数字の書かれたパネルをめくり、様々な豪華賞品をゲットすることができます。

『戦国音絵巻』ではさすがにそこまで手の込んだことはできません。
えまき~(音絵巻リスナー)からは今年の不幸話を矢文(メール)で募集。
その不幸の度合いに応じて、2種類の賞品のうちどちらを贈るかを、「徳川イエス」「きよまサンタ」とクリスマス風に名を変えた家康と清正が決める、という形になっています。

その賞品は名古屋界隈にちなんだもので、ひとつは「マナカチャージ券 5千円分」。東海地方の交通系ICカード「マナカ」に、額面金額をチャージできるギフト券です。

もうひとつは、織田信長が今川義元を討ち取った歴史的な場所にちなみ桶狭間フーズの「うみゃーでギョーザ」。

賞品のバリエーションは少ないですが、“不合格”も“ハズレ”もなく、矢文が読まれたら必ずもらえるところは本家より良いと言えるでしょう。

缶詰の加熱は気を付けて

では、矢文を紹介していきます。

「1人ご機嫌に家飲みを楽しんでいた休日の夜。缶詰のオイルサーディンを食べる際、『缶のままコンロの直火で温める』レシピを思い出した私は、『オーブントースターの方が手軽では?』とチャレンジ。
結果、トースターの中で中身がパーン!と凄い音で爆発し、大惨事になりました」(Aさん)

この矢文に対し、きよまサンタが出した判定は?

「この者への贈り物は!『うみゃーでギョーザ』じゃ!
やはり、酒を飲む場において、美味なる食感を楽しむことができんかったっちゅう者は、ギョーザに舌鼓を打ちながらまたもう一杯いってほしい」

なるほど、おつまみの代わりはおつまみで、ということですね。

ちなみに缶詰を温める場合は、「急激な加熱により、缶内の空気が膨張し破裂する」危険性があるため、蓋を開けずに行うのは厳禁です。
Aさんの場合は蓋を開けて加熱したものと思われますが、サーディン(イワシ)がギュッと押し込められた形だと、温まったオイルから空気の逃げ場が無くなり、爆発するおそれがあるため、別容器に移した方が良いです。

あと、直火で缶詰を温めるレシピはよくネット上で見受けられますが、ヤケドの危険があるのはもちろん、「内面のコーティングが溶け出す」可能性があるので、缶詰メーカーは直火での加熱を認めていません。ご注意ください。

ほんの戯れ言じゃ

ポク、ポク、ポク、ポク、ポク、ポクポクポク。

『ジングルベル』をBGMに、なぜか木魚を叩きまくる音が。
実はこれ、『明石家サンタ』で使われている大きな“合格ベル”の代わりなんです。

放送前、何か鳴り物が無いかとスタッフが探したところ、見つかったのが木魚。
徳川イエスやきよまサンタが贈り物を判定した後、景気付けにポクポクやっちゃうという寸法です。
へんてこりんな和洋折衷の中、続いての矢文です。

「先週、愛車に巨大イノシシが体当たりしてきて、車が廃車になりました」(Bさん)

「儂(わし)、徳川イエスが選ぼう。この者への贈り物は!『金一封』」

賞品リストにないものが出てきて、清正も太助もビックリ。
「チャージ券よりギョーザより、その者は修理したいじゃろ」と家康。
確かにそうですけど、それじゃ身も蓋もありません。

「まあこれは戯れ言(ざれごと)で、儂の与えたいのはギョーザじゃな。この者にはギョーザでちと心を癒してほしいわな。
それでも金に困ったら、儂に言え。何なりと出してやろうぞ!」

まさか、徳川埋蔵金がもらえるとか?いや、これも戯れ言ですね。

ギョーザで人たらし

「結婚して新居に引っ越したら、同じマンションに上司が住んでいました。駐車場も隣り合わせだし、休日も顔を合わすし、今日も買い物帰りでネギを抱えた状態で出会うし。何か気まずーい!」(Cさん)

これに対してきよまサンタが選んだのは、ギョーザです。

「確かに気まずいなとは思うのでござりまするが、やはり儂は豊臣秀吉様にお仕えして、共に長く住んでおりましたがゆえに、そばで秀吉様の“人たらしの術”を見ていたのでござりまするな。上司と近いというのはかえって、それだけ色々と根を回せると。

ゆえに、ギョーザを囲む宴会を自宅で開くなどして、上司とより親密になる。それがお主の出世への道じゃ!」

意外と(?)、まともな理由でした。
信長に取り入った秀吉のように、Cさんには会社で天下を取ってほしいものです。

「雷おこしを食べていたら歯が欠けて、それに気付かず『固い雷おこしだなあ』と思って、欠けた歯を噛んだら、他の歯も欠けてしまいました」(Dさん)

徳川イエスが選んだのは、ギョーザです。

「ギョーザは、やわこい(柔らかい)で。歯が欠けても食べれるわ!」

ごもっとも。言葉をわざわざ噛み砕かなくともよくわかる理由ですね。

謎のルールが誕生

「昨日、長野県の観光地でソフトクリームを買いました。手渡された後ですぐ全部落としてしまいました。ガッカリです」(Eさん)

徳川イエス「この者にはギョーザじゃ!冷たいものの後は温かいものが良いじゃろ」

その冷たいものが全く食べられなかったのですが、まあいいでしょう。

「夏の暑い日、ジェラートを食べたくて車を走らせていたら、飛び石でフロントガラスにヒビが。修理に出したら10万円でした」(Fさん)

徳川イエス「この者にはギョーザじゃ!大体、アイスクリームやジェラートなどの類いがきた時は、もうギョーザ!」
きよまサンタ「冷たく甘き物と、車っちゅうのは、皆言うてきますな」
徳川イエス「車や、冷たい甘味はギョーザだでな」

何だか妙な暗黙のルールができてきましたよ。

都合のいい解釈

「仕事で長野に行った時、寒い所が苦手で渋々行く自分の姿を見て上司が『帰りに信玄堤(しんげんつつみ)が見られるぞ』と教えてくれました。
あの有名な信玄堤を見るためにと、頑張って働いたのですが、帰る間際に予報にはなかった雨が降り始め、外は真っ暗。一生懸命働いたのに信玄堤を全く見られずに帰ってきました」(Gさん)

きよまサンタ「この者にはギョーザじゃ!」

ポクポクポクと家康が楽しそうに木魚を叩き、清正も嬉々として理由を語ります。

きよまサンタ「いよっ!やはり、(Eさんがソフトを買った)長野!そして車で行ってきた!そしてまた冷たい物を食えんかったっちゅうのはもう、ギョーザ以外にあり得ますまい!“判例”には逆らえませぬゆえ」

徳川イエス「ギョーザをくれと言っとるようなもんじゃな!」

きれいに型にハマってはしゃぐ2人ですが、ちょっと待ってください。
長野でソフトを買ったのは別人ですが、まあそこは良しとしましょう。
ですが、「車で行った」とはGさんの矢文に一言も書いてありません。
「冷たい物を食えんかった」というのも、別にGさんが冷たい物を欲しがってたわけではありません。

要は、ギョーザと結びつけたいがために、清正も家康も脳内で勝手に矢文が脚色されてしまっているのです。ギョーザの威力、恐るべし。

ちなみに信玄堤とは、武田信玄が築いたとされる、山梨県甲斐市にある堤防です。

先例があるかないか

「実家で8年ウサギを飼っていますが、いまだに飼い主を認識していません。私が帰省した際にリビングのソファーで寝ていたところ、障害物と間違えられて、見事に顔面を踏まれキズができました。翌日の友人の結婚式では化粧で隠しました」(Hさん)

徳川イエス「この者への贈り物は、マナカチャージ券じゃ!」

ついに出ました。ギョーザだけではなかったんです。

きよまサンタ「(ポクポクポク)いよっ!やはりこれは、判例に無いできごとにござりまするがゆえに」
徳川イエス「その通りじゃ!(このパターンは)初めてきたわな」

もうすっかり、勝手にできたルールに縛られています。

「今年の正月に家族でしゃぶしゃぶを食べようとした時に、歯が折れました」(Iさん)

徳川イエス「この者には、ギョーザじゃ!(笑)」
きよまサンタ「完全に判例にのっとっておりますな。歯が折れた。柔らかい物しか食えん。しからばギョーザ(笑)」

あまりにもルールに縛られて滑稽に思えたのか、思わず吹き出してしまう2人なのでした。
(岡戸孝宏)
名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻
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2019年12月09日21時16分~抜粋

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