名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻

織田信長が指摘。千利休は上方漫才に向いている?

400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
12月2日の出陣は、織田信長、豊臣秀吉、陣笠隊の足軽・なつです。

この日は「掛詞茶会(かけことばちゃかい)」の企画が行われました。ざっくり言うと「ダジャレ大会」です。

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武士が驚くと?

戦国時代、武士の間で茶の湯がブームとなり、数々の茶会が開かれました。
そして万葉集の時代から和歌の技法として使われてきた、掛詞。
これらが一体となった催しが掛詞茶会です。

ダジャレだとバカにしてはいけません。
風流な言葉遊びを披露しあい、侘び寂び(わびさび)を堪能していくという、高尚な企画なのです。

えまき~(番組リスナー)からは、「ダジャレにしてほしい言葉」を矢文(メール)で送ってもらっているので、紹介していきましょう。

「掛詞茶会に使ってほしい言葉は『サプライズ』です。旗の寄せ書き、楽しかったです!」(Aさん)

これは少々説明が必要ですね。
名古屋おもてなし武将隊は去る11月30日に、結成10周年を祝う「周年祭」を名古屋城で行いました。
そこで集まった家臣(ファン)たちが協力して、武将隊の面々には内緒で、大きな旗に祝福メッセージの寄せ書きをし、周年祭の最後で披露したのです。

早速、信長が掛詞を思い付きました。

「突然の寄せ書きの旗に、儂(わし)ら驚いた。そう、儂ら、“サムライズ”」

なつ「それは、いかような意味で?」
信長「サプライズに驚いた侍たち、ということでサムライズ」

意味を成しながら全ての韻を踏んでいる、見事な掛詞です。

ガッチャ!

続いての矢文です。

「『ガチャガチャ』もしくは『ガチャ』でお願いします。10周年祭のガチャガチャで、希望のグッズがなかなか出なくて苦労しました」(Bさん)

周年祭の会場に設置されたガチャガチャ(カプセルトイ)。様々な10周年記念グッズが入っていたようです。

秀吉「実は儂、現世で伴天連語(バテレンご)を操る機会が多くて」

伴天連は戦国時代の言葉で「キリスト教徒」を指しますが、武将隊における「伴天連語」は広く捉えて、「西洋語・英語」という意味で使われます。
現代に蘇った秀吉は、名古屋城に訪れる異国の客人におもてなしするため、英語が堪能になったのでした。

秀吉「いやあー、今日のガチャ、好きなもの出るかなあー。ガラガラ、ガラガラ…はっ!出た!『ガッチャ』」

これは一体どういう意味なのでしょうか?

秀吉「伴天連語で、何か欲しい物をつかんだ時に『gotcha!』と言うんですわ」

信長「ほう、それは、(短縮せずに)ゆっくり申すと何と言うんじゃ?」

秀吉「何と言うんじゃったかな?そこは儂、よくわからんのですわ。本能的に使っており申して」

信長「本能!?寺の変!」

秀吉「それは信長様が明智光秀に“ガッチャ”されたやつですな(苦笑)」

信長「その後秀吉が“ジャッカル”したやつな」

秀吉「そうですな、ジャッカルして“トライ”しました」

信長「危うく(天下統一の夢を)奪われるところだった。我ら“ワンチーム”ということじゃ」

なぜか後半はラグビーの話になってしまうのでした。
ちなみに、gotcha(ガッチャ)は英語のスラングで、「I got you」「I've got you 」の略ということです。

波乱のM-1!?

「お題は『チャイ』でお願いします。最近寝る前に飲んで温まっています」(Cさん)

インドのミルクティー、もしくは茶葉に香辛料を加えた飲み物(マサーラー・チャイ)ですね。

秀吉「『お客人、こちら、チャイになります』
『おい、待て待て。これは、チャイではない。お茶じゃ』
『あっ、ごめんチャイ』」

かわいらしさを押し出した秀吉に対抗して、信長も掛詞を披露します。

信長「『利休よ。このお茶、ずいぶん変わっておるな』
『信長殿、それはお茶とチャイまんねん』」

茶道の開祖・千利休は、今の大阪・堺の生まれだということで、きっと上方(関西)なまりでボケてくるだろう。
そんな信長の想像力が表れた、滑稽な掛詞ですね。

もし当時に『M-1グランプリ』があったら、信長と利休のコンビで出場してもらいたいものです。
(岡戸孝宏)
名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻
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2019年12月02日21時30分~抜粋

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