400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊(R)が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
6月10日の"出陣"は、豊臣秀吉、徳川家康、陣笠隊の足軽・太助(たすけ)です。
この日は、特別企画「元号 二人で考えよう」が行われました。元号について考える機会の多かった今年にふさわしい企画です。
改元に関わった戦国武将が、あなただけの元号を授けます
改元に縁の深い天下人
元号が新しく「令和」に変わってひと月が経ちました。天下統一した秀吉と家康も実は、戦国の歴史上で改元に大きく関わった人物なのです。
現代では天皇が代わるごとに改元されますが、昔は他にも「おめでたい出来事があった時」「天災や戦乱などが起こり、悪い流れを断ち切りたい時」などに改元されていました。
そしてそれは、朝廷や将軍など時の権力者の意向によって行われたのでした。
例えば秀吉は「文禄」「慶長」への改元に強く影響を及ぼし、家康は「元和(げんな)」という元号を自ら決めています。
そんな天下人の2人が一体何をする企画でしょうか?
まず、えまき~(音絵巻リスナー)から「令和になってから自分に起こった、印象的な出来事」を矢文(メール)で募集します。
それを題材に、秀吉と家康がそれぞれ漢字を一文字ずつ発表。合体させてできた言葉が、その人だけの元号となる仕組みです。
現代では天皇が代わるごとに改元されますが、昔は他にも「おめでたい出来事があった時」「天災や戦乱などが起こり、悪い流れを断ち切りたい時」などに改元されていました。
そしてそれは、朝廷や将軍など時の権力者の意向によって行われたのでした。
例えば秀吉は「文禄」「慶長」への改元に強く影響を及ぼし、家康は「元和(げんな)」という元号を自ら決めています。
そんな天下人の2人が一体何をする企画でしょうか?
まず、えまき~(音絵巻リスナー)から「令和になってから自分に起こった、印象的な出来事」を矢文(メール)で募集します。
それを題材に、秀吉と家康がそれぞれ漢字を一文字ずつ発表。合体させてできた言葉が、その人だけの元号となる仕組みです。
悪い流れを断ち切るパターン
では早速進めていきましょう。太助が矢文を読み上げます。
「仕事で、1枚1万円以上もする皿を持ったまま段差を踏み外し、全治2週間の捻挫をしました。
それ以外にも手首の腱鞘炎や、切り傷・火傷は日常茶飯事と、令和になってからというものケガが増えてしまいました。
そんな私に元号をお願い致します!」(Aさん)
では、漢字を発表してもらいましょう。
秀吉「儂(わし)、秀吉は『あん』」
家康「家康は『さら』」
秀吉「合わせて!」
秀吉&家康「『あんさら』!」
「仕事で、1枚1万円以上もする皿を持ったまま段差を踏み外し、全治2週間の捻挫をしました。
それ以外にも手首の腱鞘炎や、切り傷・火傷は日常茶飯事と、令和になってからというものケガが増えてしまいました。
そんな私に元号をお願い致します!」(Aさん)
では、漢字を発表してもらいましょう。
秀吉「儂(わし)、秀吉は『あん』」
家康「家康は『さら』」
秀吉「合わせて!」
秀吉&家康「『あんさら』!」
意味が深いのか浅いのか?皿だけに。
ラジオなので、どういう漢字かはわかりません。改めて説明してもらいます。
秀吉「ケガをしてしまったということで、儂のは安全の『安』を、この者に与えたい」
家康「儂は食器の『皿』じゃ。皿に対する緊張感が生まれ、失敗をしてしまったわけなんじゃな。
儂も実は武田信玄殿という御仁に、余りにも緊張致し、我が軍が壊滅状態になった事を忘れんがために、儂自身を絵師に描かせたことがあったで」
そう、家康は1573年に起こった「三方ヶ原の戦い」で武田軍にボコボコにされたのです。
その時の失敗を忘れないで自らの戒めにするよう、憔悴して顔をしかめた肖像画(しかみ像)を描かせたと言われています。
家康「ゆえに、この皿のことを覚えておいてほしいということで、『皿』にした」
秀吉「なるほど、良いな。安心して、安全に皿を持ち運ぶということで『安皿』」
家康「しかも、伴天連語(ばてれんご。西洋の言葉という意味)で、物事の答えのことを『アンサー』と申すがゆえに、アンサーが連なるということで『安皿』」
秀吉「おお、素晴らしい答えが出たな」
うまいことを言っているように聞こえつつ、よくわからないような感じもしますが、とにかくAさん独自の元号は“安皿”に決まりました。
秀吉「ケガをしてしまったということで、儂のは安全の『安』を、この者に与えたい」
家康「儂は食器の『皿』じゃ。皿に対する緊張感が生まれ、失敗をしてしまったわけなんじゃな。
儂も実は武田信玄殿という御仁に、余りにも緊張致し、我が軍が壊滅状態になった事を忘れんがために、儂自身を絵師に描かせたことがあったで」
そう、家康は1573年に起こった「三方ヶ原の戦い」で武田軍にボコボコにされたのです。
その時の失敗を忘れないで自らの戒めにするよう、憔悴して顔をしかめた肖像画(しかみ像)を描かせたと言われています。
家康「ゆえに、この皿のことを覚えておいてほしいということで、『皿』にした」
秀吉「なるほど、良いな。安心して、安全に皿を持ち運ぶということで『安皿』」
家康「しかも、伴天連語(ばてれんご。西洋の言葉という意味)で、物事の答えのことを『アンサー』と申すがゆえに、アンサーが連なるということで『安皿』」
秀吉「おお、素晴らしい答えが出たな」
うまいことを言っているように聞こえつつ、よくわからないような感じもしますが、とにかくAさん独自の元号は“安皿”に決まりました。
原木抱えた女子高生
「令和に入ってすぐのことです。妹が学校から帰ってきて、『見てみてー』と言うので見ると、長さ1メートル程の丸太を抱えていました。
それは何かと聞くと『シイタケの原木だって。帰りに農場のおじさんからもらったの!』と。
また『湿気のある場所がいいらしいから』と言って、お風呂場に放置。
特に交流のない農場のおじさんが原木をくれたこと。女子高生が原木を抱えて帰ってきたこと。原木がある風呂場。今思うととても衝撃的です。
1週間後、めちゃくちゃシイタケが生えてきました」(Bさん)
太助が途中から耐えきれず、吹き出しそうになりながら矢文を読んでいました。
何とツッコミどころの多い出来事でしょう。
余りにも個性的な話に驚きながらも、2人が漢字を発表します。
秀吉「『やき』」
家康「『き』」
合わせて、
秀吉&家康「『やきき』!」
それは何かと聞くと『シイタケの原木だって。帰りに農場のおじさんからもらったの!』と。
また『湿気のある場所がいいらしいから』と言って、お風呂場に放置。
特に交流のない農場のおじさんが原木をくれたこと。女子高生が原木を抱えて帰ってきたこと。原木がある風呂場。今思うととても衝撃的です。
1週間後、めちゃくちゃシイタケが生えてきました」(Bさん)
太助が途中から耐えきれず、吹き出しそうになりながら矢文を読んでいました。
何とツッコミどころの多い出来事でしょう。
余りにも個性的な話に驚きながらも、2人が漢字を発表します。
秀吉「『やき』」
家康「『き』」
合わせて、
秀吉&家康「『やきき』!」
雑になってまいりました
太助「今、聞いた感じですと、シイタケの木を焼き払ってしまったような印象がございますが…(笑)」
秀吉「わからんぞぉ。儂のは何かを燃やす『焼』という字でござる」
家康「儂は、持ち帰った原木の『木』。以上!」
合わせて“焼木”。太助の思った通りになりそうですが、とりあえず理由を聞きましょう。
秀吉「我らの戦国時代は、火を通さんとお腹を下してしまうということがあり、それはシイタケでも大切だで。そして儂は焼きシイタケが好きじゃから。ゆえに『焼』」
太助「原木ごとシイタケを燃やしてしまえ、ということですな(笑)」
太助の思った通りでした。
家康「しかもこの『木』というのは『武士(もののふ)』という意味が実は隠されてあって。
儂は征夷大将軍になったじゃろ?将軍は、明国(みんこく。当時の中国)の故事から“大樹”とも呼ぶんじゃ」
秀吉「いい話になって良かったのう」
いや、うまいことを言っているように聞こえつつ、よくわからない感じもしますが。
秀吉「わからんぞぉ。儂のは何かを燃やす『焼』という字でござる」
家康「儂は、持ち帰った原木の『木』。以上!」
合わせて“焼木”。太助の思った通りになりそうですが、とりあえず理由を聞きましょう。
秀吉「我らの戦国時代は、火を通さんとお腹を下してしまうということがあり、それはシイタケでも大切だで。そして儂は焼きシイタケが好きじゃから。ゆえに『焼』」
太助「原木ごとシイタケを燃やしてしまえ、ということですな(笑)」
太助の思った通りでした。
家康「しかもこの『木』というのは『武士(もののふ)』という意味が実は隠されてあって。
儂は征夷大将軍になったじゃろ?将軍は、明国(みんこく。当時の中国)の故事から“大樹”とも呼ぶんじゃ」
秀吉「いい話になって良かったのう」
いや、うまいことを言っているように聞こえつつ、よくわからない感じもしますが。
ついに新メンバーが初登場!
しかしどうやら、本人たちも薄々気付いていたようです。
秀吉「これでわかったじゃろ?天下人2人がもう、“出し尽くしてる感”があるのを」
家康「もう、(中国の故事の)物語の中からそのまま持ち出しとるじゃろ?ひねりも何もなく(苦笑)」
ふわっと良い話に思わせるアイデアも枯渇したということで、ここから助っ人が登場致します。
「はっ!拙者、加藤清正!この場にて参陣つかまつりまする!」
「はっ!皆様こんばんは。拙者、陣笠隊・凛太郎(りんたろう)にござりまする」
名古屋おもてなし武将隊(R)に今年5月、新メンバーが入りました。
3月にいったん天に還り、新たな肉体に魂を宿らせて再び現世に蘇ってきた、加藤清正。
そしてこのたび戦国時代から初めて蘇ってきた、陣笠隊・足軽の凛太郎です。
『戦国音絵巻』には初登場となるこの2人、天下人に代わり果たしてうまく元号が作れるでしょうか?
秀吉「これでわかったじゃろ?天下人2人がもう、“出し尽くしてる感”があるのを」
家康「もう、(中国の故事の)物語の中からそのまま持ち出しとるじゃろ?ひねりも何もなく(苦笑)」
ふわっと良い話に思わせるアイデアも枯渇したということで、ここから助っ人が登場致します。
「はっ!拙者、加藤清正!この場にて参陣つかまつりまする!」
「はっ!皆様こんばんは。拙者、陣笠隊・凛太郎(りんたろう)にござりまする」
名古屋おもてなし武将隊(R)に今年5月、新メンバーが入りました。
3月にいったん天に還り、新たな肉体に魂を宿らせて再び現世に蘇ってきた、加藤清正。
そしてこのたび戦国時代から初めて蘇ってきた、陣笠隊・足軽の凛太郎です。
『戦国音絵巻』には初登場となるこの2人、天下人に代わり果たしてうまく元号が作れるでしょうか?
末恐ろしい足軽
「暑くなってきたので、おじいちゃんにメッシュの帽子を買いました」(Cさん)
あ、あっさりですね…。
しかし、Cさん本人が印象に残った出来事だと言っているんですから、仕方ありません。それに、良いことですし。
清正「儂は『そう』」
凛太郎「拙者は『そう』にござりまする」
合わせて、
清正&凛太郎「『そうそう』!」
「どうせお主たち2人とも『爽やか』という文字を思い浮かべたんじゃろ」と家康。
さて、真相はいかに?
清正「やはり、メッシュといったところに着眼致しまして、そのまま、爽やかの『爽』」
凛太郎「…拙者は、粗相が過ぎるの『相』でござりまする」
「まことか?」と詰め寄る家康に、凛太郎が白状します。
凛太郎「ここはやはり皆様の気持ちを汲んで『爽』にしようと思いましたが、そうしてしまうと拙者は陣笠隊で唯一無二の存在になれぬがゆえに、ここは拙者の面白味を少し出していきたいなと…」
何と、爪痕を残そうとして、急遽答えを変えたんだとか。
そのまま2人が『爽』と答えて、「ほら見い、同じではないか!」とツッコまれるパターンより、独自のセンスをアピールしたかったという。末恐ろしい足軽ですね。スベりましたけど。
「“そうそう”に立ち去ってくれるかのう?」と家康から改めてツッコまれる、凛太郎なのでした。
(岡戸孝宏)
あ、あっさりですね…。
しかし、Cさん本人が印象に残った出来事だと言っているんですから、仕方ありません。それに、良いことですし。
清正「儂は『そう』」
凛太郎「拙者は『そう』にござりまする」
合わせて、
清正&凛太郎「『そうそう』!」
「どうせお主たち2人とも『爽やか』という文字を思い浮かべたんじゃろ」と家康。
さて、真相はいかに?
清正「やはり、メッシュといったところに着眼致しまして、そのまま、爽やかの『爽』」
凛太郎「…拙者は、粗相が過ぎるの『相』でござりまする」
「まことか?」と詰め寄る家康に、凛太郎が白状します。
凛太郎「ここはやはり皆様の気持ちを汲んで『爽』にしようと思いましたが、そうしてしまうと拙者は陣笠隊で唯一無二の存在になれぬがゆえに、ここは拙者の面白味を少し出していきたいなと…」
何と、爪痕を残そうとして、急遽答えを変えたんだとか。
そのまま2人が『爽』と答えて、「ほら見い、同じではないか!」とツッコまれるパターンより、独自のセンスをアピールしたかったという。末恐ろしい足軽ですね。スベりましたけど。
「“そうそう”に立ち去ってくれるかのう?」と家康から改めてツッコまれる、凛太郎なのでした。
(岡戸孝宏)
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