名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻

異世界ファンタジー企画「掛詞茶会」に徳川家康が初参戦!

400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊(R)が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
7/23の"出陣"は、豊臣秀吉、徳川家康、陣笠隊の足軽・踊舞(とうま)と、同じく足軽・太助(たすけ)です。 太助は今年5月に武将隊に加入したばかりで、この日が番組への“初陣”となります。

今回は「掛詞茶会(かけことばちゃかい)」第6回の模様をお届けします。

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茶会は異世界ファンタジー

戦国時代に数々の茶会で磨かれた、武将の言葉遊びの技術を披露してもらい、その"侘・寂"(わびさび)を堪能する企画です。
和歌などで使われるテクニック、掛詞。今風の言い方だと“ダジャレ”です。
これを茶の湯のように味わい、「結構なお点前(てまえ)で」と返す。茶葉の代わりに言の葉を使うという大変優雅な戯れとなっています。

この企画はこれまで、いわゆる“オヤジギャグ”が大好きな織田信長が出陣した時のみ、行われてきました。しかし今回は参加しない初めてのケース。しかも、家康は初参戦です。

家康「ほっほっほっ。初というのはぁ、何事に関してもぉ、雅(みやび)じゃぁなあぁ~」
秀吉「ほうじゃなあぁ~。これはこれはぁ、楽しくなると思うぞぉ」

いきなりカン高い声でゆるりと話し出す武将たちに、初参加の太助も面を食らいます。そこを、付き添い役の踊舞が説明します。

踊舞「太助さん、動ずることなかれ。これはですな、雅な遊びですので、公家のような振る舞いで武将様方は参加されまする」

そう、この掛詞茶会は独特の世界観に包まれる、“異世界ファンタジー企画”なのです。

ショーカキーゴーリキー?

では、進めていきましょう。まずはダジャレの題材となる言葉を決めます。
この夏は大変暑いということで、そんな時にうってつけの「かき氷」で参りましょう。

早速、初参戦ながら家康が名乗りを上げます。

「ではぁ、わしから行ってみようかぁのおぉ。名古屋城はぁ、ちぃと暑い。暑すぎる。おお、そこに火の手が。ホレ、主(ヌシ)モッテコイ、ソノ、ショーカキー、ゴーリキーイタセェ!ヒィヲケスゾオォォォ!」

踊舞「家康様。それはどういった意味でございましょうか?ちと雅過ぎて、言葉も聞き取れませんでしたゆえ、言葉からご説明頂いてもよろしゅうございますでしょうか(笑)」

秀吉「何言っとるのか一言もわからんかった!“消火器”ぐらいしかわからんかった。何の話しとるの、お主(笑)」

文字では伝わりづらいですが、カタカナの部分は高音のクセが強すぎて、超音波みたいになっています。

家康「これはのぉ、『消火器、合力いたせ』。火の手が上がったのを消すためにぃ、消火器を手に、合力する。すなわち手を貸すことじゃぁ。その中に“かきごおり”という言葉が入っておるぅ。しょう“かきごおり”き」

踊舞「なるほどー」
秀吉・踊舞・太助「結構なお点前で」

カコーン。(ししおどしの音)

この“異世界ファンタジー茶室空間”では、どんなネタだろうと「滑る」という概念がありません。ひねりすぎて何を言ってるかよくわからないネタは珍しいパターンではありますが、とにかく「結構なお点前で」で全てが収まるのでした。

あまりにも雅だと…

ただ、公家口調はかなり体力を消耗するらしく、ここからは家康も普通の口調に戻すことに。
続いて秀吉が作品を披露します。

「いやあ、今年の夏は暑いのう。特にこの足元、草履が焼けるわー。もうかき氷も食べたいわー。
あっ!そうじゃ。草履にかき氷を付けてしまえ。これが本当の『かき草履』」

踊舞「秀吉様。それはどういった意味でございましょうか?」

秀吉「我ら足元に草履を履いておるじゃろ?地面の熱が熱いな。ゆえに、かき氷を草履に付けることによって、足元を冷やせる。かき氷と草履を組み合わせると、かき草履となるわけじゃ!」

踊舞「なるほどー。太助さん、わかるきゃぁ?」
太助「雅過ぎて分かりませぬ」

カコーン。

ネタの説明をするなんて、普通なら超恥ずかしい行為なんですが、この“異世界ファンタジーティールーム”では崇高なたしなみ。ネタを2度味わえる至高のひとときなのです。

そして、あまりにも崇高なネタは、庶民には理解不能となるのでした。「雅過ぎて分からない」は最高の賛辞なのです。決してバカにしているわけではありませんよ。

秘技に名前が付きました

えまき~(音絵巻リスナー)からもダジャレの題材が矢文(メール)で送られてきているので、その中から選んでいきます。

最初に選ばれたお題は「歯周病」。名乗りを上げたのは家康です。

「病というのはな、気からとも申すで。ほれ、この詩集、病気に効くでな。しかと読むが良い。心が晴れるぞ!」

これは“詩集、病気に”という部分と、歯周病とをかけています。この、文中の言葉と尻をくっつけて1つの言葉にする技法は、家康お得意の技法だと踊舞が鋭く指摘しました。踊舞はこの技を「尻頭取り」と名付けたのでした。

秀吉「尻頭取り(笑)、良い言葉じゃなあ。なるほどな。良いお題であった。次に参ろう」

おっと、これは秀吉、強引にシメましたね。歯周病で何も思い付かなかったとみえます。

可愛くしちゃいました

次のお題は「デビュー」。太助が正式にラジオデビューしたことからという理由です。

秀吉「デビューな。何か降りてきそうじゃなあ、わし。ほぉほぉほぉ。ビューね。ビュー。…おっ、家康殿。何か思い付いた顔をしとるね」
家康「(!?)ではぁ、わしからぁ、行ってみようかぁのおぉぉ」

急にフリが来て思わず公家口調が戻ってしまった家康。しかしすぐさま掛詞を作り出します。

「徳川家康である!いや、これでは現世の者たちには伝わりづらいのう。もうちと柔らかく参ろう。
徳川家康でびゅ!」

“~です”を可愛くしちゃいました。でも即興にしては結構なお点前でびゅ。

家康「秀吉殿はいかがでござるか?」
秀吉「良いお題であった!次に参ろう!」

また逃げられてしまいました。

尻頭取りの大サービス

新しいお題は「スイカ」です。

秀吉「はあー、またまたこれも夏らしい、良いお題を出してくれた訳じゃ。これは簡単じゃなあ、
スイカスイカ…あっ、家康殿、すごい閃いた顔をしておる!しょうがないのう、ええよ、家康殿、先に言って」

何やかや言って家康に押し付ける、秀吉の狡猾な作戦です。伊達に何度も掛詞茶会に参加していません。

家康「いやー、確かに暑いのう。さりながら、これの攻略法をわしは知っておるのじゃ。そう、行水。かーっ、気持ちええのう!」

“ぎょうずい。かーっ”の部分にスイカを入れる技法は、おなじみ尻頭取りですね。
こんなにムチャブリされても怒ることなくちゃんと掛詞を披露する家康。本当に心がやさスイカら(優しいから)できるのでしょう。スイカだけに。

カコーン。
(岡戸孝宏)
名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻
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2018年07月23日21時43分~抜粋

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