名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻

検証・現代の“あるあるネタ”は、果たして戦国武将に通じるのか?

400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊®が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
6/18の"出陣"は、豊臣秀吉、前田慶次、陣笠隊の足軽・哉太郎(やたろう)です。

今回は「けー会議」が開かれました。えまき~(音絵巻リスナー)が感じた現代の“あるあるネタ”を、戦国武将に共感してもらおうという企画です。

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KKKの鬼太郎

この「けー会議」というタイトルは元々、前田慶次の他に、武将隊メンバーの加藤清正、以前メンバーだった足軽の一之助(かずのすけ)の3人が、名前のイニシャルに「K」を持つということで、“トリプルK”と自称したことから生まれました。
なので「けー会議」はこの3人による限定企画なのです。

しかし一之助は今年3月に出立、武将隊から旅立って行きました。そしてこの日は清正ではなく秀吉が出陣。オリジナルメンバーが慶次しかいません。
そこで編み出された裏技が、秀吉が出世する前の「木下藤吉郎」という名前を復活させるというもの。これならK要素があるため、堂々と参加できます。

問題は哉太郎です。姓を持たない、改名もしていない哉太郎にはK要素が見当たりません。そこで慶次が秘策をひねり出しました。

慶次「お前は、見た目が似ておるから『鬼太郎』じゃ!」
哉太郎「ま、まことですか!」

文化人としても名を馳せていた慶次。現世に蘇ってからも現代カルチャーを勉強したのでしょうか。
ただ、哉太郎は別に顔は鬼太郎に似ているわけではありません。頭に巻いた手ぬぐいをちょっとずらして、片目を隠せば似ているというレベル。似ているというより寄せているんですけど。
強引ではありますが、企画を進めるためには仕方ありません。

元ネタを知らないので「誰じゃ?鬼太郎って」と頭をかしげる秀吉。
「お父さん、ありがとうございます」と喜んで受け入れる哉太郎。
ていうか、鬼太郎と名付けられて「お父さん」と返す哉太郎は、元ネタを知っているのでは…?

目玉おやじならぬ、目玉慶次ですね。

慎重な秀吉

改めて企画趣旨を説明しましょう。
えまき~から「武将隊メンバーに共感してほしいこと」を矢文(メール)で募集。
誰も共感できなければKが0個で“れいけー”。全員が共感できればKが3個で“さんけー”獲得、という形の点数方式で判定していきます。

なお、“さんけー”が出たら、何かもらえる…というわけではありませんが、思いっきり、これでもかっていうくらい、3名が盛り上がるというシステムになっています。“景”気よく騒ぐ、という隠れメッセージになってるとかなってないとか。

あるあるネタは共感を得られやすいとは言え、現代と戦国時代とでは感覚が違います。それがこの企画のミソです。

では会議を始めましょう。あらかじめ慶次が選定しておいた矢文を、哉太郎が読み上げていきます。

最初の矢文です。

「私は、こどもの頃から今に至るまで、横断歩道を渡る時、白いところのみを歩こうとしております」

判定です。共感したら各々「けい」、さもなくば「れい」と言います。

秀吉「れい」
慶次「けい!」
哉太郎「けい!」

合計2個で、“にけー”です。
この横断歩道ネタは、現代では昭和から使われている、あるあるネタの王道ですが、秀吉には響きませんでした。その理由を秀吉が語ります。

「白い部分だけを歩いているのは危なくないか?周りをしかとよく見て歩いてほしいなという気持ちで、れいけーにしておいた」

確かに、青信号で渡っていたとしても、完全に安全とは限りません。皆さんも今後は周囲に注意しつつ、遊び心を入れるようにしましょう。

自由な慶次

次の矢文です。

「小雨だと、折り畳み傘を開くのが何となく悔しくて、傘を持っているのに結局濡れてしまうことがあります」

さて判定は?

秀吉「れい」
慶次「れい」
哉太郎「れい」

共感得られず、“れいけー”でした。傘を持っているなら差す、というごもっともな理由です。

秀吉「確かにカッコええけどな。濡れながら『小雨なんかわし気にしないから』みたいな」
慶次「ああ、あれですな!タッタッタッタッと走ってきて、『傘持ってないのか?これ使え!』と言うためですな」
秀吉「?ちょっとわからんな(苦笑)。れい!」
哉太郎「れい!」

慶次に“れいけー”が出ました。女子(おなご)に渡すために、傘を差さずに持っていくという意味だそうですが、それでは脚色し過ぎです。

テンパる哉太郎

続いての矢文です。

「お休み前のベッドで、仰向けに寝転んで、からくり機を触っている時に、ウトウトしたせいで、顔にスマートフォン…かるくり、えー、からくりを落としっ、」

たどたどしい読み方をする哉太郎(鬼太郎)に、慶次がもう一度読み直すよう促します。

「失礼しました。もう一度。こちら、寝る前に、ベッドで、仰向けに寝転んで、からくり機を触っている時にウトウトしたせいで、顔にからくり機を落として、いたされ、目が覚めるという、この共感。皆様、判定に移り、まする」

秀吉「鬼太郎にれい」
慶次「鬼太郎にれい」
哉太郎「拙者も、れい」

読み手の落ち度で“れいけー”になってしまいました。どうやら哉太郎は、矢文の文面に出てくるカタカナ語をその場で言い換えようとしたりして、スムーズに読めなくなってしまうようです。現代人からの矢文なので、無理して戦国時代っぽく言い換えせずに、そのまま読んでから補足説明した方がスムーズにいくのですが、これは練習あるのみでしょう。

とにかく、矢文は「仰向けでからくり(スマホ)を見てたら、ウトウトして顔面に落としてしまう」という内容です。

秀吉「わしらは書物などを仰向けにして見ることはない。しかと正座して読んでいるゆえに」
慶次「寝る時は、寝るのみ。他の動作は致さん。“ながら”というのは我らは基本、致さん」

ということで、ちゃんと矢文を読んでいたとしても“れいけー”だったようです。

毎日が日曜日

続いての矢文です。

「月曜日の朝起きる前に、『あれ?今日は日曜日じゃなかった?』と勘違いすることがたまにあります」

判定です。

秀吉「けい!」
慶次「けい!」
哉太郎「けい!」

ついに出ました“さんけー”です!さあ大騒ぎしましょう!

秀吉「うおっうおっうおっうおっ!」
慶次「かぶかぶ!かぶかぶ!かぶっかぶっ、あ、かぶかぶかぶかぶかーぶーかーぶー♪」
哉太郎「皆様、共感するということで…」

哉太郎だけは進行するのに必死なのか、普通にしていました(笑)

慶次「わし、毎日起きる度に、日曜日だと思ってしまうわ」
秀吉「でも日曜日はわしら、名古屋城で演武(パフォーマンス)しとるでな」
哉太郎「それだけ日曜日が楽しみ、ということにございます」
慶次「あっ、左様じゃ左様じゃ」

哉太郎、ナイスフォローです。

熱いものは熱い

最後の矢文です。

「大して熱くない物を触ったのに、つい『熱いッ!』と言ってしまいます」

ありますよね、先入観で熱いと思っていて、冷めてるのに「アチッ!」って言っちゃうこと。
さあ判定は?

秀吉「れい」
慶次「けい!」
哉太郎「けい!」

“にけー”でした。共感しなかった秀吉に、慶次が共感させようと例を出します。

慶次「例えばですな、熱されたヤカン。思わず触って『あつッ!』と…」

ん?熱されたヤカン?

秀吉「熱されたヤカンはそりゃ熱いわ。それなら『けい』じゃ。熱いものを触ったらわしは『熱いッ!』と言うぞ!」

危うく秀吉は、ヤケドをものとも思わない、常人ではない肉体の持ち主にされるところでした。
余りにも単純な言い間違いに、慶次は笑うばかりです。

ちなみに秀吉は、触る前に熱いかどうかを調べ、慎重に見定めるので、うっかり触ることはないそうです。さすが、天下人は深謀遠慮なんですね。

三者三様の性格がわかる、けー会議でした。
(岡戸孝宏)
名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻
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2018年06月18日21時43分~抜粋

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