400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊®が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
4/9の出陣"は、加藤清正、前田慶次、陣笠隊の足軽・踊舞(とうま)です。
今回お伝えするのは「けー会議」というコーナー。
元々は、加藤清正・前田慶次・足軽の一之助(かずのすけ)という、名前のイニシャルが「K」のメンバーによる"トリプルK"という布陣だけの限定企画でした。
参加資格はK要素
しかし、今年3月いっぱいで一之助は武将隊から"出立"。現代風に言えば卒業です。そのため、イニシャルにKの付かない者は、何かしらのK要素を付加して、けー会議に参加することになりました。
踊舞「拙者には大事なKがございます。『小牧』のKでございます」
そう、踊舞の出身地は小牧(こまき)。現在の愛知県小牧市です。
本来なら足軽の身分に苗字は無いのですが、武将2名のお許しを得て、この日は「小牧踊舞」と名乗れるようになりました。
ここで、企画趣旨を説明しましょう。
えまき~(音絵巻リスナー)から、武将隊メンバーに「共感してほしいこと」を矢文(メール)で募集。
誰も共感できなければKが0個で"れいけー"。全員が共感できればKが3個で"さんけー"獲得、という形の点数方式で判定していきます。
なお、"さんけー"が出たら、何かもらえる…というわけではありませんが、思いっきり、これでもかっていうくらい、3名が盛り上がるというシステムになっています。まさに"景"気よく騒ぐのです。
いわゆる「あるあるネタ」を送れば共感が得られやすいんですけれども、そこは現代と戦国時代とでは感覚が違いますから、一筋縄ではいきません。
洋菓子と和菓子
最初の矢文です。
「コンビニなどで売っている、大きくて皮の薄いシュークリームが好きなのですが、なかなか上手に食べられません。中のクリームが口の横からあふれたり、反対側からブチュッとこぼれてしまいます」
では判定です。共感したら「けい」、さもなくば「れい」と言います。
清正「けい!」
慶次「けい!」
踊舞「れい」
合計2個で、"にけー"でした。
共感しなかった踊舞は甘味が大好きで、現世の数多のスイーツを食しているため、シュークリームも上手く食べられるのでした。
ちなみにこの後、他のえまき~から「シュークリームを上下逆さまにすると綺麗に食べられます」という助言の矢文が送られてきました。お試しください。
続いての矢文です。
「春は和菓子が美味しく感じます」
さて判定は?
清正「れい」
慶次「れい」
踊舞「けい!」
合計1個で"いちけー"でした。
慶次が共感しなかった理由を話します。
「どちらかというと、冬の方が美味しく感じる。寒い時に冷たいものを食べるのがええ」
ああ、確かに、冬に暖房の効いた部屋でアイスを食べるのは乙なものですよね…って、あれ?
何故に慶次は「和菓子=冷たいもの」と決めつけているのでしょうか?
たい焼き、大判焼(今川焼)の立場は?みたらし団子、五平餅の立場は?温かい饅頭もいろいろございますけど?
おそらく慶次は、和菓子の中でも水ようかんやわらび餅などが好みなのでしょう。
ちなみに、福井県では水ようかんを冬に食べる風習があります。京都へ丁稚奉公に行っていた者が、暮れ正月の帰郷の際に水ようかんを持ち帰っていたのが始まりだとも言われています。
時代の差があったりなかったり
次の矢文です。
「書類やチラシなどの紙を手に持っていると、つい筒状に丸めてしまう」
判定は?
清正「れい」
慶次「れい」
踊舞「れい」
共感得られず、"れいけー"でした。戦国時代、紙は貴重なもので、雑に丸めるようなことはしないということ。それに、「巻物」として最初から丸まっていることも多いので、そもそも丸めるという行為にはならないということでした。
次の矢文です。
「料理は苦手だけど、味付けは何を入れたか、わかる」
清正「けい!」
慶次「けい!」
踊舞「けい!」
出ました"さんけー"!さあ騒ぎましょう!
「ふぉー!」「やったったーやったったー!」「きぇーきぇーきぇー!」「わっしょーい!」「上昇中、上昇中!」「ブオオオォォォォーッ!(ほら貝の音)」
料理を作れなくても、味はわかる、美味いかどうかはわかるということです。これはいつの時代も同じですね。
アンコ万能
最後の矢文です。
「アンコを食べると気持ちが落ち着きます。他の甘味でも幸せな気持ちになれますが、アンコは特にイライラも取ってくれます」
清正「れい」
慶次「けい!」
踊舞「けい!」
"にけー"でした。ここで、今までに無い展開となります。
慶次「アンコは美味いよなー、踊舞」
踊舞「何につけてもおいしゅうございます」
慶次「パンなるものにつけても美味いし」
踊舞「ご飯に乗せれば、即席おはぎでございます」
何と、説得を始めるのでした。プレゼンです。本当の会議らしくなりました。ご飯にアンコでおはぎは、さすがにムリがありますが。
しかしその勢いに押されて清正は思わず「けい!」
見事"さんけー"となったのでした。
アンコだけに、清正も判定が甘くなってしまったようです。
(岡戸孝宏)
名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻
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2018年04月09日21時43分~抜粋