名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻

徳川家康が上手いこと言います。YES!家康、聞きに行く!

2018年03月21日(水)

エンタメ

400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊®が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
3/12の”出陣”は、徳川家康、前田慶次、陣笠隊の足軽・哉太郎(やたろう)です。

今回は徳川家康による企画「イエス!家康、聞きに行く!」第6回の模様をお届けします。

これは、天下泰平の世を築き、264年もの長きに渡って続いた江戸幕府を開いた家康が、現世の民の小さな悩みや争い事を直接聞いて解決するという、遠山の金さん風味も漂う企画です。

雨女とは関係ない


この企画では、えまき~(戦国音絵巻リスナー)から相談の矢文(メール)を募集し、それを陣笠隊が読み上げていきます。

哉太郎「それでは早速家康さま。えまき~の相談に乗っていただくことは可能でしょうか?」
家康「YES!」
(いえやすぅ、ききにぃく♪)
※某美容外科・高○クリニックのCM風に録った声が流れる

哉太郎「ありがとうございます。では、読み上げて参りまする。えまき~ねーむ(ラジオネーム)『前髪切りすぎた』様から頂きました。

『雨女を直したいです。これからお花見の季節なので、なんとしても晴れてほしいのですが、どうしたら良いですか?』

…という矢文が届いておりますが、いかがいたしましょう?
家康「裁きを申し渡す!前髪を伸ばせ」

(高○クリニックのCM曲が流れる)
ここで慶次がツッコミを入れます。

「違う違う!雨女を直したい言うとるじゃろ!前髪伸ばしたら直るのか?」

気にせず進める家康&哉太郎。

哉太郎「家康様、これは一体どういうことでござりましょうか?」

家康「いつも出かける時に雨が降るんじゃろ?よく考えてみよ。前髪を切った直後に雨が降らんか?」
哉太郎「おおっ…!」

「いや、何で驚いておる!?」と、慶次は当然の反応。

家康「ゆえに、前髪を伸ばすが良い!これにて一件落着!」
慶次「いやいや、絶対違う!他の方法があるて!」

そりゃそうです。家康、ラジオネームに引っ張られ過ぎです。

気にせず進める家康&哉太郎。

哉太郎「ありがとうございます。続いてのえまき~の相談に乗っていただいてもよろしいでしょうか?」
家康「YES!」
(いえやすぅ、ききにぃく♪)
 

まずは君が落ち着け



皆さんお気付きでしょうが、この企画では愚直なまでにある一定の決まった形で進行していきます。
"テンプレ"などと野暮な言い方はよしてください。これは"様式美"なのです。

哉太郎「ありがとうございます。では、読み上げて参りまする。A様から頂きました。
『Bです。いつもかっこいい家康さま、ぼくは忍者隊に入れなかったです。どうやって鍛練したら入れますか?マラソン大会は6番でした』
…という矢文が…」

ここで、軍師(ディレクター)や家康から指摘が入りました。Bさんからの矢文を、Aさんから頂いたと誤って紹介していたのです。

家康「これは、えまき~ねーむが違うじゃろ?しかと見よ」
哉太郎「あっ、失礼いたしました。B様から頂いた矢文にございました」

そして改めてもう一度読み上げます。しかしてその結果は、

家康「裁きを申し渡す!哉太郎、まずはお主が落ち着け!」

映画『シン・ゴジラ』の名セリフ「まずは君が落ち着け」を彷彿とさせますね。
ちなみにここで言う忍者隊とは、「徳川家康と服部半蔵忍者隊」という名の、愛知県観光PR隊のことです。
最近まで新しい忍者志望者を募集していたのですが、Bさんは落選してしまったようですね。
ただ、Bさんはまだ小さいお子さんなので、仕方ないところもありますが…。

家康「忍びの者というのはな、なかなかなれるものではない。しかしながら、この者はマラソン大会で6番であったと。常日頃頑張っている姿は、わしは見ておるぞ。いつか立派な忍びの者になれるであろう。ゆえに努力を続けよ!これにて一件落着!」

最初の相談と違って、至極まともな答えです。硬軟合わせ持つ人だからこそ、天下人になれたのでしょうね。

おかしなこと言ってると見せかけて


次の矢文です。

哉太郎「こちら、天白区からっ、えー、頂いた、C様から。失礼しました、テンパックラ、天白区からC様から頂きました」

「天白区のC様から~」でいいものを、哉太郎、テンパってしまいましたね。天白区だけに。

気を取り直して。

哉太郎「『家康様に相談です。ついさっき、出来立ての夕飯を床に落としてしまいました。1人で泣く泣く片付けました(悲)放心状態です(泣)どうすれば良いでしょうか(涙)』…という矢文が届いております(哀)こちらのほう、どのようにいたしましょうか(号泣)…くぅーっ悲しいっ!」

何と、哉太郎が感情移入して、読んでいるうちに泣き崩れてしまいました。食に苦労していた戦国時代を思い出したのでしょうか。

家康「裁きを申し渡す!わしが食べてやったぞ」

哉太郎「ここここれは、いいい一体どういうことでしょうか!?」
家康「食事をする時に手を合わせ『いただきます』と申すであろう。これは、『今まさに主(ぬし)の命を頂きます』という意味なのじゃ。単なる感謝の気持ちではなく、生命を尊ぶという意味じゃ。動物だけでなく植物も生きておるじゃろ?生きておったものが、生きておるものの体の中に入る。命そのものを頂戴しますというのが本当の意味合いじゃ」

なるほど。

家康「この、落としてしまったモノ。実はもうわしは食べておるぞ」

えっ、どういう意味ですか?

家康「天白区でCが落とした叫び声で、わしは気が付いた。落ちたものは泣く泣く処分せねばならんじゃろ?まあCの場合はうわずみだけ少し口に運んで食べたんじゃがな」

いや確かに、食べ物を落としても地面に着いてない部分は、もったいないからすくって食べちゃうことはありますけど。見えるわけないでしょう。

家康「この、一旦は受け継がれなかった命を、遠隔で吸い取った。天白区には『松』にまつわる地名が多いんじゃ。あの辺りは昔から大雨になるとのう、水が溜まってしまう地形なんじゃ。一旦川が氾濫すると治水が難しかった。そこで松を植えて地盤を固めたんじゃな。ゆえに地名に松が多く残っておるんじゃが、わし徳川家康の元の名は何じゃ?」
慶次「松平?」
家康「さよう!松の地名がたくさん残る天白区にて、わしが"平らげて"やったというわけじゃ!これにて一件落着!」

改名前の「松平元康」をうまく組み込んでくるとは。家康の鮮やかな裁き、いや、捌きでした。
(岡戸孝宏)
名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻
この記事をで聴く
2018年03月19日21時29分~抜粋
関連記事
「関ヶ原の戦い」で九州や東北でも戦が勃発? なぜ信長は約11年もの間、宗教勢力と戦うことになったのか 関ヶ原の戦いは「徳川家康vs豊臣家」ではなかった 戦国の戦を一変させた鉄砲伝来。いったいいつ伝わったのか 勝手に辞めたら罰則?身分が固定されていく戦国時代

番組最新情報