400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊®が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
2/19の“出陣”は、織田信長、加藤清正、陣笠隊の足軽・踊舞(とうま)です。
今回は「第六天魔王の戦国大ギリ」の模様をお届けします。
“第六天魔王”とは信長の異名。つまり、信長による大喜利です。この企画では、えまき~(音絵巻リスナー)から送られてきた作品を清正が読み上げます。その出来栄えに合わせて信長が「大斬り」「中斬り」「小斬り」の3段階評価をしていきます。
斬撃が大きいほど面白いというわけです。
メダルラッシュに便乗
今回のお題はこちら。
「武将の皆様が考案した種目が、オリンピックの正式種目に決定!その種目とは?」
放送当日は平昌冬季五輪が盛り上がっている最中。タイムリーなお題です。
ただし、冬季に限らず夏季五輪の種目でも可とします。
さあ、どんな戦国武将らしい競技が送られてくるでしょうか。
まずはAさんからの矢文(メール)です。
「甲冑を身につける速さを競う、早着替え競争」
信長「中斬り!」(ザシュッ!という斬撃音)
そこそこの評価です。戦国武将には、急いで着替えるという概念があまりピンとこないようです。
むしろ戦の際には、足軽に行動の早さが求められるので、踊舞が金メダルに一番近いのではないかと、信長が分析します。
続いてはBさんの矢文です。
「扇をどこまで遠くに飛ばせるか、その飛距離を競う、砲丸投げならぬ"扇投げ"」
信長「小斬り」(ガスッ)
イマイチでした。江戸時代には"投扇興"(とうせんきょう)という、扇子を的に投げて落とす遊びがあり、今でも一部で受け継がれています。
しかし、ただ遠くへ投げるだけでは盛り上がりにかけるであろうと、信長は判断したのでした。
「扇だけに、大斬り!」とはいかなかったようです。
信長ノリノリ
Cさんの矢文です。
「火を消せ!本能寺消火バケツリレー」
信長「フフフ、大斬り!」(キラーンザシュッ!)
さすがに、本能寺の変で業火に囲まれた当事者の信長が、食い付きました。
「4年に1回燃やされてたまるかっていう話じゃ」というツッコミも入ります。
「誰が審判をするかも気になるな」という信長に、清正が「明智…」とポツリ。
その名前が信長に、別の意味で火を着けたようです。
「明智光秀が(史実と同様に)自分で燃やして?バケツリレーの芸術点も争ったりして?何を言ってるんじゃお前は」
勝手にノリツッコミしてしまうのでした。
お次はDさんの矢文です。
「足軽3000人で伝言ゲーム」
信長「うーん…。中斬り!」(ザシュッ!)
信長がこの競技の欠点を指摘します。
「3000人が伝言しておるところを、テレビ中継なるものでどうやったら楽しめるんじゃ?
拡声器(マイク)で追っかけて、『あそこで今、234番目くらいで間違えた!』みたいな。で、『356番目で、奇跡!元に戻る』みたい…実況中継が楽しそうじゃな。昇格大斬りっ!」
(キラーンザシュッ!)
なんと、史上初の昇格大斬りが出ました。信長が自ら楽しくしてしまうという、ある意味合作です。
清正はカーリングのストーン?
Eさんの矢文です。
「カーリングのストーンが茶器になっており、中にお茶を入れた状態で滑らせる、"チャーリング"」
信長「う、うーん。中斬り!」(ザシュッ!)
清正「おおっ、こ、これは大斬りだと思っておりました」
戦国時代には、茶器にものすごい価値を与え重宝していた信長なので、さぞかし高評価を付けるだろうと清正は思っていたようです。
あわてて、補足の説明も読み上げます。
「ストーンを進めるブラシは、茶筅(ちゃせん)を使用します」
抹茶をかき回す道具の茶筅で、ゴシゴシ氷面をこする姿の滑稽さで、何とか信長に笑ってもらおうとするのでした。
信長「ほぉー。一番最後に投げる者、何じゃった?スキッパーじゃったか?あの、いわゆる一番上手いやつの呼び名は?」
チームの司令塔である"スキップ"というポジションのことですね。信長もせっかくなので、話を広げてやろうかと思ったようです。
しかし清正も踊舞も、カーリングについてあまり詳しくないため、答えに窮してしまいます。
信長「小斬り!」(ガスッ)
おっと、今度は降格小斬りが出てしまいました。
信長「何でカーリングを知らんのにこれを面白いと思ったんじゃ?」
清正「拙者の第六感がそうささやいておりました」
さすが、築城の名手と言われ、名古屋城の石垣作りにも貢献しただけあって、ストーンのように見事に滑る清正なのでした。
(岡戸孝宏)
名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻
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2018年02月19日21時28分~抜粋