400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊®が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。1/15の出陣"は、前田利家、前田慶次、足軽の陣笠隊・なつです。
今回は前田家の合同企画「おじき!」の模様をお届けします。
慶次にとって利家は義理の叔父。頼りになる兄貴的存在でもあります。
えまき~(音絵巻リスナー)にとっての頼れる存在を矢文(メール)で募集し、それがどのくらいおじきっぽいかを慶次が"おじき度合い"として判定していきます。
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ブルートゥースやAIスピーカーに対抗心を燃やす、戦国武将・前田利家
酔いに縁のあるウコン
まずはAさんからの矢文です。
「ウコンの入った某清涼飲料水が、私のおじきです。年末年始は大変、それはもう大変お世話になりました。アナタのお陰で新年を迎えられました。いつもありがとうございます。
P.S.ウコンの花言葉は『貴方の姿に酔いしれる』だそうです」
一説には、肝機能に働きかけ二日酔いを抑止するとも言われているウコン。きっとAさんは酒の席が多かったのでしょう。
さあ、このウコン飲料に対する"おじき度合い"は?
慶次「おじき。」(小さめの声で)
その判定の意味を説明します。
慶次「この者はおじき(ウコン飲料)がいないと年が越せんかった訳にございますな。我ら前田家も元々は小さな土豪であったが、おじき(利家)が日々、戦働きに励んでおったからこそ、繁栄し年を越せたのでござる。
そして、『あなたの姿に酔いしれる』!おじきは家中でも大人気でござった!」
利家「しかもこのウコン飲料は、見た目が金色(こんじき)をしておるからな」
慶次「まさに、金色の甲冑を愛用していたおじきそのもの!」
利家「いやあ、素晴らしい!わしは嬉しいわ!」
慶次「一通目から素晴らしい矢文でござった!」
最初は控えめな判定だったはずが、掛け合いをしているうちに盛り上がってしまったようです。
オードリー、まーえだ!
続いてはBさんからの矢文です。
「最近私にできたおじきは、ブルートゥースのイヤホンです」
利家「ブルー、トゥース!」
慶次「それ、オードリーの春日殿ではないですかの(笑)」
最初の矢文で機嫌がすっかり良くなった利家、ちょっとはしゃいじゃってます。
矢文の続きです。
「お風呂場で音楽を聴いたり、部屋の掃除をする時にイヤホンのコードを気にしなくていいので、とても快適!
もうなくてはならない存在です。もっと早くおじきに会いたかったあーっ!」
ブルートゥースとは、無線通信のひとつで、例えばスマホに入ってる音楽を、コードの無いワイヤレスイヤホンで聴けたりできるのです。
さあ、この"おじき度合い"は?
慶次「えりゃーおじきぃーっ!」
凄いおじきということです。これは高評価ですね。
音楽を聴くと、士気が上がります。お風呂では気分が良くなるし、掃除は捗ります。長いコードも邪魔になりません。
慶次「こんなに益体(やくたい。役に立つという意味)のあるのは、おじきくらいのものですぞ。何なら、おじきを超えとりますからな。おじきより凄い、おじき超えじゃな!」
慶次が大絶賛しているところへ、チャララーン!チャララーン!
映画『仁義なき戦い』のテーマ曲に乗せて、「慶次郎ッ!」という怒号が聞こえてきたのです。
(慶次郎は慶次の別名です)
声の主は利家でした。
「聞き捨てならんなあ。許さんぞ!ただのからくり(機械)の分際でわしを超える?そんなことはあってはならんのじゃ!
『おじきより下だが凄い』と言え。常にわしを崇めよ。分かったかッ!」
我こそがおじきの頂点。おじきの中のおじき。おじき・オブ・ザ・おじき、いや、おじき・オブ・ジ・おじき。
"おじキング"の座は譲るまじという、利家の意気込みが表れる一幕なのでした。
イジられてこそ花
最後はCさんからの矢文です。
「私にとってのおじきは、スマートスピーカー(AIスピーカー)です。最近買ったものなんですけど、AIという人工知能を持っていて、知りたいことを教えてくれるんです」
音声のみでいろんな機械の操作ができる、あのシステムですね。
さあ、この"おじき度合い"は?
慶次「下敷き」
したじき?どういう意味でしょう。先程の利家の「わしより下にしろ」という忠告を、早速取り入れたのでしょうか。
慶次「スマートスピーカーなるものはな、こちらから『〇〇して』と指示を出さねばならん。しかしおじきは指示を出さずとも勝手にベラベラしゃべっとるで。おじきより下じゃな」
チャララーン!(仁義なき戦い)
利家「慶次郎おぉぉぉぉぉぉーッ!わしは悲しいぞおっ!わしがこれだけ一所懸命お主らのためにしゃべっておったのに、やれしゃべり過ぎだ云々かんぬん云々かんぬん!」
ついに、涙声で訴える利家。
「その、減らず口を叩くお主の口に、槍を即突ッ!」と言い返すしかありません。
しかし、イジられるということは、愛されている証拠。これこそ、利家が兄貴的存在として慕われるゆえんなのでしょう。
(岡戸孝宏)
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