名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻

豊臣秀吉+芦田愛菜=あのね、羽柴愛菜だよ!

400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。

10/9の“出陣”は、豊臣秀吉、加藤清正、陣笠隊の足軽・一之助(かずのすけ)です。

今回は「太閤さんの猿芝居」の模様をお届けします。
織田信長から“猿”と呼ばれた太閤・豊臣秀吉が、人の心を掴む演技力を披露するコーナー。
えまき~(音絵巻リスナー)から秀吉に言ってもらいたいセリフが矢文(メール)でたくさん送られてきました。

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海外進出してます


まず選ばれたのはこちらの2つ。

【1】「お主も蝋(ろう)人形にしてやろうか!」

【2】「謎は全て解けた」

これらのセリフを、会話の中でさりげなく秀吉が織り込むことができれば成功。軍師(ディレクター)がOKと判断すれば、童謡「アイアイ」の曲が流れます。お猿さんつながりです。
ちなみに、クリアすればセリフがその都度新たに追加されます。

ここで、セリフの補足説明をしましょう。
【1】は、デーモン閣下の名ゼリフ「お前も蝋人形にしてやろうか!」を武将っぽく言い換えたもの。ちなみにデーモン閣下は10万54歳。戦国時代から数えて400歳超えの武将隊の面々を上回る、貴重な存在です。
【2】は、『金田一少年の事件簿』の決めゼリフ。

では、会話を進めやすいように、えまき~から送られてきた普通のおたよりを一之助が読み上げていきます。
Aさんからの矢文です。
「3人に質問しますが、海外遠征でまだ一度も行っていない所で、行ってみたいのはどこですか?」

名古屋おもてなし武将隊は、名古屋を世界一の観光都市にすべく、名古屋城を本拠地にして活動していますが、時には北海道から九州まで全国各地に遠征することも。
さらには、米国やシンガポール、オーストラリア、イタリアなど10カ国ほどの海外にまで足を運んでいるのです。

ドラキュラってそんなキャラだっけ


さて、この質問に最初に答えたのは清正。
「わしは、フランスなる場所の、モン・サン・ミッシェル。島全体に凄まじい城があるんですな。それを見て、何か新たな城作りに生かせられたらと」

フランスで最も有名な世界遺産、モン・サン・ミッシェル。フランス西海岸に浮かぶ小島の上に、城…と言いますか、修道院がそびえ立っている名所です。
満潮時にはまるで海にお城が浮かんでいるかのような眺め。干潮時には歩いて渡って行けるという、神秘的な観光地です。

特に清正は名古屋城や熊本城など、数々の城作りに関わった“築城の名手”とうたわれていたこともあって、興味津々なのでした。

それを聞いて秀吉も答えます。
「わしも行きたい所があるんじゃ。場所はどこかっていうのはわからんが、わし、ドラキュラなるものを見てみたいんじゃ。血を吸う魔物なんじゃけど、わしが聞いた情報によると、本当はこのドラキュラ、現れて血を吸うかと思ったら…『お主も蝋人形にしてやろうか!』と言うらしいぞ」

(アイアイ♪)

まずは1つクリアしました。秀吉が得意げに言います。
「見たか?これが芝居能力というものなんじゃ。自然じゃったじゃろ?まさかここで来るとは思わなかったじゃろ?これがな、わしの秘策なんじゃ。『謎は全て解けた』」

(アイアイ♪)

2つめクリアです。なんとなく強引にセリフを織り込んでいるような感じもしますが、クリアです。

ちなみに、小説『吸血鬼ドラキュラ』の舞台のモデルとなった城は、ルーマニアにあるブラン城です。

秀吉を阻止せよ!


ここまでは、秀吉がセリフをうまいこと会話に入れられるよう、協力態勢を取っていた清正と一之助でした。が、調子に乗った秀吉は「わしの芝居能力が高すぎてすぐ終わってまうわ。お主ら、協力せんで、戦ってきてええぞ。わしの邪魔をしてこやぁ」と2人を煽ってきたのです。

普段は秀吉の子飼い武将として従順な清正ですが、この時ばかりは憧れの横綱にぶつかり稽古するような気持ちになったのか、俄然奮起し出します。

では、ここでセリフが追加されます。

【3】「もういいって、お腹いっぱいなんだって!」

【4】「ご一緒にポテトはいかがですか?」

補足ですが、【3】は特に元ネタのない、何気ないセリフですね。
【4】は、ハンバーガーショップにありがちなセリフ。

これは簡単とばかりに早速秀吉が答えます。
「『ご一緒にポテトはいかがですか?』って言われても、『もういいって、お腹いっぱいなんじゃって』…ッテテテ、痛い痛いっ!」

なんと、アクシデント発生!セリフを言い終わる間際に秀吉が脇腹をつってしまいました。

清正「秀吉様!(そういうオチは)お腹いっぱいでござりまするーっ!」
一之助「清正様、セリフが違いまする。『もういいって、お腹いっぱいなんだって』でござりまする」

間隙を縫って“セリフ泥棒”を企てた清正でしたが、あえなく失敗。

「な、難しいじゃろ?わし、脇腹つるだけあるじゃろ?どえりゃあ力を使うんじゃ。芝居は口を動かすだけではダメじゃ。全身を使ってどれだけ自然にセリフを入れ込むかが勝負なんじゃ!お主らはまだ甘いんじゃ!」

ラジオでしゃべってる最中に脇腹をつった恥ずかしさをごまかそううと、必死に説教する秀吉です。

清正「秀吉様、(弁明は)もうよろしゅうございます。もうお腹いっぱいでございます!」
一之助「清正様、『もういいって、お腹いっぱいなんだって』でござりまする」

清正、焦りすぎです。

あのね、芦田愛菜だよ!


再びセリフが追加されます。

【5】「はぁ~…。こんな時、清正がネコ型ロボットだったらなあ~」

会話を進めるため、えまき~・Bさんからの矢文も紹介されます。
「名古屋城で一之助さんが、ふわふわ名古屋城のことを“一之助城”と名付けていましたが、清正様的にはその呼び名、いかがでしょうか?」

「ふわふわ名古屋城」とは、空気で膨らませたエア遊具で、中に子どもたちが入り飛び跳ねてキャッキャッと遊ぶアレです。名古屋城の形を模しており、11/23まで開催中の「名古屋城秋祭り」にて設置されています。

清正「(足軽の身で城を持つとは)一之助には早すぎる」
秀吉「まあ、確かになあ。…うわーん、清正ぁ~!空気が抜けたらしぼむお城なんていらないよ~!何か出して、何か出してー!『はぁ~、こんな時、清正がネコ型ロボットだったらなあ~!』」

(アイアイ♪)

これはお見事でしたね。さらにセリフを追加しましょう。

【6】「あのね、羽柴愛菜(はしばまな)だよ!」

かつて羽柴姓を名乗っていた秀吉と、女優の芦田愛菜をかけています。もっとも、これはものまねタレントのやしろ優の口調なんですけど。

「これはどうやって入れようかすごく悩んでおるぞ。こんな芝居が上手いわしでも悩む時がくるとは、…くるとは、…思わなかった。芦田愛菜だよ!あ、間違えた!」

これは相当難題の様子。セリフのぶっこみ方もムリヤリだし、本家の名前で言っちゃうしで、秀吉の頭はパニック寸前です。

「あのね、羽柴愛菜だよ!…あのねー、わしねー」
ついには子どもの頃の貴乃花のモノマネになってしまう秀吉。

そこで一之助。「失礼ながら秀吉様!『もういいって、お腹いっぱいなんだって!』」

(アイアイ♪)

何とかオチがつきました。

「気付いたかお主ら。芝居というのは1人でやるものではにゃあ、ということじゃ!」
失敗をちゃっかり正当化してしまう秀吉なのでした。
(岡戸孝宏)
名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻
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2017年10月09日21時29分~抜粋

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