丹野みどりのよりどりっ!

野菜の色の不思議・なぜ大根をゆでると透明になるの?

寒い今の季節、大根が美味しいですよね。おでんの大根は味が染みて最高だというAさんは、ふとこんな疑問を抱いたそうです。

「大根は生の時には白く見えるのに、煮ると透明になるのはなぜ?」

この疑問のおたよりを基に、2月19日(火)の『丹野みどりのよりどりっ!』では、様々な「野菜」についてのキニナルを調査しました。

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今回の回答者

今回のキニナルに答えていただいたのは、料理研究家・野菜ソムリエプロのTAEさん。

TAEさんは愛知県在住で、自宅にて料理教室ボニートボニータを主宰して10年目、野菜のおもてなし料理レッスンに加え、たえぱんレッスン、スーパーにある食材でしか作らないたえめしレッスン、障害のある方の独り立ちやサポートレッスンなども展開しています。
また、日本野菜ソムリエ協会での野菜講座講師を始め、ル・クルーゼ公認アンバサダーなど幅広く活動されています。

ちなみに、昨年8月14日のキニナルでも「ブロッコリーってどの部分を食べてるの?」という疑問に答えていただきました。
 

大根をゆでると透明になる理由

早速、大根をゆでると透明になる理由について聞いてみました。

TAEさん「大根は白い野菜と思われていますが、実は大根はもともと透き通っています。ただ大根の表面に目では確認できないほどの小さな凹凸があり、そこに光が当たることで乱反射して白く見えているのです。
茹でることで大根の表面にある凹凸に水が入り、空気を追い出し、乱反射がなくなる。つまり半透明に見えるようになるわけなんです。

大根は実は透き通っていて、光の反射で白く見えていたわけですね。

TAEさん「同じ原理なのが曇りガラスです。曇りガラスのざらざらした面を掃除などをして拭くと透明に見えることと、原理は同じなんですよ」


 

大根の下茹でをもっと手軽に

大根の下茹でって、なかなか面倒ですよね。
今回の放送の中では触れられなかったのですが、お手軽なやり方をTAEさんから伺いましたので、参考にしてみてください。

TAEさん「電子レンジが手軽です。耐熱ボウルに2センチの厚さに切った大根。出来れば面取り、十字に切れ目も入れてください。
ひたひたの水と大匙1位の生米を入れます。ふんわりラップをして600wで8分ほど加熱してください。

お好みの柔らかさになったら味をつけてください。火の通りやすさのため、大根に十字に切れ目を入れることがほとんどですが、切れ込みを入れすぎてしまう等不安な場合、竹串で5mm程の穴をいくつか開ければ意外に目立たず、十字の切れ目を入れたのと同じ効果がありますよ。
そして生米を入れることで、米に含まれるでんぷん質が大根のあく(苦味)を取ってくれ、本来の甘みが引き立ちます」

鍋を使わず電子レンジで調理が済むのは非常に楽ですよね。
 

緑黄色野菜の基準

実はAさんからは、こんな疑問も寄せられていました。

「緑黄色野菜はどのような基準で決められているのですか?」

野菜の色つながりということで、この疑問についても伺ってみました。

TAEさん「野菜に含まれるカロテンの量で分けられています。100グラムあたり600マイクログラム以上含まれていると緑黄色野菜。それ以下だとその他の野菜と分類されています。
トマトとピーマンは基準を満たしてはいませんが、食卓に上がる頻度が高いことから特別枠で緑黄色野菜のグループに入っています」

丹野「カロテンの量で分けられているんですね!そうなってくると、先ほど大根の
話が出てきましたが、大根は緑黄色野菜ではないということですか?」

TAEさん「大根の葉の部分は緑黄色野菜です。ちなみにカイワレ大根も緑黄色野菜です。ネギも緑色の部分は緑黄色野菜なんですよ。仲間で色のある野菜は基本的に緑黄色野菜が多いです」

丹野「え!?私、ねぎの緑の部分を今まで捨ててました…。」

TAEさん「捨てるのはもったいないですよ!ちなみに、皮をむいて白くなるナスなどは緑黄色野菜ではありません。簡単な見分け方としては、切った時に中も色があるかどうかがポイントです」

丹野「かぼちゃは、切っても中は濃いオレンジですし、にんじんを切っても中はオレンジ、つまり、緑黄色野菜だということですね!普段カロテンの量をパッと見分けることはできないので、その見分け方はわかりやすいですね」

同じ野菜でも部分によって緑黄色野菜であったり、なかったりするわけですね。
 

緑黄色野菜の美味しい摂り方

緑黄色野菜という単語はよく聞きますが、そもそも身体にどのようにいいのか伺ってみました。

TAEさん「カロテンが豊富な緑黄色野菜は、身体に取り込まれた際に必要なだけビタミンAに変換されます。
脂溶性ビタミンの1つであるプロビタミンAは粘膜を保護する役割があるので今の時期、喉だけでなく目や皮膚などを乾燥や病気から守ってくれます。
油と取ることで吸収率も上がりますので、炒めたりドレッシングにするなど、油と組み合わせて取っていただくことをお勧めします」

丹野「野菜単体というよりも、様々なものと組み合わせるのが良いんですね。ただ、緑黄色野菜をまんべんなく食べるのは難しいですよね。
緑黄色野菜が手軽にとれるおすすめの方法、料理があれば教えてください」

TAEさん「我が家に欠かせない野菜は『パセリ』と『ニラ』です。野菜ソムリエ目線からも一押しの緑黄色野菜です。
パセリは買ってきたものをさっと洗い、ジップ付きの袋に入れてそのまま冷凍庫へ。凍ったら袋の上から揉めば即席ドライパセリの完成。スープのトッピングはもちろん、我が家ではお好み焼きやコロッケなどなんでも入れて栄養補給しています。

また、ニラは刻んで耐熱容器に塩とごま油を入れて、600wのレンジで30秒も加熱すれば『即席ニラだれ』の完成。ニラにら1袋に対してごま油大匙2、塩2グラムが目安です。豚しゃぶや餃子の上にたっぷりかけていただくととっても美味しいです。
野菜を食べなくちゃと山盛りの野菜を食べるよりも楽しく続けられますよ!ぜひお試しくださいね」

まだまだ寒い日が続きます。美味しく野菜を摂って健康な身体を維持していきましょう!(おきな)
 
丹野みどりのよりどりっ!
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2019年02月19日16時36分~抜粋

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