先日長崎に旅行に行き、皿うどんを食べたというAさん。
その時に、麺も細くてうどんっぽくないのに、どうして「皿うどん」と呼ばれているのか気になったそうです。
2月5日(火)の『丹野みどりのよりどりっ!』では、「皿うどん」についてのキニナルを調査しました。
揚げた細麺が「皿うどん」と呼ばれるのはなぜ?
今回の回答者
「皿うどんの名前にはどうして『うどん』がついているの?」というキニナルに答えていただいたのは、中華料理四海樓 代表取締役社長の陳優継さん。
中華料理四海樓は、今年で120年目を迎える、皿うどんやちゃんぽん発祥の中華料理店です。
長崎市の大浦天主堂やグラバー園の近くに店を構え、長崎港や稲佐山などを見ながら伝統の味を楽しめるだけでなく、建物内には「ちゃんぽんミュージアム」もあり、四海樓とちゃんぽん、皿うどんの歴史も体感できます。
中華料理四海樓は、今年で120年目を迎える、皿うどんやちゃんぽん発祥の中華料理店です。
長崎市の大浦天主堂やグラバー園の近くに店を構え、長崎港や稲佐山などを見ながら伝統の味を楽しめるだけでなく、建物内には「ちゃんぽんミュージアム」もあり、四海樓とちゃんぽん、皿うどんの歴史も体感できます。
揚げた細麺がなぜ皿うどん?
早速、どうして皿うどんの名前には「うどん」がついているのか聞いてみました。
陳さん「それは皿うどんができるまでの歴史をたどるとわかります。
弊社の初代が中国の福建省から長崎の地に来て、中国のうどん『しなうどん』を作り始めたのが120年前です。うどんのような丸くて太い麺でできた『しなうどん』が『ちゃんぽん』へと呼び方が変わり、そのちゃんぽんを炒めた汁無しのものを浅い皿に乗せて提供したことから『皿うどん』となりました。
当時の皿うどんは、まず麺を炒め、次に具材を炒め、最後に少量のスープを入れてスープがなくなるくらいまで炒めて完成という流れで作っていました。ですが、時間も手間もかかったことから、より簡単に作れるようにするためにあらかじめ細い麺を揚げておき、その上にあんかけ状の具材を乗せて作るようになりました。
『しなうどん』が『ちゃんぽん』と呼ばれるようになり、そのちゃんぽんを炒めた『皿うどん』をより簡単に作れるようにするためにパリパリの麺を使ったことで、今の形の『皿うどん』が生まれました」
現在のようなパリパリの麺になる前は、うどんのような丸い麺を炒めたものだったわけですね。
陳さん「それは皿うどんができるまでの歴史をたどるとわかります。
弊社の初代が中国の福建省から長崎の地に来て、中国のうどん『しなうどん』を作り始めたのが120年前です。うどんのような丸くて太い麺でできた『しなうどん』が『ちゃんぽん』へと呼び方が変わり、そのちゃんぽんを炒めた汁無しのものを浅い皿に乗せて提供したことから『皿うどん』となりました。
当時の皿うどんは、まず麺を炒め、次に具材を炒め、最後に少量のスープを入れてスープがなくなるくらいまで炒めて完成という流れで作っていました。ですが、時間も手間もかかったことから、より簡単に作れるようにするためにあらかじめ細い麺を揚げておき、その上にあんかけ状の具材を乗せて作るようになりました。
『しなうどん』が『ちゃんぽん』と呼ばれるようになり、そのちゃんぽんを炒めた『皿うどん』をより簡単に作れるようにするためにパリパリの麺を使ったことで、今の形の『皿うどん』が生まれました」
現在のようなパリパリの麺になる前は、うどんのような丸い麺を炒めたものだったわけですね。
ちゃんぽんの名前の由来
皿うどんの名前の由来も気になりますが、「ちゃんぽん」という名前の由来も気になります。
合わせてちゃんぽんの名前の由来についても伺ってみました。
陳さん「ちゃんぽんができた120年前の長崎には、華僑の方が多くいました。当時挨拶をする時に、『ご飯を食べた?』という意味の『吃飯(チーファン)』という言葉で挨拶をしていました。
当時は、食料がそこまで潤沢ではなかったので、ご飯をちゃんと食べているかが重要だったようです。
長崎にいた華僑の方は、福建省出身の方が多く、方言で『吃飯(チーファン)』を『シャポン』『セッポン』と言ったりしていていたことから、転じて『ちゃんぽん』と言う言葉が生まれ、当時食材があまり多くない時代に食で苦労しないように、と作られた麺料理に『ちゃんぽん』という名前がつけられました」
当時の挨拶言葉が転じて「ちゃんぽん」になったこと、それが「ご飯を食べた?」という意味だったのは意外です。
合わせてちゃんぽんの名前の由来についても伺ってみました。
陳さん「ちゃんぽんができた120年前の長崎には、華僑の方が多くいました。当時挨拶をする時に、『ご飯を食べた?』という意味の『吃飯(チーファン)』という言葉で挨拶をしていました。
当時は、食料がそこまで潤沢ではなかったので、ご飯をちゃんと食べているかが重要だったようです。
長崎にいた華僑の方は、福建省出身の方が多く、方言で『吃飯(チーファン)』を『シャポン』『セッポン』と言ったりしていていたことから、転じて『ちゃんぽん』と言う言葉が生まれ、当時食材があまり多くない時代に食で苦労しないように、と作られた麺料理に『ちゃんぽん』という名前がつけられました」
当時の挨拶言葉が転じて「ちゃんぽん」になったこと、それが「ご飯を食べた?」という意味だったのは意外です。
長崎で根付いた理由
長崎で生まれた皿うどん・ちゃんぽんですが、長崎で根付いているのには何か理由があるのでしょうか?
陳さん「初代が長崎でちゃんぽんを作り始めた当時は、当然今のように食材がたくさん流通しているわけではありませんでした。その中でも、長崎は海があり、海産物も多く手に入りますし、山の食材も比較的手に入りやすい環境にありました。
また、江戸時代の鎖国中でも長崎は海外との交流があり、例えばキャベツなどは海外から長崎を通って入ってきた野菜ですが、長崎だからこそ手に入る食材があったということも、ちゃんぽん作りにとてもいい影響を与えました。
食材が当時としては比較的手に入りやすい環境だったという点も、長崎でちゃんぽんが生まれ、普及した理由の一つだと思います」
皿うどんやちゃんぽんという食文化が育まれたのは、海外からの文化や人の出入りがあり、山も海もあるという長崎独特の環境があったというわけです。
陳さん「初代が長崎でちゃんぽんを作り始めた当時は、当然今のように食材がたくさん流通しているわけではありませんでした。その中でも、長崎は海があり、海産物も多く手に入りますし、山の食材も比較的手に入りやすい環境にありました。
また、江戸時代の鎖国中でも長崎は海外との交流があり、例えばキャベツなどは海外から長崎を通って入ってきた野菜ですが、長崎だからこそ手に入る食材があったということも、ちゃんぽん作りにとてもいい影響を与えました。
食材が当時としては比較的手に入りやすい環境だったという点も、長崎でちゃんぽんが生まれ、普及した理由の一つだと思います」
皿うどんやちゃんぽんという食文化が育まれたのは、海外からの文化や人の出入りがあり、山も海もあるという長崎独特の環境があったというわけです。
地元の方にも愛され続ける
長崎で生まれた皿うどん・ちゃんぽん。今でも長崎では人気なのでしょうか。
陳さん「はい、人気です。先ほど話の中で出てきた、ちゃんぽんを炒めた太麺の皿うどんは今でも、長崎では親しまれています。ちゃんぽんの麺を炒めたものなので、イメージするならば焼きそばに似た料理です。
弊社のお店でも提供していますが、太い麺の皿うどんと揚げた細麺の皿うどんは同じくらい食べられています。
また、長崎のスーパーにはちゃんぽん用の具材がパックになったものが売られているなど、家庭でもよく作られています」
本場の皿うどんやちゃんぽんを食べに、長崎へ足を運んでみてはいかがでしょうか?
(おきな)
陳さん「はい、人気です。先ほど話の中で出てきた、ちゃんぽんを炒めた太麺の皿うどんは今でも、長崎では親しまれています。ちゃんぽんの麺を炒めたものなので、イメージするならば焼きそばに似た料理です。
弊社のお店でも提供していますが、太い麺の皿うどんと揚げた細麺の皿うどんは同じくらい食べられています。
また、長崎のスーパーにはちゃんぽん用の具材がパックになったものが売られているなど、家庭でもよく作られています」
本場の皿うどんやちゃんぽんを食べに、長崎へ足を運んでみてはいかがでしょうか?
(おきな)
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