丹野みどりのよりどりっ!

せんべい・あられ・おかきの違い

お正月に久しぶりに実家に帰り、親戚一同が集まったというAさん。

みんなでおせんべいやおかきなどを食べながら楽しく話していたそうなのですが、おせんべいやおかき、あられなどは似たような見た目をしていてどう違うのか、Aさんはとても疑問に思いました。

ということで1月22日放送の『丹野みどりのよりどりっ!』では、「米菓」についてのキニナルを調査しました。

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今回の回答者

「せんべい・あられ・おかきの違いってなに?」というキニナルに回答してくれたのは、岩塚製菓株式会社の青柳さん。

岩塚製菓株式会社は今年で創業71年を迎えた、「おせんべい」や「あられ・おかき」など、米菓を製造・販売している、米どころ・新潟県長岡市に本社を置く企業です。

看板商品の「岩塚の黒豆せんべい」や「田舎のおかき シリーズ」「味しらべ」などの定番商品はもちろんのこと、最近では「ふわっと」や「えびカリ」などお米のスナックや、大人のおつまみシリーズなど、お米の新しい可能性を追求したお菓子も販売しています。
 

「せんべい・あられ・おかき」の違い

早速本題の「せんべい・あられ・おかきの違いってなに?」について伺ってみました。

青柳さん「まず、原材料のお米が違います。おせんべいは普段ご飯として食べているお米である『うるち米』で作ったものをいい、あられ・おかきは『もち米』で作ったものをいいます。
そして、あられとおかきですが、サイズの大きいものをおかき、小さいものをあられと呼んでいます」

原料とサイズの違いで分類されていたんですね。
 

米菓の歴史・ルーツ

せんべいなどをはじめとした米菓にはどんな歴史があるのでしょうか?
この疑問についても聞いてみました。

青柳さん「米菓の起源は現在から1,200年前のお菓子と言われております。お供え物を食する際に、お供え物をかき砕いて焼いたり、炙ったりして食したのが米菓の起源ではないかと言われております」

丹野「かなり昔からあったんですね。では、『せんべい・おかき・あられ』にはどんなルーツがあるんでしょうか?」

青柳さん「まずおせんべいは空海が中国から持ち帰ったものであるとか、千利休の弟子の千幸兵衛が考案した菓子の由来であるとか、草加のおせんさんという方が、旅人から教わって団子の残りを焼いたのが始まりであるなどの言い伝えがありますが、そちらを立証する書物などは残っていないようです。

次におかきですが、おかきは正月の鏡餅を砕き欠いてつくる千菓子「かき餅」にルーツがあります。

最後にあられですが、あられはかき餅に類するお菓子ですが、あられの場合はもともと、餅をさいの目のような小方形に刻み、炒りつけて食べていました。ですので、かき餅より形状が小さいものをあられと呼ぶことにつながっています」

ちなみに、米菓はお米が原料ということもあり、昔も一般庶民が口にすることが多くあったようです。
 

呼び方の違い

普段何気なく「おかき」や「あられ」と呼んでいますが、地域によって違ったりするのかを聞いてみました。

青柳さん「地域によって、お米を主原料にして作るものもありますし、小麦粉を主原料にした『瓦せんべい』の様なものを『せんべい』と呼ぶものがあります。
また、関西では『あられ』も含めて『かき餅』といいますが、女房詞でやさしく『おかき』ともいいます。おかきの語は、現在では東京でも一般化して用いられております」

旅行先で米菓がどんな名前で売られているのか、調べてみるのも面白いかもしれませんね。
 

新潟県に米菓を扱う企業が多い理由

岩塚製菓さんをはじめとして、米菓を作っている会社が新潟県には多いように感じます。
実際はどうなのか聞いてみました。

青柳さん「その通りです。日本での米菓の生産量が一番多い都道府県は新潟県で、全国の米菓生産量の60~70パーセント位を生産しております」

丹野「新潟には米菓を扱う会社がたくさん集まっているんですね。」

青柳さん「そうなんです。新潟県では昭和30年代後半に、県食品研究所によって業界指導がなされたり、原料・製造工程の科学的な解明や技術指導などが行われました。
その結果、職人だけの技術から抜け出し、製品の安定化も進み、県米菓業界の底上げがなされました。
それに伴い機械化が進み、より高品質のものを高い生産性で作ることができるようになり、新潟県の米菓企業が発展していきました」

丹野「新潟県が米どころであるというだけでなく、県を挙げて米菓の生産に力を入れていたわけですね」

市販されているおせんべいやおかきのパッケージを見てみると、多くの会社が新潟県に本社を構えているのがわかります。
こういった背景から、今年で71年目の岩塚製菓さんをはじめとして、創業70年になる米菓メーカーが新潟県には多いそうです。
 

米菓を湿気らせない方法

米菓は開封して時間が経つと湿気ってしまうのが大きな悩みですよね。どうしたら防げるのか聞いてみました。

青柳さん「外袋を開封後は湿気やすくなりますので、密封容器等に入れて早めにお召し上がりいただくことをお勧めしております。
その際、商品に同梱している乾燥剤と一緒に密閉容器等に入れてもらうと、湿気にくくすることができます。
一度湿気ってしまうと元の状態に戻すのは難しいので、ぜひ、湿気る前の美味しい状態で食べていただきたいと思います」

美味しさを維持する方法は様々あるようですが、やはり「開けてすぐの美味しい状態」を保つのは難しいようです。
今回のお話を聞いていると、バリバリと米菓を食べたくなりました…。
(おきな)
 
丹野みどりのよりどりっ!
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2019年01月22日16時35分~抜粋

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