愛知県警に聞く、冬の時期に交通事故が増える理由

丹野みどりのよりどりっ! / ニュース

毎日車で通勤しているAさん。最近、運転をしていると、ライトを点灯させずに走行している自動車が多く、ヒヤっとすることも少なくないそうです。

確かにいまだに暗くなってもライトをつけていない車を見かけることがありますよね。
ということで今回は、「交通安全」についてのキニナルを愛知県警本部交通部長の石川智之さんにお答えいただきました。

実際に無灯火の車は多いの?

まずは、Aさんのおたよりにもあったように、ライトをつけていない車が多いのか伺いました。

石川さん「無灯火の車両の数については、統計をとっていないため正確な数はわかりませんが、特に市街地では辺りが暗くなっても、ビルや店舗の明かりなどで比較的見やすいため、ライトを点灯していないことに気が付かないドライバーが少なくないと思われます。

道路交通法では夜間、つまり日没後から日の出までの間、ライトの点灯を義務付けていますが、愛知県では、日没時刻の1時間前を目安に早めのライト点灯を行う『ライト・オン運動』を推進しています。
この運動では、月から11月までの点灯時刻の目安が午後4時となっておりますので、ドライバーの方は『4時から点灯』を合言葉に早めのライト点灯をお願いしたいと思います」

少しでも暗くなり始めたら必ず点灯させることを徹底しておけば、つけ忘れは防げますね。その意識付けが重要です。
 

冬の時期の事故

早く暗くなりやすいこの時期、事故の数はどうなるのか、伺ってみました。

石川さん「愛知県のデータでは、昨年12月の交通事故死者数は28人で、昨年1年間で最も多い月でした。
また、昨年までの過去10年を見ましても、死亡事故件数では12月はそれ以外の月の平均死亡事故件数の1.46倍と非常に高くなっておりますし、人身事故件数でも、1.14倍と非常に多く発生しています。

交通事故は様々な要因により発生いたしますので、一概には申し上げられませんが、この時期は、1年の中で日没時間が最も早くなり、日没時間帯と退社や帰社等で交通量がピークとなる時間帯、さらには、散歩や買物で外出する歩行者や自転車利用者が増加する時間帯とが重なることで、交通事故が多発するものと考えられます。

また年末ということもあり、正月の準備や年末商戦等により、人と車の動きが活発となり、気ぜわしさから運転者や歩行者等の注意力が散漫となることが考えられます」

データ上でも今のこの時期は事故が起きやすいといえるようです。これから年末年始が近づくにつれ、より一層の安全運転を心がける必要がありますね。
 

事故が起きやすい場所・時間

石川さんの目から見た、事故の起きやすい場所や時間をあげてもらいました。

石川さん「まず交通事故のキーワードは、『交差点』と『夕暮れ時』です。
交通事故の起きやすい場所では、交差点やその付近が挙げられます。多くの人と車が行き交う場所であり、信号機のない交差点での出会い頭事故はもとより、信号機のある交差点においても交通事故が多く発生しています。

次に交通事故の起きやすい時間ですが、夕暮れ時です。先ほど申し上げましたとおり、この時間帯は交通量が多くなることに加えて、周囲がだんだん暗くなって見えにくくなることなどの理由から交通事故が多く発生しています。」

では、事故を防ぐためにはどういったことを気をつけたらいいのでしょうか?

石川さん「交通事故のほとんどは、ちょっとした油断や不注意が原因で発生しています。交通ルールを守るのはもちろんですが、ハンドルを握る際には、人の命も握っているという意識を持ってその責任をしっかり自覚していただきたいと思います。

特に、愛知県では、交通事故死者に占める歩行者の構成率が近年、高くなる傾向があることから、歩行者保護意識を高めることに重点を置いた活動を推進しております。
ドライバーの方は、横断歩道での歩行者優先はもとより、歩行者を守るという意識を持っていただきたいと思います」
 
最後に、歩行者や自転車利用者の事故について伺いました。

「歩行者や自転車利用者の事故死者の約7割が65歳以上の高齢者です。
人は誰しも年齢を重ねると、視力や判断力が低下したり、いざという時にとっさの行動が取れなくなる傾向があります。そのため、高齢者の歩行中の死亡事故では、道路横断中の横断後半に、自分からは遠い車線となる左側から進行してきた自動車と衝突してお亡くなりになる事故が多くなっています。

また、自転車利用者では、見通しの悪い交差点での事故が多くなっています。

高齢者の方は、道路を横断する時、そして、自転車を利用する場合には、特に信号機のない見通しの悪い交差点での交通事故に注意してください。
さらに、夕暮れ時や夜間に外出する時には、明るい服装や反射材を身に付けて、ドライバーから少しでも早く発見されるよう、努めてください。」

年末になってくるとお酒を飲む機会も増えてきます。
飲酒運転はしない、させない、許さないを徹底することはもちろんのこと、交通事故を他人事とは思わず、ひとつでも防げる事故は防いでいきましょう。
(おきな)
 
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2018年12月11日16時38分~抜粋

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