丹野みどりのよりどりっ!

秋を刺激する辛味と酸味「白菜と鶏肉の辛味酢和え」

木曜日の「オトナのいろどりっ!」は、関富子先生のお料理レシピ。
毎月のテーマに沿ったレシピを1品ずつご紹介いたします。

10月のテーマは「新米をおいしくいただくおかずたち」。
今回は、「白菜と鶏肉の辛味酢和え」です。

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シャキシャキ白菜

「ややこしい、先生」

今日の料理名はちょっと長いですね。
白菜と鶏肉を使うことは分かりますが、「辛味酢」?

文字なら幾分ご理解いただけると思いますが、辛味の効いた「お酢」のことです。

「これがなかなかと今回の白菜に合うんです」

自分で調合する味ですので、手前味噌ではありますが。

さっそく作り方。
まずは具材を全部揃えてしまいましょう。

白菜は、白いところと青いところ、つまり葉っぱの部分と軸の部分に分けましょう。
今回使うのは、白いところだけ。
葉っぱの部分は他のお料理に使いましょう。

長さは5cmくらいにして、そこから繊維と平行に、縦に3mm~5mm幅に切りましょう。
この切り方が、歯応えのポイントです。

分量としては、白菜4枚、300gほどでしょうか。
そこに塩を小さじ1/2杯かけて、軽ーく混ぜます。
しんなりしてきたら、ギュッと絞りましょう。

塩の味も白菜の味ということで、くれぐれも掛け過ぎには注意してください。
 

秋を彩る具材たち

まだまだあります、用意する具材。
今度は鶏肉。

部位は胸、小さめの1枚を用意して、両面から穴をあけて味が染みるようにしましょう。
鍋に入れて、水、酒、ちょっぴりお塩を入れたら蓋をして、蒸し煮にします。
わーっと蒸気が上がったら、少し火を抑えて、7,8分。
これで火が通ります。

面倒だと思ったら、電子レンジでチンでも構いません。

その煮汁に浸けたまま、鶏肉は冷ましましょう。
冷めたら棒棒鳥のように手で細く割きます。

今度の食材は、キクラゲ。
和え物に入ると、コリコリしておいしいですよね。
2枚程度、戻しておいたら、細く切ります。

そのままではおいしくないので、小さなお鍋に、お酒とほんの少しの淡口醤油を入れたら、炒りつけます。

「そうすると、キクラゲがパッとおいしくなるの」

次に用意するのは、薄焼き玉子。
卵を溶き解したら、お酒とうすくち醤油醤油を入れて、薄焼き玉子を焼きます。
5cmの長さで5mm幅の短冊に切りましょう。

これで食材が全部揃いました。
 

隠し味は練りゴマ

いよいよ本題の「辛味酢」です。
分量は、酢大さじ4、うすくち醤油大さじ1、お砂糖大さじ2、そして練りゴマを大さじ1。

「練りゴマ!」
「これはね、私ね、常時置いといてほしいくらい」

コクが足りない、と思ったときには、和洋問わずどのお料理にも使えます。
ちょっと加えるだけでグッとお味がおいしくなります。

さて、辛味酢の続き。
和の練辛子を小さじ1。
これはお好みで量を増やしてください。
和カラシがなければ洋カラシでも代替可能です。

そしてここに、七味唐辛子をパッパッパッーと振ったら、あとはシャカシャカシャカッと混ぜるだけ。

「すごくおいしい辛味酢ができるんです」

ギュッと絞った白菜、手で割いた鶏肉、冷ましたキクラゲ、それに玉子。
ざっくり混ぜて器に盛ってから、辛味酢をかけるも良し。和えてから器に盛っても良し。
上からパラパラパラッとゴマをかけて、あればギンナンを散らすといいかもしれません。

「ギンナンを散らすと、秋だなぁ。玉子の色は、菊だなぁ。という感じになって」

秋らしさを食卓に表現できるということです。
ここで、青みや赤みを入れないことも、乙ですね。
白と茶と黄色で秋の趣を感じさせます。
 

メインディッシュは和え物で

「優しい感じですね、先生」

白菜の白い感じと、鶏肉の独特の白み。
黄色い玉子の薄焼きに、画を引き締めるキクラゲの黒い線。

いろんな具材をいっぺんに混ぜて、いただきます!

「んー!おいしいー」
「今月ずっと褒めていただいて、ありがとう」

何これ、と絶句するほど。めちゃくちゃおいしい。

今回、料理名を聞く前に、器に盛られた料理だけ見た丹野みどり。
「これ、どういう調理法だろうな、と思ったんですよ」

入っているのは、白菜と鶏肉。
一見、煮ているように見えるけれど

「和え物なんですね。範疇としては」

和え物にしても、結構びしゃびしゃと辛味酢という汁気が残ったまんまの和え物になっています。

「びたびたっと浸しながら頂く感じになってるんですけど」
「お浸しっぽいところもあるでしょ?」

和え物なのにお浸し。
しかも、白菜のシャキシャキ感はしっかりと残っている。

「あと、先生。なんといっても、今日初めて出会った味、なんですけど」

使っているのは、酢、砂糖、うすくち醤油。
ほぼ家庭にある調味料です。
ここに「練りゴマ」が入るだけで、こんなに味が変わるんですね。

「先生、これは和え物ですけど」

今日この料理が入っているお皿は、ドーンと大きな、メイン料理を入れるお皿。
唐揚げとかが乗るようなお皿に、敢えて乗せられています。

「メインになりますね」
「今日のおかずだよ、って感じ」

とても副菜では収まらない、箸の伸びも止まらないおかず。
ぜひぜひお試しあれ。
 

材料とレシピ

【材料】4人分
・白菜(茎) 4枚(300g)
 ・塩 小さじ1/2
・鶏肉(胸) 1枚(200g~)
A・水 1/2カップ
 ・酒 大さじ1
 ・塩 少々
・キクラゲ 2枚
  ・酒 大さじ1/2
 ・淡口醤油 少々
・卵 2個
 B・酒 大さじ1
 ・淡口醤油 小さじ1/2
 ・油 少々

 辛味酢
・酢 大さじ4
・淡口醤油 大さじ1
・砂糖 大さじ2
・練りゴマ 大さじ1
・練り辛子(和)小さじ1
・一味唐辛子 適量

お好みで…
・いり胡麻
・ぎんなん(茹)

【作り方】
①白菜の葉っぱ4枚300gほどの、白い部分のみ使う。繊維に沿って縦に平行に3mm~5mm幅に切る。塩小さじ1/2杯をかけて軽く混ぜる。しんなりしたら、塩気を洗い流し硬く絞る。
②鶏の胸肉は小さめの1枚。両面からフォークで穴を空け、味が染みるようにする。鍋に水・酒・塩を入れて蓋をし、蒸し煮にする。蒸気が上がったら火を抑えて、7,8分で火が通る。鶏肉は汁につけたまま冷ましておく。冷めたら棒棒鳥のように手で割く。
③キクラゲ2枚程度を戻して細く切る。酒と淡口醤油で炒りつける。
④卵を溶きほぐしたら、酒と淡口醤油を入れ、薄焼き玉子を焼く。5cmくらいに切ってから5mm幅の短冊切りにする。
⑤辛味酢は、お酢大さじ4、淡口醤油大さじ1、砂糖大さじ2、練りゴマ大さじ1。和カラシを小さじ1からお好みで入れる。(洋カラシでもよい)さらに七味唐辛子を入れて、よく混ぜ合わせる。
⑥具材をざっくり混ぜ合わせてから器にもり、辛味酢を回しかけ、できあがり!辛味酢と具材を和えてから器に盛っても良い。お好みで上からゴマや、ギンナンを散らしてもよい。

(榊原)
 
丹野みどりのよりどりっ!
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2018年10月25日16時37分~抜粋

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