丹野みどりのよりどりっ!

10月始まりの手帳の意味

先日Aさんは、手帳売り場に「10月始まり」の手帳がたくさん置いてあるのを見たそうです。

今は1年の始まりの「1月始まり」、学生の時は年度初めの「4月始まり」の手帳を使っていたものの、「10月始まり」の手帳はどういう用途なのか、ふと気になったそうです。

ということで10月23日の『丹野みどりの よりどりっ』では、「手帳」についてのキニナルを調査しました。

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今回の回答者

「どうして10月はじまりの手帳があるの?」

このキニナルについて、株式会社高橋書店の小泉定由さんに回答いただきました。

高橋書店は、「手帳は高橋」のキャッチフレーズでもおなじみの手帳・日記・家計簿・カレンダーのメーカーで、今年で64周年を迎える会社です。
手帳・カレンダーは売り上げシェアNO.1を達成しています。

10月始まりの手帳の意味

早速本題の「どうして10月はじまりの手帳があるの?」について聞いてみました。

小泉さん「10月は、ほとんどのメーカーの手帳がお店に来年の手帳を展開する時期ですので、いろいろな手帳を選ぶのに最適、という意味合いもあると考えられます。

その中で10月始まりの手帳は、来年まであと3カ月!という季節感のある時期に、今すぐ手帳を使いたい!という意気込みを助けるのに一役買っているのでは?とも思います。
手帳はいつ買って、いつ始めても良いものなので、10月始まり手帳があるのだと考えられます」

ところが…

「ただ、実は弊社では10月始まりの手帳は発売しておりません」という小泉さんの返答に驚く丹野。

小泉さん「そうなんです。ただ、書店様や文具店様の手帳売場にお邪魔しますと、確かに10月から始まる手帳をお見かけすることはあります。
一般的にアメリカの企業の会計年度が10月であるからだとか、秋はいろいろなことに挑戦してみたい、と思う方が多くいるため、など諸説あります。
とはいえ、1月始まり手帳の数が圧倒的に多いので、10月始まり手帳の種類はまだまだ少ないと思われます」
                                         
実はあの高橋書店さんから、10月始まりの手帳が出てないことにまずは驚きました。
大きな節目があるわけではない10月始まりの手帳を買う人には、それぞれの様々な思いがあるのかもしれませんね。

1月、4月、10月…人気の始まりはどれ?

1年の始まりに1月始まりの手帳を買う方もいらっしゃれば、年度の始まりに4月始まりの手帳を買う方もいらっしゃると思います。実際のところ、どちらが多く売れているのでしょうか。

小泉さん「今現在の小売店様や文具店様の状況を見ますと、1月始まり手帳の発行部数が4月始まり手帳の約3~4倍あります。

4月始まり手帳の売れ行きも伸びてきてはいますが、現状、一番『求められている』という意味では1月始まりの手帳が人気と考えています。逆に言うと、1月始まり手帳・4月始まり手帳以外は、あまり売れていないと言えるかもしれません」

1月始まりの手帳が良く売れているんですね。3、4倍もの差があったとは意外でした。
 

実はこんな月から始まる手帳もある!?

1、4、10月始まりの手帳は良く見ますが、他の月から始まる手帳はないのか聞いてみました。

小泉さん「例えば7月始まり手帳というのがありますが、これは6月に決算を迎える企業も多いから、と言われています。
また明確に謳ってはいないものの2月始まり、3月始まりのものも存在します。
これは、1月始まり手帳を買いそびれてしまった、買わなくていいと思っていたが転職などライフスタイルの変化でやっぱり必要になった、という人のニーズを叶える役目があると考えられます」

2月、3月、7月始まりの手帳はなかなか見かけないかもしれませんね。手帳売り場で何月始まりか、ひと通り見てみるのも面白そうです。
 

海外での手帳事情

日本では学生から社会人まで幅広い方が、それぞれのライフスタイルに合わせて手帳を使用しています。海外でも手帳の文化はあるのか聞いてみました。

小泉さん「もちろん販売されています。手帳のルーツはイギリスにあるとされていて、ヨーロッパでは特に、ビジネスマンを中心に手帳利用者は一定数いらっしゃるとのことです。
イギリスやドイツでは州ごとにカレンダーの休日が異なっていることもあり、年中手帳を販売しています」

丹野「州ごとでお休みが違うのは大変ですね…。若い方はどうされているんですか?」

小泉さん「若い世代はどうかというと、日本人ほど手帳を使わないのが現状だそうです。ビジネスや会議の場においても、スケジュール帳を使う、というよりは普通のノートをメモとして使う、ということのほうが主流とのことです。
日本だと、約束の時間や締め切りを守ることが当たり前とされていますが、海外の場合電車の遅延は当たり前ですし、それが原因で会議が予定通り始まらなくてもそれが当たり前、という風潮もあるらしいので、日本ほど手帳が重要視されていないのが現状のようです。
まさに文化の違い、といったところでしょうか」

今回お話を伺った高橋書店さんは今年"torinco"という、主に女性に向けた新シリーズの手帳を発売しています。
豊富なカラーバリエーションに加えて、手に取った時の感触にもこだわった手帳なんだそうです。

様々な手帳が書店などで出ていますので、この機会に手にとって比べてみると面白いかもしれませんね。
(おきな)
 
丹野みどりのよりどりっ!
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2018年10月23日16時34分~抜粋

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