丹野みどりのよりどりっ!

冷凍ロールイカが華麗に変身「イカ団子」

2018年10月13日(土)

グルメ

木曜日の「オトナのいろどりっ!」は、関富子先生のお料理レシピ。
毎月のテーマに沿ったレシピを1品ずつご紹介いたします。

10月のテーマは「新米をおいしくいただくおかずたち」。
今回は「イカ団子」です。

手間なし美味しいロールイカ

肉団子、は肉を丸めたもの。
ということは、イカ団子、はイカを丸めたもの!

「でもイカっていうのは、スルメイカを買ってくると、皮を剥いたり大変じゃないですか」

関先生、よくご存知で。
イカって調理の下ごしらえがすごいハードルなんですよね。

「でもそれをちょっと置いておいて、今日は冷凍のロールイカを買ってください!」

白い部分だけがくるっと巻いて売られている冷凍ロールイカ。
これでわずらわしい下ごしらえの手間が省けます。

ロールイカの皮も気になる人は取ってください。
ついていていい人はそのまま、細かく叩いてミンチにします。

「先週は絶対に包丁を使って、と言いましたが」

思い出す長いもそうめん。
手で切らないとおいしくならないのでしたよね。

「イカ団子は、フードプロセッサーでジャッとかけていただいて、大丈夫」

そこも手間を省いていいなんて、忙しい主婦にぴったり!と目を輝かせる丹野みどり。

「でもやっぱり包丁はなんでもおいしくなるので、トントントーンと叩いて」

あくまでも包丁推しの関先生です。

普段の料理に慈姑を加えて

ミンチにしたイカができました。

「ちょっと変わったものを加えるんですよ」

関先生が取り出したのは、真っ白でころんとした小さな塊。

「くわいって言ってね、お正月料理に入っている」

炊き合わせとか、煮物とかにしてありますよね。
ちょっとシャリッとした独特の歯触りのお野菜。
苦を食わない、という意味からお正月料理によく使われるのですが、普段の料理でも勿論おいしくいただけます。

「中国の水煮缶というのはね、シャキシャキしておいしいんですよ」

皮が剥かれた状態で、缶に入ったくわい。
生食ではなく、加熱して使いましょう。
スライスして野菜炒めにすると、シャキシャキ食感がたまりません。

「でもやっぱし無いわ、とおっしゃれば、そこの部分をレンコンとかトウモロコシとか、そんなものに替えていただいて大丈夫」

レンコンのシャリッとした歯応えは、くわいと似ていますね。
イカから食感を変える一工夫として、何かプラスαしましょう。
粗みじんにして、ミンチにしたイカとよーく混ぜます。

団子と衣

つなぎに片栗粉を混ぜたら、お団子に丸めていきます。
ピンポン玉かゴルフボールくらいの大きさがいいでしょう。
ネバネバしてくるので、手に薄く水をつけると良いですよ。

「そのまま揚げると、パラパラっとするので、衣をつけるんです」

一口に衣といいますが、美味しい料理にするために、見た目にも一工夫いたしましょう。
せっかく白いイカで作っていますから、衣も白く仕上げたいものです。
ということで、卵を全卵ではなく、卵白のみで衣を作ります。

卵白をパパパッとほぐしたところに、片栗粉とお水をちょこっと混ぜます。
その衣にイカ団子をさっとくぐらせたら、油の中に落として、3,4分揚げるだけ。
これでイカ団子の完成です。

これだけでも勿論おいしいのですが、香味野菜で味付けしていきましょう。
今回は、ニンニクとショウガと赤唐辛子。
ピーマンとパプリカも細く切りましょう。
そして、野菜だけでなく、問題はタレ。
淡口醤油とお砂糖、みりんとお水。
イカのキレイさを保つために、色が薄い淡口醤油です。

「イカに何の味もついてないから、表面においしい味が絡まないといけない」
「そうですね。今回下味をつけていませんからね」

下味を付けるという一工程が減っているので、忙しい主婦丹野みどりには嬉しいポイントですが、味が薄くては残念ですよね。

「だから、そういう意味合いで、淡口醤油の持ってるよさがあるじゃないですか」

うすくち醤油には、昆布の旨み、甘酒の甘み、それらがぎっしり詰まっています。
そういうのを絡める意味合いで淡口醤油を使えば

「なんかイカも活かされてる感じ」

白っぽさも保ったままですね。

最後の一仕上げ

イカ団子が揚がっていれば、あとはとっても簡単です。

油大さじ半分を熱して、香味野菜を炒めます。
いい香りがしてきたら、タレを入れて、ジャージャージャージャーと30秒。
艶が出てきたら、揚げたイカを絡めます。
切っておいたパプリカとピーマンもササッと絡めて、出来上がりです。

「団子を作る時が大変かもしれないですけれども、本当にさっぱりとして、とてもおいしいイカ団子ができるんですよ」

作り方をざっくりまとめれば、揚げておいてマリネにする感じ。
イカ団子を揚げてさえおけば、食べる人の顔を見てから最後の仕上げをすれば良い。
熱々出来立てもおいしいですが、冷めてもおいしい。

「いま目の前にありますが、先生、カラフル」

色も形も食欲をそそります。
イカ団子のゴツゴツ感がたまりません。
赤と黄色のパプリカに緑のピーマン。
それらがタレと見事に絡まっています。

イカ団子と野菜を一緒にいただく丹野みどり。

「何から言おう、先生」
「みんなおいしいでしょ?表面のタレから順番に言って!」

おいしい、と息を漏らして、そのまま固まる丹野みどり。
筆舌尽くし難し、とはこのことでしょうか。

調和の取れたタレの味。
それが油で炒めた野菜と絡み、しっかりなじんでいる。
そして主役のイカ団子。
薄くついた衣が、天ぷらや唐揚のような、衣衣した感じではなく、ふにゃーっと覆った感じ。
それがよくタレを絡めていて、下味をつけていないイカ団子にしっかりと味が絡む。
味が絡んでいることはもちろん、食べ応えも食感も非常においしい。

「このイカ団子、中にイカだけじゃなく入れるべきです」

ちょっぴり手間はかかるかもしれない。
けれどもぜひとも作っていただきたい一品です。

材料とレシピ

【材料】4人分

・冷凍ロールイカ 400g
・くわい(水煮) 100g
・片栗粉 大さじ2~

 衣
  ・卵白 1個分
  ・片栗粉 大さじ2~
  ・水 大さじ1

・揚げ油
・油 大さじ1/2

香味野菜
  ・ニンニク(みじん切り)大さじ1/2
 ・ショウガ(みじん切り)大さじ1/3
 ・赤唐辛子(小口切り)1/2本

・ピーマン 1個
・パプリカ(赤) 1/2個
・パプリカ(黄) 1/2個

タレ
 ・淡口醤油 大さじ1・1/2
 ・砂糖 大さじ1
 ・みりん 大さじ1
 ・水 大さじ1

【 作り方 】

①調理がしやすい冷凍ロールイカ400gを用意する。皮が気になる人は取る。包丁で粘りが出るまで細かく叩いてミンチにする。
②シャキシャキの食感を出すために、水煮のくわいを粗みじんにする。ミンチにしたイカとくわい、つなぎに片栗粉を入れよく混ぜあわせ、20個ぐらいの団子を作る。
③そのまま揚げると油の中でバラけるので衣をつける。衣は卵白に片栗粉と水を加えてよく混ぜる。170℃の油で3~4分かけて揚げる。
④ピーマン、パプリカは細長く切る。タレの材料を合わせておく。
⑤フライパンに油大さじ1/2を熱し、香味野菜のニンニクのみじん切り、ショウガのみじん切り、赤唐辛子を入れて香りを出す。香りがしてきたら、混ぜたタレを加えて30秒ほど煮詰める。つやが出てきたら、揚げておいたイカ団子、ピーマンとパプリカの細切りを加えてさっと炒めてできあがり! 
(榊原)
丹野みどりのよりどりっ!
この記事をで聴く
2018年10月11日16時32分~抜粋
関連記事
帽子の裏のメッシュ、あの名前は何? 想像を超えたシャキシャキ食感「フキの白和え」 鳥居が赤い理由 かき揚げの常識を覆す!目から鱗のテクニック炸裂「春のかき揚げ」 学ランの「ラン」って何?

番組最新情報