丹野みどりのよりどりっ!

3つのタイプ別、脂質異常症の対処法をまとめてみた

『丹野みどりのよりどりっ!』の「大人のクリニック」では脂質異常症について取り上げてきました。10月3日はその対処法についてです。

脂質異常症とは、血液中の脂肪分が多すぎたり、少なすぎたりする状態をいい、メタボリック症候群のひとつです。

お話をみわホームクリニック院長の神野美和(じんのみわ)先生に伺いました。

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生活を見直す

脂質異常症は、自覚症状はなかなか出ないけれど、放置すると突然死を迎えることもあるので気をつけなくてはいけないものです。
異常があれば、生活改善をしたり、病院でお薬を飲んだりすることが必要です。

丹野「そもそも脂質異常症を防ぐためにはどうすればいいでしょうか」

神野先生「一番は食べること、運動することなど、自分の生活を見直すことです。
健康診断の結果を見て、いきなり治療しなさいということではないので、まずは生活を見直しなさいというところです。

しかし、なかなか自身で判断するのは難しいと思います。医療者と一緒に、どこに問題があるか、生活のどこを改善したらいいかを探す作業になります。
まず健康診断で異常が出たら、相談のために病院に行って欲しいです」

対処法・悪玉コレステロールが多い

脂質異常症には三つのタイプがあります。
・LDL悪玉コレステロールが多いタイプ
・HDL善玉コレステロールが少ないタイプ
・中性脂肪が多いタイプ

丹野「タイプによって治療、対処法は違いますか」

神野先生「違います。食事の内容も違うし、お薬も変わってきます。

LDL悪玉コレステロールが多い場合は、動物性脂肪を控えることが一番重要です。青魚、オリーブオイルはとてもいい脂ですが、いわゆる常温で固まらない脂、動物性の脂肪、肉のラードとか固まるもの、これを取り過ぎるとLDLが増えます。
食物繊維はLDLをお掃除してくれるので、海藻、野菜、キノコをたくさん摂りましょうという指導を一般的にはします」

丹野「悪玉コレステロールが多いと言われた人は、動物性の脂を控える、海藻、豆類、キノコ類、食物繊維を積極的に摂るということですね」

対処法・善玉コレステロールが少ない

丹野「善玉コレステロールが少ない人はどうすればいいですか」

神野先生「これは難しくて、体質でなる方が多いです。実はLDL悪玉コレステロールを減らす薬はありますが、HDL善玉コレステロールを増やす薬はありません。
唯一、運動をすると少し増えると言われています。食事より動くことです。
他に、タバコはHDL善玉コレステロールを減らします。タバコをやめるだけでもHDLは増えます」

対処法・中性脂肪が高い

丹野「中性脂肪が高いタイプはどうすればいいですか」

神野先生「絶対的に多いのはアルコールの取り過ぎと糖質の取り過ぎです。
それが分解して中性脂肪になって余分なものがお腹につきます。意識があれば、これが一番改善しやすいですね」

丹野「商品としても目に見えやすく、アルコールを控えよう、甘いものを控えようとできますね」

「太らない」は大事

丹野「今回タイプによって対処方法は変わってくるけれど、すべて脂っぽいもの、甘いものは食べ過ぎないということですか。他の病気の元にもなりますよね」

神野先生「太らないということです。
よく患者さんから、結局脂質異常症は何を食べたらいいですか、と聞かれます。テレビでもあれがいい、これがいいと流行りがあります。
でも万能の食材はないです。これがいいというものを患者さんはどんどん足し算していくので、トータルの摂取カロリーが増えてしまいます。
引き算して適正なものにして、内容をいいものに変えていくことが大事です」

丹野は「減らすことは難しいですけど、順番や組み合わせを考えながら、ということですね。お話ありがとうございました」と、締めました。
(みず)
丹野みどりのよりどりっ!
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2018年10月03日16時35分~抜粋

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