8/24放送の『丹野みどりのよりどりっ!』に、女優で歌手の今井美樹さんがゲスト出演しました。
今井さんは1986年に歌手デビューし、今年で32周年。6月には3年ぶり、通算20枚目となるオリジナルアルバム『Sky』をリリースしています。
そんな今井さんに、新曲や昔のドラマの話などを人生観と共に伺いました。聞き手はパーソナリティの丹野みどりです。
今井美樹が語る、空とドラマと主題歌と
いつもそこに空があった
このアルバムにはどんなメッセージが込められているんでしょうか?今井さんが語ります。
「私にはいつも“空”が必要だったんだなあと思って。特にロンドンに移住してからは、気がつけば空を見上げていることがすごく多くて。ロンドンの空は劇的に美しいんですね。それを見て幸せを感じることもあります。
ただそれだけじゃなくて、今の自分がどうしたらいいか分からない時に空を見上げて、気持ちをリセットしてたり」
プラスもマイナスもどちらの時でも空を見上げていたと。
「私にとって日常の中で自分を取り戻す大切な時間が、空を見つめている時だった気がします」
更にはこんなことも。
「あと、日本を離れて距離感はあるけれど、やっぱり空って繋がってる。心は空が繋げてくれている。みんな状況は違うけど、区切りの無い1つの大きな空の下で、それぞれみんな毎日頑張ってる。私もみなさんの頑張りを見て励みになるし、私を感じて励みにして下さってる方がいたらまたそれも嬉しいなと思うし」
そういう今井さんの思いが詰まって、結果的に『Sky』というタイトルが導かれたんだそうです。
「私にはいつも“空”が必要だったんだなあと思って。
ただそれだけじゃなくて、
プラスもマイナスもどちらの時でも空を見上げていたと。
「私にとって日常の中で自分を取り戻す大切な時間が、
更にはこんなことも。
「あと、日本を離れて距離感はあるけれど、
そういう今井さんの思いが詰まって、結果的に『Sky』
こんなオファーの受け方は初めて
さてこのアルバムに収録されている『あなたはあなたのままでいい』という曲。これは、6月に公開された映画『終わった人』の主題歌となっています。
この映画は、舘ひろしと黒木瞳のW主演。原作が内館牧子。監督が『リング』などホラー作品でお馴染みの中田秀夫。ですが今作は、定年退職して第2の人生と向き合っていく高齢者と、その妻や家族の在り方を描いた、笑って泣ける人間喜劇です。
主題歌を歌うことになった経緯を、今井さんが語ります。
「詳細は全く私は知らないで、布袋(夫の布袋寅泰)が、台本と原作を持って帰って来まして。『日本でこういう仕事の依頼が君にあるんだ。まずとにかく読んで。僕は読んだ。面白いよ』って言うんです」
「私は今まで、テレビでも映画でも声をかけて頂いた時に、上層部の大人同士が『やりましょう、やりましょう』って話を決めるのがすごくイヤで。『どういう内容だから私に声がかかったのか?その作品で私に何ができるんだろうか?』というのをちゃんと理解して、納得して形になりたいというタイプだったので、中身が分からないでOKすることは今まで無かったんです」
「けど、内舘さんの原作、『終わった人』。シビレるタイトルですよね?ポジティブ以外のことを書くハズがない内舘さんが、このタイトルに込めた思い。それを中田さんがどんな風に演出されるんだろうと。単純にすごく興味があって。台本も読んでないのに『あっ、面白そう!やろうやろう!』って。こんなのは初めてでした」
こんな意外な流れだったんですね。
この映画は、舘ひろしと黒木瞳のW主演。原作が内館牧子。
主題歌を歌うことになった経緯を、今井さんが語ります。
「詳細は全く私は知らないで、布袋(夫の布袋寅泰)が、
「私は今まで、テレビでも映画でも声をかけて頂いた時に、
「けど、内舘さんの原作、『終わった人』。
こんな意外な流れだったんですね。
自分とオーバーラップ
さらに『終わった人』の感想も交えて、今井さんが語ります。
「私も布袋も55、56歳50代半ばになっていて、この“終わった人”という括りに入ってると、正直私も思っています。真夏の時期を過ぎて『夏が終わった』と言うと寂しいですけど、そうじゃなく『秋を迎えた』っていうか。秋って豊潤な季節だと思うんです」
「逆に言うとその状況をやっと楽しめる心が持てるようになってきたというか。環境が変わってきたからこそ、その良さが分かるっていうか。それは人生の秋も本当にそうだと思うので。そんな心境の時だったから、私たちの中でスムーズにこの主題歌の話をスタートできたんだと思います」
「そういう前提で映画も見せてもらいました。カッコいい舘ひろしさんが段々くたびれて見えてきても、それを妻が支えるというより、夫婦ならではの距離感を保って。妻の黒木瞳さんの立ち位置も、舘さんが『社会の中で貢献したい』と奮闘する姿も、すごくリアルに感じたんですよね」
「私も布袋も55、56歳50代半ばになっていて、この“
「
「そういう前提で映画も見せてもらいました。
現実はドラマを超える
こどもの頃から今井さんの大ファンだったという丹野。17歳の時に夢中で観ていたドラマが、今井さん主演の『想い出にかわるまで』(TBS系、1990年放送)でした。
今井さんの婚約相手(石田純一)が、自分の妹(松下由樹)に奪われるという、多感な17歳にはヘビーなお話です。
実はこのドラマ、脚本を内館牧子さんが担当していました。その縁があったから『終わった人』の仕事もすぐに引き受けたんですね。
人生観と共に今井さんが語ります。
「当時台本を見て『こんなことある訳ないじゃん!』って思っていました。でも、その後人生を歩いて行く中で、映画やドラマよりもすごい出来事っていっぱいあるじゃないですか。だから新聞の三面記事がいつまで経っても白くならないし」
「だから、自分が知ってるだけの知識や、真っ直ぐな正義感だけで決めつけちゃいけないなって、あの後すごく思いました。妹と婚約者の関係だけじゃなくて、火事が起こったりして、『そんなに立て続けに不幸な事ってある訳ないじゃん。デフォルメし過ぎ!』って思ってたけど、そんな事って実際ありますよね」
だからこそ、自分が前に進んでると錯覚させるだけでもいいから、後ろで背中を支えてくれる存在がいると、ものすごく大きな力になるんだと。
何だかんだ強がりを言っても人は支え合っているんだと。
自分も誰かの支えになってるのかなと思ったら、もう一度頑張れると。
そう強く語る今井さん。
大丈夫、今井さんはもうすでに十分支えになっていますよと、自らの熱い気持ちをぶつける丹野なのでした。
(岡戸孝宏)
今井さんの婚約相手(石田純一)が、自分の妹(松下由樹)
実はこのドラマ、脚本を内館牧子さんが担当していました。
人生観と共に今井さんが語ります。
「当時台本を見て『こんなことある訳ないじゃん!』
「だから、自分が知ってるだけの知識や、
だからこそ、自分が前に進んでると錯覚させるだけでもいいから、
何だかんだ強がりを言っても人は支え合っているんだと。
自分も誰かの支えになってるのかなと思ったら、
そう強く語る今井さん。
大丈夫、今井さんはもうすでに十分支えになっていますよと、
(岡戸孝宏)
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