8月の「オトナのクリニック」のコーナーでは、骨について取り上げています。
15日の放送では、骨粗しょう症について触れました。
お話は藤田保健衛生大学医学部内分泌・代謝内科学講座教授の鈴木敦詞先生です。
毎日歩いてますか?骨粗しょう症を防ぐ方法
骨粗しょう症とは?
「骨粗しょう症とは骨のカルシウムがだんだん減って、構造がスカスカというかガサガサになって弱くなってしまい、そのために、ちょっとした力でも骨が折れていってしまう、この状態を骨粗しょう症と言います」
日本は超高齢社会に入っています。
長生きをしていく中で、弱ってくる人が増え、それが骨折につながります。それによって寝たきり、要支援、要介護といった社会的な問題が起きてきます。
これが骨粗しょう症が注目されるようになった原因の一つだそうです。
裏を返せば、注意して骨折をしなければ、いろいろな社会的問題も起きないのでは?と考えがちですが、現実はそうもいかないようです。
日本は超高齢社会に入っています。
長生きをしていく中で、弱ってくる人が増え、それが骨折につながります。それによって寝たきり、要支援、要介護といった社会的な問題が起きてきます。
これが骨粗しょう症が注目されるようになった原因の一つだそうです。
裏を返せば、注意して骨折をしなければ、いろいろな社会的問題も起きないのでは?と考えがちですが、現実はそうもいかないようです。
骨折をしなければいいのでは?
「骨は折れなければ別に問題はないわけです。ただそれが誤解されやすいのは、外傷性骨折と骨粗しょう症による骨折とは全く違うということです」
外傷性骨折とは、例えばトラックにぶつかった、スキーで転んだ、という怪我による骨折です。
一方、骨粗しょう症による骨折というのは、例えばタンスをつった、少し尻餅をついた、といったことでも簡単に骨が折れてしまいます。
「骨自体が弱くなってしまって、ちょっとした力で折れるようになった状態、これを骨粗しょう症と言います」
外傷性骨折とは、例えばトラックにぶつかった、スキーで転んだ、という怪我による骨折です。
一方、骨粗しょう症による骨折というのは、例えばタンスをつった、少し尻餅をついた、といったことでも簡単に骨が折れてしまいます。
「骨自体が弱くなってしまって、ちょっとした力で折れるようになった状態、これを骨粗しょう症と言います」
特に女性に多い
「女性は男性に比べて骨が弱くなる要素が二つあります。まず一つは筋肉の量が少ないということです」
女性は筋肉が少ないので、筋肉で骨を守ることが、どうしても苦手というわけです。
「もう一つは、女性ホルモンの減少です。骨というのは女性ホルモンが働くことによってカルシウムをしっかりと貯める作用があります」
女性の場合、50歳前後で閉経が起きます。すると女性ホルモンが急に減ってしまい、骨のカルシウムも減ってしまうという問題が出てきます。
女性は筋肉が少ないので、筋肉で骨を守ることが、どうしても苦手というわけです。
「もう一つは、女性ホルモンの減少です。骨というのは女性ホルモンが働くことによってカルシウムをしっかりと貯める作用があります」
女性の場合、50歳前後で閉経が起きます。すると女性ホルモンが急に減ってしまい、骨のカルシウムも減ってしまうという問題が出てきます。
男性にも女性ホルモンはないのでは?
「素朴な疑問でね、だって男性にだって女性ホルモンはそんなにないでしょう?と思ったんですが…」と言う丹野。
「ところがですね、男性も骨の中で、男性ホルモンから女性ホルモンを作ってるんです。それによって男性の骨も女性ホルモンによって守られています。
実は血液で、女性ホルモンの濃さを測っても、大体50代の半ばぐらいで、平均で言うと男性の方が女性よりも女性ホルモンの濃度は高くなります」
この鈴木先生の説明に「いや~、そうなの?不思議な現象が起きてるんですねえ」と驚く丹野です。
「ところがですね、男性も骨の中で、男性ホルモンから女性ホルモンを作ってるんです。それによって男性の骨も女性ホルモンによって守られています。
実は血液で、女性ホルモンの濃さを測っても、大体50代の半ばぐらいで、平均で言うと男性の方が女性よりも女性ホルモンの濃度は高くなります」
この鈴木先生の説明に「いや~、そうなの?不思議な現象が起きてるんですねえ」と驚く丹野です。
予防には「若い時に貯金」?
骨粗しょう症を防ぐ方法はあるのでしょうか?
「まず一つは、ちゃんと最初に骨を作るということが大事になってきます。思春期の始めぐらいから20歳ぐらいまでに、骨はどんどん作られていきます。この時期にしっかりと骨を作っていくことが、人生の中で一番最初に大切になります」
この時期の骨の形成が、この先の人生の骨にまで影響してきます。
男女問わず、だいたい20歳から30歳ぐらいの頃が一番骨の量が多くなるそうです。
そこから少しずつ骨は減っていくということです。
鈴木先生「若い時に骨の貯金をたくさんしておくと、骨の年金が…」
丹野「なるほど。わかりやすい」
「まず一つは、ちゃんと最初に骨を作るということが大事になってきます。思春期の始めぐらいから20歳ぐらいまでに、骨はどんどん作られていきます。この時期にしっかりと骨を作っていくことが、人生の中で一番最初に大切になります」
この時期の骨の形成が、この先の人生の骨にまで影響してきます。
男女問わず、だいたい20歳から30歳ぐらいの頃が一番骨の量が多くなるそうです。
そこから少しずつ骨は減っていくということです。
鈴木先生「若い時に骨の貯金をたくさんしておくと、骨の年金が…」
丹野「なるほど。わかりやすい」
骨を丈夫にするためには?
「実は骨の中にカルシウムを貯められるゴールデンタイムは意外と短くて、大体小学校の高学年から中学生ぐらい。この頃に一気に骨の中にカルシウムは貯まっていきます」
この時期にしっかりとした栄養とカルシウムを摂っておかないと、なかなか骨を作るきっかけができないそうです。
しかしこの時期は思春期でもあります。食生活が乱れたり、無理なダイエットをしたり、様々な問題も出てきます。
「運動量をしっかりと保ちながら栄養を考えてあげないと、良い骨というのはまずできないんですね」
この時期にしっかりとした栄養とカルシウムを摂っておかないと、なかなか骨を作るきっかけができないそうです。
しかしこの時期は思春期でもあります。食生活が乱れたり、無理なダイエットをしたり、様々な問題も出てきます。
「運動量をしっかりと保ちながら栄養を考えてあげないと、良い骨というのはまずできないんですね」
骨に刺激を
「骨は、いつも新陳代謝を繰り返して、必要なところにしっかりとカルシウムを貯めようという気持ちがあります。ですので、ちゃんと運動して、骨に刺激を与えてあげて、毎日、骨にとって良い食事をすることで骨の若々しさと強さを保つことができます」
骨は刺激がないと、どんどんカルシウムが抜けて行ってしまいます。
昔、宇宙飛行士が地球に帰還した時に、足が弱ってしまって抱えられている場面がありました。あれも重力がかからないことで、骨からどんどんカルシウムが抜けていってしまったわけです。
「運動をせず、カルシウムを摂らないと、どんどんと骨が弱っていって、弱るからどんどん動きにくくなって、という悪循環に入ってしまいます」
それでは、刺激を与える程度の運動、骨に良い運動はどんなものなんでしょうか?
骨は刺激がないと、どんどんカルシウムが抜けて行ってしまいます。
昔、宇宙飛行士が地球に帰還した時に、足が弱ってしまって抱えられている場面がありました。あれも重力がかからないことで、骨からどんどんカルシウムが抜けていってしまったわけです。
「運動をせず、カルシウムを摂らないと、どんどんと骨が弱っていって、弱るからどんどん動きにくくなって、という悪循環に入ってしまいます」
それでは、刺激を与える程度の運動、骨に良い運動はどんなものなんでしょうか?
歩くことが大切
「まず基本的に、毎日きちんと歩くというのはとても大事なことです。歩くという行為は実はすごく難しくて、瞬間的に片足立ちになりながら、前に向かって重心が移動していくんですね。ですからロボットだとすごく不自然な歩き方をしますよね」
まずは歩いて、筋肉をしっかりと必要なところにつけること。犬の散歩でも大丈夫だそうです。
「一番良くないのは、ひきこもりなんです。ずっと座りっぱなしでいて、そして太陽も浴びずにずっと家の中にいるっていうのは、これは不健康なんですね」
想像するだけで骨が弱くなりそうです。
「我々は動物ですので、動かないと、どんどん死に近づいていってしまうんです」と言う鈴木敦詞先生。
「動こう!」
今日の話を聞いて、心新たにする丹野みどりなのでした。
(尾関)
まずは歩いて、筋肉をしっかりと必要なところにつけること。犬の散歩でも大丈夫だそうです。
「一番良くないのは、ひきこもりなんです。ずっと座りっぱなしでいて、そして太陽も浴びずにずっと家の中にいるっていうのは、これは不健康なんですね」
想像するだけで骨が弱くなりそうです。
「我々は動物ですので、動かないと、どんどん死に近づいていってしまうんです」と言う鈴木敦詞先生。
「動こう!」
今日の話を聞いて、心新たにする丹野みどりなのでした。
(尾関)
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