丹野みどりのよりどりっ!

ある習慣のやり過ぎが、味覚障害の原因に!?

7月の『丹野みどりのよりどりっ!』「オトナのクリニック」は、味覚がテーマ。

18日は味覚障害について、名古屋市立大学病院高度医療教育研究センター、耳鼻科教授の鈴木元彦先生に伺いました。
味覚障害の意外な原因として、最近行っている人も多いある習慣があるとのこと。

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いろんな病気で起こる

味覚障害。その大きな要因の一つが亜鉛不足です。味を感じるのは舌の表面にある味蕾という細胞です。味蕾は新陳代謝が盛んで亜鉛を必要とします。そのため亜鉛が不足すると、体の中で最初に影響を受けるのが味蕾なんです。

過度なダイエットや極端な偏食で亜鉛不足は起こります。ちゃんとした食事を心がけましょう。

味覚障害の要因は、亜鉛不足の他にはどんなものがあるんでしょうか?

「味には神経が絡んでおりますので、その神経が障害されることによって起きます。例えばウイルス障害によって、神経が障害されることもあります」

他にも、舌炎(舌の病気)、糖尿病などの全身性疾患によって味覚障害が起きることがあるそうです。

こればっかりはしょうがない

いろんな病気によって引き起こされる味覚障害ですが、病気になっていないのに味覚障害になってしまう場合もあるといいます。その要因は一体、何でしょうか?

「老化ですね。お歳をとられますと、どうしても味覚が若い時ほど良くなくなります。味覚障害が大なり小なり起きているという事は、年齢の影響でもあります」

加齢による機能の低下で、65歳以上の高齢者の半数以上は味覚障害があると言います。

丹野「確かに、年齢を重ねていくと、いろんなところが衰えてきます。その一つとして味を感じる感覚も少し弱まってくるということですね?」

鈴木先生「どうしても避けては通れない問題ですけども、やはり、そういうことが起きてきます」

唾液の不足も原因

味覚障害の原因には、唾液の不足もあるそうです。

鈴木先生「唾液が味の細胞(味蕾)に到達することで、味を感じますので、どうしても唾液が減ってしまうと、そのような機能が低下して、味覚が感じにくくなります」

丹野「唾液なんて普段はあまり意識もしたことありませんけれども、口の中が乾くというか、唾液が不足してくるっていうのは、どういう状況のときになるんでしょうか?」

鈴木先生「例えば老化も唾液が減る原因の一つです。また糖尿病ですね。どうしてもそうなりますと唾液が減ってしまうこともありますし、また、お薬の影響で唾液が減ることもあります」

唾液不足の原因は様々

また自己免疫疾患という、自分の身体を攻撃してしまう病気があります。
その中で複数の臓器に炎症をもたらすものを膠原病といいます。

膠原病の一つで、唾液線や涙腺を障害する自己免疫疾患がシェーグレン症候群です。シェーグレン症候群でも唾液が減ります。

「その他には、癌の治療で放射線治療というものがあります。切らない治療法、手術をしない治療法ということで、一定の注目を浴びてるわけですけども、この治療法で、どうしても口腔に当てますと、唾液が減るということが起きてきます」

やり過ぎに注意

様々なことが原因で唾液が少なくなることはわかりました。
それでは、我々の生活の中で、良かれと思ってやっていることが、実は味覚障害の原因になっている、ということはありませんか?

鈴木先生「医学的には真菌と言うんですけども、舌にカビができますと味覚障害が起きます。その場合、舌を少し掃除することで綺麗になります。それは味覚障害にとって良いわけですけども、舌の掃除をやりすぎたり、もしくはカビがない正常な人が行ってしまうと、舌を傷つけたり、また味覚に対して良くないこともあると思います」

丹野「確かに、舌が分厚く汚れちゃってると味を感じないから、歯磨きのついでに舌も綺麗にブラッシングねー、なんて最近言われてますから、やってる方も多いかと思うんですけれども、舌の掃除のしすぎもよくないんですね」

鈴木先生「そうですね。その通りですね」

何事もやり過ぎは良くないということですね。
(尾関)
丹野みどりのよりどりっ!
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2018年07月18日16時34分~抜粋

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