丹野みどりのよりどりっ!

まだまだ続くこの猛暑。注意と乗り切り方は?

7月17日には、愛知県豊田市で市立梅坪小学校の1年生の男児が校外学習から戻った後、教室で意識不明となり、搬送先の病院で死亡するという痛ましい事故も起こりました。

この数日、うだるような暑さの中、高温注意情報と異常天候早期警戒情報が出されています。
17日の『丹野みどりのよりどりっ!』では、これらの情報について、CBC論説室の横地昭仁解説員に聞きました。

[この番組の画像一覧を見る]

高温注意情報とは?

この中京圏だけではなく、東北から九州奄美地方にかけての広い範囲で「高温注意情報」というものが発表されています。そもそも、この高温注意情報とはどういうものなんでしょうか?

「これはそれぞれの地元の気象台が出します。愛知、岐阜、三重には名古屋気象台が出すんです。その日かその翌日に、熱中症の危険が特に高い気温、具体的に言うと35度以上の猛暑日になることが予想されると、高温注意情報が出されます」

体が暑さに慣れていない

17日の最高気温は揖斐川町が38.9度で全国トップ。同一順位を含めると、全国5位までが岐阜県でした。
名古屋市も37.8度で全国7位の暑さ。これは平年より6~7度高い気温です。

つい1週間ほど前には豪雨が話題だったのに、梅雨明けしてすぐにこの猛暑。平年より温度が高い上に、身体も暑さにまだ慣れていません。

「だからこそ熱中症に注意が必要です。岐阜の被災地でボランティアの方もいらっしゃると思うんですが、くれぐれも無理はしないでいただきたいなと思いますね」

異常天候早期警戒情報とは?

気温が高くなっている原因は何でしょうか?

「太平洋高気圧が強いということに尽きます。でも、それが異常な状態なんです。先週の金曜日に気象庁が、7月下旬にかけて暑い日が続きますよ、という記者会見をしました。この時に、聞き慣れない『異常天候早期警戒情報』というのを出したんです」

平年に比べて、かなり高い気温やかなり低い気温が5日から2週間程度続く場合に発表されるのが異常天候早期警戒情報です。

「今回、東海地方の場合は、先週の金曜日に、もう今日の日付(17日)からおよそ1週間はかなりの高温になりますよ、というのが出たわけなんです」

ダブルで注意

異常天候早期警戒情報と高温注意情報の違いは何でしょうか?

「言葉の通り、早期警戒情報は、これからそういうことが起こるので、予め準備をしてくださいよっていう意味合いがあります」

当日と翌日の気温が35度以上になると予想される場合に出るが高温注意情報です。高温注意情報は今日、明日の短期での注意喚起。早期警戒情報は長い目で見た注意喚起とも言えます。

「今は、異常天候早期警戒情報と高温注意情報がダブルで出ているんだから、ものすごく警戒しなきゃいけませんよ、ということなんですよね」

暑さ対策はもちろん、アルコールにも注意

「こういう場合は、外出は避けるのが賢明です。早期警戒情報が出てたらね、来週予定があっても、できるんだったら繰延するとか、高温注意情報が出てたら屋外で運動するのも避けた方がいいです」

どうしても外出しなければいけない時は、帽子をかぶって、なるべく日陰を選んで歩くとか、水分のこまめな補給も重要です。汗で塩分が出てしまうので、水よりもスポーツドリンクがおすすめです。

スポーツドリンクが苦手で水の方がいいという方には、塩あめで塩分補給という方法もあります。

「屋外で作業の方は仕事ですからどうしようもないんですけども、安全第一で行っていただきたいです。もう一つ、前の日に深酒しない方がいいですよ」

アルコールを分解するために水が必要になります。

「今日は汗かいたなーって言ってビールを飲むのがいいんだけど、ビール飲み過ぎちゃいけませんよ。アルコールは利尿効果もあるし。こんなことも注意していただきたいと思うんですけどね」

部屋の中で熱中症になる人が多い

熱中症は外だけではなく、部屋の中でも起こります。高齢の方は、暑さを感じにくい場合もあるので特に注意が必要です。

「去年、熱中症で入院した方から取った統計によると、室内でなった方が室外より圧倒的に多いんですよ」

早期警戒情報が出た場合には、事前にホームセンターで簾を買ってくるなどの準備をしておくといいでしょう。簾があるだけで窓からの日光を遮られる効果があります。

「もう温度が高くなっているのであれば、よく言われますけど、ためらわずに冷房を入れましょう」

室温に注意

冷房を入れるにしても温度に注意することが必要です。
最近は「クールビズ28度」と言いますが、これは、クーラーやエアコンの設定温度を28度にするのではなく、部屋の温度を28度にしようということです。
この時期は設定温度よりも実際の室温が高くなることが多いのです。

「日差しの強いところだったら、室温が高くなるので、設定温度を少し下げるとか、温度計で確認しておくことが大事です」

また、エアコンをかけて扇風機やサーキュレーターで、冷気を部屋中に回すとずいぶん違うと言われます。

高齢者は水分補給に注意

高齢の方は喉が渇きにくくなる場合もあります。
基本的に1日に必要な水の量は1.2リットル必要です。渇きをあまり感じない場合でも、こまめに水分を摂るようにしましょう。

「それから食が細い場合、食事で水を取る場合もあります。あまり食事を摂っていない方、特に水分に気をつけていただきたいなと思います。
明日もまた暑い日が予想されています。これから、しばらく命を守るための行動をしていただきたいなと思います」

横地委員の注意どおり、翌18日にはさらに気温が上昇し、岐阜県の多治見市と美濃市で5年ぶりとなる40度超えの気温を記録しました。名古屋市も39度台となりました。
何よりも命を守ること。それを最優先にこの暑さを乗り越えましょう。
(尾関)
丹野みどりのよりどりっ!
この記事をで聴く

2018年07月17日16時17分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報