木曜日の「オトナのいろどりっ!」は、関富子先生のお料理レシピ。
毎月のテーマに沿ったレシピを1品ずつご紹介いたします。
6月のテーマは「ちょっぴりこじゃれた!家庭の和食」。
今回は「胡瓜の炒め漬け」です。
干して、炒めて、漬けるだけ
「丹野さん、1個食べてみてくれる?」
料理を教わる前に、先生が丹野みどりに差し出したのは、干したキュウリ。
パリパリポリポリ
良い音が出る歯応えのよさ。
干してあるとはいえ、キュウリに含まれているたっぷりの水分が全部飛んでしまうわけではありません。残った水分に甘みがギュッと凝縮されています。
「そのキュウリを使って炒めると、すごく味がおいしくなるんですよ。水っぽくないから。で、それを漬ける」
「じゃあまず干し方から伺わないとですね」
「どうしよう、お天気次第」
えへへと笑ってごまかさないで、作り方をお願いします!
まず、キュウリは洗って水気を拭き取ります。
縦に切っても、棒状に切ってもよし。
お料理に合った切り方にしましょう。
ただ、一番早く水分が抜けるのは、5mm程度の斜め薄切り。
表面積が大きいからということですね。
カゴの上に並べて、窓ガラス越しの陽射しでも直射日光でもよいので、適当な場所に置きましょう。
大体3~4時間。お天気が良いと2時間でも良いくらいだそうです。
やりすぎてもおいしくなくなるので、少ししわしわになったところでOKです。
あとはそのキュウリをごま油で炒めて、タレに漬け込むだけ。
タレは、淡口醤油・砂糖・酢をそれぞれ大さじ1杯ずつ。
ごま油は、さきに小口切りにした赤唐辛子1,2本を加えて炒めます。
少し色が黒ずんで、ごま油が辛みを帯びてきたところで、干したキュウリを入れて強火でシャッシャッシャッシャッシャッと油が全体に回るように炒めます。
作っておいた漬けダレに入れて絡めて、30分でも1時間でも一晩でも、好きなだけ置いて完成です。
干したキュウリの威力
「つやっとしてるし、しわっしなっとしてるし、これなんだろうと思っていたら」
第一印象を語る丹野みどり。
炒めているからごま油のつやが出ているし、干しているからしわがあるし、漬けているからしんなりしている。
口に入れて、パリパリポリポリ。
「先生、これも無限に食べちゃう。無限ループです」
生のキュウリを漬けるのとはまったく違います。
そして、この干したキュウリは万能です。
塩麹に漬けるのも、糠床に漬けるのも、野菜の天ぷらだって。
干した野菜は、水っぽくなくて、火が通りやすくて、甘みや旨味が詰まっています。
「なんで私いままでキュウリを干さなかったんだろう」
干したキュウリは冷蔵庫で4,5日持ちます。
冷凍するとダメになってしまうので注意しましょう。
炒め漬けの状態でも、もちろん保存は効きますよ。
「ま、保存容器に入れた瞬間からすぐになくなると思う」
さて、今月教わった「鯵の木の芽バター醤油がけ」「季の胡麻酢和え」「卵豆腐」「胡瓜の炒め漬け」。
この4品に、ご飯と汁物があれば、バランスの取れた1食分。
「とある日の、季(とき)の献立です」
「4品いっぺんに作るのは、私にはちょっと非常にハードルが高いので」
関先生が言ったそばからまるで無視する丹野みどり。
みなさまのペースで、少しでもみなさまの献立にご協力できればと思います。
材料とレシピ
【 材料 】4人分
・きゅうり 2本
A・淡口醤油 大さじ1~
・砂糖 大さじ1
・酢 大さじ1
・赤唐辛子 1本
・胡麻油 大さじ1/2
【 作り方 】
①キュウリは洗って水気を拭き取る(切り方は料理に合わせて、縦に切ったり、棒状に切ったりする)。今回は5mmほどの斜め薄切り(この切り方が一番早く水分が抜ける)。切ったキュウリをザルの上に並べ、窓越しの陽か直射日光が当たる場所で3~4時間干す。重ならないようにし、出来れば途中でひっくりかえす。(干し過ぎてもおいしくないので、少ししわしわになったところで取り込む)
②赤唐辛子1,2本の種を取り出して小口切りにする。フライパンにゴマ油とトウガラシを入れて炒める。油が黒っぽくなってきたところで、干したキュウリを入れ、油が全体に回るように強火で炒める。
③淡口醤油、砂糖、酢をそれぞれ大さじ1杯ずつ入れて混ぜ、タレを作る。そのタレに炒めたキュウリを入れて絡める。
④30分から1時間もしくは一晩置いて、味をしみ込ませて完成!!
(榊原)
丹野みどりのよりどりっ!
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2018年06月28日16時29分~抜粋