丹野みどりのよりどりっ!

地震が発生した時、気になるのは家族より仕事?

大阪地震から1週間以上経ちましたが、一部の交通機関ではまだ完全復旧に至っていないなど、改めて都市直下型地震の影響の大きさを物語っています。

6月26日放送『丹野みどりのよりどりっ!』では、地震における鉄道の影響について、CBC論説室の横地昭仁が解説しました。

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地震発生時、鉄道会社のルールは?

地震が発生したのが朝8時前と、ちょうど通勤の時間帯に当たっていたため、多くの人が鉄道で足止めされました。

25日には国会でも質疑があり、石井国交大臣が「一時JRで153本、その他私鉄で81本の列車が駅と駅の間で止まったままとなってしまい、在来線全体でなんと20万人もの人たちが線路上に取り残された」と明らかにしました。

一部の路線では復旧が翌日になったケースもあり、「時間がかかり過ぎではないか」との意見もあったようですが、もちろん安全確認を最優先した結果と言えます。

鉄道会社によって、地震が起きた時の対応に関するルールは細かい部分は異なりますが、大まかには同じで、震度4を目安にするケースが多いそうです。

地震発生後は線路の状況を確認しながら運転、つまり徐行しながら次の駅まで列車を動かし、乗客を降ろすことにしています。

鉄道は復旧に時間がかかる

今回のように震度6を記録した場合は、保安員が徒歩で線路を直接確認した後に、運転を再開させて良いかどうかが判断されます。
また、再開の際に一度に列車を動かすと、前の列車がつっかえたり、ホームに列車が到着できないなどの問題が発生しますので、急遽ダイヤを調整しなければならない難しさがあります。
そこで乗客を急遽、線路上に降ろすことになりますが、復旧する際には、歩いている人が全く居なくなったことを確認しなければなりません。

ただ、大阪モノレールは一部の路線で運行を再開した後、別の危険性が判明し、再び運休となったこともあり、横地は「鉄道の利用者は、復旧に時間がある程度かかるということを前提に行動しなければならないということを今回の大地震が示した」とまとめました。

地震が起きても出勤!

他に地震で浮かび上がった問題点について、横地は「仕事との関係」を挙げました。

地震発生時から25日14時までのツイッターを分析したところ、「大阪 地震 出勤」と検索するとリツイートを含め約5,000件がヒット。

使用されていた単語が「震度」「北部」なのは当然なのですが、次に出てくる単語は「会社」。

もちろん「出勤」という単語を検索に含めているため、使われている確率が高いとは言えますが、電車が6位、交通が9位、職場が17位で、家族はようやく18位。
いかに仕事のことを気にしている人が多いかが分かります。

その中に「大阪の地震で無理やり出勤して帰宅困難者になった」というツイートがあったそうですが、これは積極的な理由というよりも、経営者からの直接指示や明確なルールが無いため、体面を気にして出社せざるを得ないという事情もあるようです。

出勤途中に地震が起きた時でも業務が遂行できるように、あらかじめ出社できる人や、家族がいる人は家族の安全を確認し次第出社する人、自宅待機の人などを決めておくということが大事だということです。

最後に横地は、「このルールは会社任せではなく従業員で作る、今回の地震でそのルールを考えるきっかけにしても良いのではないか」とまとめました。
(岡本)
丹野みどりのよりどりっ!
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2018年06月26日16時15分~抜粋

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