『丹野みどりのよりどりっ!』内の金曜日恒例コーナー「大人のたしなみ講座」。知っておきたい、知っているとタメになる大人のたしなみを専門家に伺います。6/22は、新シリーズとして“吹奏楽のたしなみ”をテーマにお送りしました。
ゲストは、愛工大名電・吹奏楽部顧問の、伊藤宏樹先生。聞き手はパーソナリティの丹野みどりです。
シリーズ1回目の今回は、クラシックの本場・ウィーンで開いたコンサートの話などを伺いました。
音楽の都・ウィーンで夢のコンサート実現!愛工大名電吹奏楽部
吹奏楽とブラスバンドは別物!
愛知工業大学名電高校吹奏楽部は、創部63年、全国大会出場40回を数え、金賞受賞16回を誇る名門です。
まずは伊藤先生に初歩的な疑問として、「吹奏楽団とブラスバンド」の違いを教えてもらいました。
「元々ブラスバンドの発祥の地はイギリスです。ブラスバンドというのは、要するに“ラッパ類”だけなんです。フルートとかクラリネットとかは無いんです。それらが入ると『吹奏楽』になります」
何と、厳密に言えば別物なんですね。
そもそも「ブラス(brass)」とは、英語で真鍮(しんちゅう)のこと。これで作られた楽器を「金管楽器」と呼び、トランペット、ホルン、トロンボーン、チューバ、ユーフォニアムなどのいわゆる“ラッパ”がこれに当たります。
ちなみに現在では、金管楽器は「唇の振動で音を出す楽器」というカテゴリーに分類されるため、金属製ではない「ほら貝」も金管楽器になります。逆に、金属製のサクソフォンは見た目もラッパに近いのですが、金管楽器ではなく「木管楽器」になります。
ややこしくなるのでこの話は置いておきまして。
とにかく、本来のブラスバンドは、ラッパ類の金管楽器と打楽器の組み合わせだということ。そして吹奏楽団は、それにフルート、クラリネット、オーボエ、サクソフォンなど笛類の木管楽器を加えたものだということです。
(これにバイオリンなどの弦楽器が加わると「オーケストラ」になります)
しかし日本では線引きが曖昧で、「吹奏楽団=ブラスバンド(ブラバン)」という認識で定着しているという伊藤先生。一般的に使う時はそんなに意識しなくてもいいようです。
余談ですが、アメリカでは吹奏楽団を「ブラス・オーケストラ」「ウィンド・オーケストラ」「ウィンド・アンサンブル」などと呼ぶそうです。
まずは伊藤先生に初歩的な疑問として、「吹奏楽団とブラスバンド」の違いを教えてもらいました。
「元々ブラスバンドの発祥の地はイギリスです。ブラスバンドというのは、要するに“ラッパ類”だけなんです。フルートとかクラリネットとかは無いんです。それらが入ると『吹奏楽』になります」
何と、厳密に言えば別物なんですね。
そもそも「ブラス(brass)」とは、英語で真鍮(しんちゅう)のこと。これで作られた楽器を「金管楽器」と呼び、トランペット、ホルン、トロンボーン、チューバ、ユーフォニアムなどのいわゆる“ラッパ”がこれに当たります。
ちなみに現在では、金管楽器は「唇の振動で音を出す楽器」というカテゴリーに分類されるため、金属製ではない「ほら貝」も金管楽器になります。逆に、金属製のサクソフォンは見た目もラッパに近いのですが、金管楽器ではなく「木管楽器」になります。
ややこしくなるのでこの話は置いておきまして。
とにかく、本来のブラスバンドは、ラッパ類の金管楽器と打楽器の組み合わせだということ。そして吹奏楽団は、それにフルート、クラリネット、オーボエ、サクソフォンなど笛類の木管楽器を加えたものだということです。
(これにバイオリンなどの弦楽器が加わると「オーケストラ」になります)
しかし日本では線引きが曖昧で、「吹奏楽団=ブラスバンド(ブラバン)」という認識で定着しているという伊藤先生。一般的に使う時はそんなに意識しなくてもいいようです。
余談ですが、アメリカでは吹奏楽団を「ブラス・オーケストラ」「ウィンド・オーケストラ」「ウィンド・アンサンブル」などと呼ぶそうです。
口に出して言ってみるもの
さて、一口に吹奏楽団と言っても、編成によって扱う楽器や演奏者の数は変わってきますよね。愛工大名電吹奏楽部の場合はどんな感じなんでしょうか?
伊藤先生「そうですね。まず30名くらいの小さい編成。コンクールなんかですと55名ですね。また、マーチングと言って、歩きながら行くのは80人くらいです。ウチらは部員が180人おりますので」
180!とんでもない人数ですね。
そんな、歴史も実績も規模も並外れた愛工大名電吹奏楽部ですが、今年3月、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートでもお馴染みの、音楽の殿堂「ウィーン楽友協会大ホール」(ムジークフェライン・ザール)で、夢のコンサートを行いました。
伊藤先生が「コンクールとかも大事だけど、せっかくだから音楽の都ウィーンで演奏したいなあ」と呟いていたのがきっかけで、「やってみないか」という話になっていったんだそう。言っていた事が現実に繋がる、まさに“言霊”ですね。
しかも、そのライブ録音盤が6/27にCDで発売されます。その名も『ブラバン!名電inウィーン』。
「本場ウィーンの聴衆を若いパワーで熱狂の渦に巻き込んだ、圧倒的名演をライブ収録」と、CDに説明が書かれています。どのようにして成功を収めたのか、経緯を伺うことに。
伊藤先生「そうですね。まず30名くらいの小さい編成。
180!とんでもない人数ですね。
そんな、歴史も実績も規模も並外れた愛工大名電吹奏楽部ですが、
伊藤先生が「コンクールとかも大事だけど、
しかも、そのライブ録音盤が6/27にCDで発売されます。
「本場ウィーンの聴衆を若いパワーで熱狂の渦に巻き込んだ、
ツカミはOK!
伊藤先生「まずは、向こう(ウィーン)のお客様に感動していただくという思いがありましたので、向こうの馴染みの曲として、『こうもり』と、ポルカを2曲、演奏しました。特にポルカの方は、向こうの人たちにとっては身近な身近な曲なんで」
アルバムに収録されている、
【2曲目】喜歌劇「こうもり」序曲
【3曲目】トリッチ・トラッチ・ポルカ
【4曲目】ポルカ「狩り」
これらが、大変ウケが良く安心したと言います。ツカミはOKということですね。
ちなみにポルカとは、1830年頃ボヘミア起源に起こった、2拍子の舞曲です。当時ボヘミアを支配していたオーストリア帝国の首都・ウィーンでも流行していたそうです。
最初は観客も「日本の高校生が一体どんな演奏をするんだろう」という訝しげな眼差しで見ていたのが、曲が始まると「おおっ!?」という顔つきに変わり、前のめりになって聴き始めて、ポルカの終わった頃にはもう“我が子や孫を見ているような”眼差しに変わっていたと、伊藤先生が振り返ります。
「耳の肥えた聴衆の方々が、それだけ心を鷲掴みにされたというのが、このCDを聴いてわかると思います」と、丹野は納得するのでした。
今後も数週に渡って、コンサートの詳しい模様や、愛工大名電吹奏楽部の強さの秘訣などを伺っていくそうです。
(岡戸孝宏)
アルバムに収録されている、
【2曲目】喜歌劇「こうもり」序曲
【3曲目】トリッチ・トラッチ・ポルカ
【4曲目】ポルカ「狩り」
これらが、大変ウケが良く安心したと言います。ツカミはOKということですね。
ちなみにポルカとは、1830年頃ボヘミア起源に起こった、2拍子の舞曲です。当時ボヘミアを支配していたオーストリア帝国の首都・ウィーンでも流行していたそうです。
最初は観客も「日本の高校生が一体どんな演奏をするんだろう」という訝しげな眼差しで見ていたのが、曲が始まると「おおっ!?」という顔つきに変わり、前のめりになって聴き始めて、ポルカの終わった頃にはもう“我が子や孫を見ているような”眼差しに変わっていたと、伊藤先生が振り返ります。
「耳の肥えた聴衆の方々が、それだけ心を鷲掴みにされたというのが、このCDを聴いてわかると思います」と、丹野は納得するのでした。
今後も数週に渡って、コンサートの詳しい模様や、愛工大名電吹奏楽部の強さの秘訣などを伺っていくそうです。
(岡戸孝宏)
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