丹野みどりのよりどりっ!

WHOが「ゲーム依存」を病気として認定。診断や予防方法は?

ゲームに夢中になって勉強や社会生活に支障が出る「ゲーム依存症」。このたび世界保健機関(WHO)が病気のひとつとして正式に認定しました。
22日放送『丹野みどりのよりどりっ!』の「ニュースよりどりっ!」のコーナーでは、いわゆる「ゲーム依存症」について取り上げました。

「ゲーム依存症」の現状、課題について、CBC論説室の後藤克幸特別解説委員に伺いました。

[この番組の画像一覧を見る]

WHOが病気として認定

ゲームというとこどもの頃「スーパーマリオ」をやった程度という丹野。「えっ、ゲーム依存症が病気?!」と思ったそうです。

丹野「WHOがゲーム依存症を病気として認定とは具体的にどういうことですか」
後藤「WHOは世界の診断やガイドラインを作る時の基本資料となる国際疾病分類という情報を公表しています。今回、その中にゲーム依存症を『ゲーム障害』という名前で盛り込みました」

丹野「それによって今後どう変わりますか」
後藤「これまで正式に病気という位置づけがなかったので、診断の基準、治療の方針や方法を世界で統一して定めるといった活動がなされてきませんでした。
今後は、医療機関の中でも関心が高まり、治療プログラムをしっかり開発するとか、予防のための取り組みが広がるとかが期待されます」

丹野「今どうしてWHOがゲーム依存を病気に認定したのでしょうか」
後藤「背景には1990年頃からインターネットが世界に急速に普及する中で、ネットゲームなどにのめり込む人たちが増え、健康や勉強や社会生活に障害が出ていることが社会問題化してきました。WHOとしても対応を検討してきたということです」

私はゲーム障害?

この「ゲーム障害」、どんな基準で診断されるのでしょうか?

後藤委員によれば、WHOは今回診断の基準を公表しています。以下が典型的な症状とされています。

1. ゲームをする時間、終了時間、やる頻度などについて自分でコントロールできない状態。
2. 日常の生活よりもゲームに優先順位を置く。
3. 健康などに実際に問題が生じているのにやめられない。
4. ゲームが原因で、家庭や学校や仕事に実際に支障が出ているのに、続けている状態が1年以上継続している場合。

これらの症状からゲーム障害と診断しようということです。

丹野「ゲームをアルコールに置き換えれば納得できますね」
後藤委員「そういうものと同じように位置付けて、専門医によるカウンセリングなどのプログラムが必要だと訴えています」

ゲーム依存にならないためには?

丹野「ゲーム依存にならないように予防する方法はありますか」

後藤委員「専門医によると、無理矢理こどもからゲームを取り上げるのは逆効果だそうです。取り上げても結局どんな手段を使ってもこどもはゲームをやろうとする。
ゲームに没頭するには、何か要因があって、家庭に何かある、職場や学校にストレスがある、そういった自分が抱えている要因を自分で理解できるようにしてあげて、その要因から立ち直るために、自分の意志でゲーム時間を減らしていくように支援していく、そんな指導が重要だと言われています」

丹野「ありがとうございました」

「ゲーム依存」はこどもだけでなく、大人にも広がっています。
自分はどうか、診断のところにあてはめてチェックしてみましょう。
(みず)
丹野みどりのよりどりっ!
この記事をで聴く

2018年06月21日16時15分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報