丹野みどりのよりどりっ!

焼きたて魚にサッとバターを塗って「鯵の木の芽バター醤油がけ」

木曜日の「オトナのいろどりっ!」は、関富子先生のお料理レシピ。
毎月のテーマに沿ったレシピを1品ずつご紹介いたします。

6月のテーマは「ちょっぴりこじゃれた!家庭の和食」。
今回は、「鯵の木の芽バター醤油がけ」です。

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作り置きして!便利なバター

「あら、ちょっとおしゃれな献立名ですね」

献立名はおしゃれですが、作り方はめちゃくちゃ簡単と関先生。
なんと、忙しい人のための便利な方法もいっぱい詰まっているとか。

さっそく作り方を教えていただきましょう。
まずは、「木の芽バター」の作り方です。

「ちょっと待って!『木の芽バター』を、作る?」
そう、作るのですよ、丹野さん。

この時期、木の芽はスーパーに売っていると思います。
「都会の方は、買い求めてください。私は庭先で、チョンチョンと摘んできました」
「優雅な暮らしですね」
「そうでございます」

否定しない関先生。優雅さが滲み出ておりますね。

さて、木の芽“バター”でございます。
バターは室温で柔らかくしましょう。
4人分で20gほど。それほど多くはないですね。
細かく刻んだ木の芽10枚ほどを、柔らかくなったバターに混ぜます。
しかし、これだけでは、木の芽の香りはあっても、香ばしさはありません。
そこで、淡口醤油を入れます。

「あー、これは和風だけどおいしそう」

作り方を聞いていると、ムニエルのような感じで洋風のイメージです。
それを和風にアレンジしたと関先生。
醤油の量は、小さじ1/2~1杯で、お好みに調整してください。

「そこで、もう一つ裏があるんですよ。有塩のバターを使うか、無塩のバターを使うか」
「あー!なるほど!」

お菓子を作るときなどはよく気にしますよね。
有塩バターか、無塩バターか。
先生のおススメは、無塩バター。
でも、どうして?

「無塩バターのほうが香りがあるんですよ、バターに」

だからお菓子を作るときも、無塩バターを使うことが多いそうです。
木の芽バターも、より香り高い木の芽バターを作ることができます。

「これ作ってあったら、もういいの。何もすることはないっていう感じ」
「まあ、するんでしょうけれども、一応」

鯵が登場すらしていませんからね、まだまだ調理は続きそうです。
しかし、木の芽バター作りが肝心ということで。

「たくさん作っちゃってね、小分けして冷凍しておくのもいいんですよ」

木の芽バターはいろいろな料理にアレンジ可能。
時間のあるときに作っておくと、重宝しますよ。

魚の臭みを抜いてカリッと焼く方法

さて、いよいよ鯵の出番。
スーパーで3枚おろしを買ってきましょう。
一度パックから取り出して、サッと水洗いしたらすぐにペーパーで拭きましょう。
そうしたら、身のほうを下にして、ちょっとお酒に浸します。

「これ、知らなかった!」

丹野みどりが思わず大声をあげます。

「水気をキッチンペーパーで拭いて、塩焼きとかしていましたが、お酒を振りかけておくっていうのは!」
「それだけで、全然臭みが和らいで、旨味がついておいしいです」

パックから出してすぐお料理するのではなく、サッと洗って、水気を拭いて、下味を付ける。
お酒大さじ1杯くらいに浸すと、独特な魚の臭みがやわらぎ、旨味も付きます。
特に切り身の場合、効果覿面です。
身のほうを下にして、10分くらい置きましょう。

木の芽バターができ、魚に下味も付いたら、魚の汁気を拭きとって、お粉をつけていきましょう。
関先生の好みの粉は、片栗粉よりも薄力粉。
付け方は、ダバンダバンじゃなくて、叩いて叩いて余分な粉を落とす。
パンパンパーンパンパンパーンと落としたら、フライパンに油を入れて、温かくなったところで、身のほうを下にして、ちょっと火を強くして身に良い焼き色をつけます。
1分未満で焼き色がついてくるので、ひっくり返します。
火を弱めて、皮のほうから魚に火を通します。

「で、そのときに油が出てくるんですよ、魚からね」

カリーッと焼きたいし、生臭くなく焼きたいですよね。
キッチンペーパーでチョンチョンチョンチョンと拭いてあげましょう。

「それだけのことでね、カリ感と旨味が全然違う」

魚の臭みは取れますが、鯵の脂っぽいおいしさが失われることはありません。

だいたい4分ほどで焼けるでしょう。
焼きあがったら、お皿に鯵を盛ってしまいます。

「そこの上に、木の芽バター醤油を乗っけるんです」

まるでトーストの上にバターを乗せるように。
焼きたてジュージューの鯵の上に木の芽バターをふわっと乗せると、ジュワーと溶けていきます。
そうすると、バターが焦げませんし、バターの良い香りが全体にふわっとソースのように絡みます。

付け合せには、枝豆やレモンが良いでしょうか。
なしでも十分おいしいですよ。

お役立ち!○○バター醤油

料理を前にした丹野みどり。
鯵の3枚おろしは、かわいらしい薄い感じ。
おひとり1枚でもよければ、何枚か食べるのもよいですね。
食べたい分量だけ買いましょう。

「丹野さん、とてもとてもその量では済まないと思う」

そろそろこのコーナーもレギュラー化して1年ほど。
丹野の好みを熟知してきた関先生。
1枚だけ盛られた皿を前にして、丹野みどりは案の定「数枚食べたい」ともらします。

まずは見た目から。
木の芽を叩いて添えるのではなく、みじん切りにしてバターに和える。
この発想はなかなか思いつきません。

そして、味。
白身魚のムニエルと、味の方向性は同じですが、今回の料理で決定的に違うのは、まずバターが焦げていないこと。
熱々のフライパンにバターを入れて焼いてしまったら、これほどの風味は出せません。
そして、無塩バターで作っていること。

しつこくない味であり、魚の淡白なところに旨味を加えています。
木の芽の香りも非常に立ちます。

今回は鯵の3枚おろしでしたが、普段ムニエルを作るような、他の白身魚で同様に木の芽バターを後乗せしてもおいしいでしょう。

先生によると、鶏のむね肉もおススメだとか。

切り開いて、冷凍の木の芽バターを差し込んで、衣を付けて、揚げる。
中からジュワーッと油が溶け出して、口の中で淡白なチキンと絶妙なハーモニーになること間違いなし。

どんな料理にもアレンジできるのが、こちらの木の芽バター。
小分けして冷凍すると重宝するというのは、こういうことだったのですね。
そして、「木の芽」の部分もアレンジ可能なのが、こちらのバター。
バジルを刻んでみたり、ワサビを混ぜてみたり。

「良いに決まっている!」

丹野みどりが叫びます。

何か無いなー、というときに、お魚をチャンチャンチャンと焼いて、パンパンパーンとバターを置いて、おしまい。
おしゃれな名前はついていますが、していることは、たったそれだけ。
ね?家庭料理でしょ?ぜひぜひお試しあれ。

材料とレシピ

【 材料 】 4人分
・鯵(三枚おろし) 4枚
・酒 大さじ1
・薄力粉 適量
・油 大さじ2
木の芽バター醤油
・バター 20g
・淡口醤油小さじ1と1/2~小さじ1
・木の芽 10枚
 付け合わせ
 ・枝豆
・レモン  など

【 作り方 】
①鯵の3枚おろしを使う。パックから出し、サッと水洗いしてすぐにキッチンペーパーで水気を拭く。身のほうを下にして酒大さじ1杯に10分ほど浸す。
②木の芽バターをつくる。室温に戻したバター20gに、細かく刻んだ木の芽10枚ほどと、淡口醤油小さじ1/2~1杯を入れてよく混ぜる。
③魚の汁気を拭き、薄力粉をまんべんなくまぶす。余分な粉は落としておく。
④フライパンで油を熱し、身を下にして入れ、少し火を強める。1分未満で身に焼き色が付くのでひっくり返し、弱火で3分位焼く。皮を下にして焼くと、魚から脂が出てくるのでキッチンペーパーで拭き取る。
⑤焼きあがった鯵を皿に盛り、熱いうちに木の芽バター醤油をトーストの上にバターを塗るように乗せる。
⑥つけ合わせに、枝豆やレモン、木の芽などを添えて完成!!
(榊原)
丹野みどりのよりどりっ!
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2018年06月07日16時33分~抜粋

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