丹野みどりのよりどりっ!

手抜きで高級な料理を「アサリの若竹煮」

木曜日の「オトナのいろどりっ!」は、関富子先生のお料理レシピ。
毎月のテーマに沿ったレシピを1品ずつご紹介いたします。

5月のテーマは「季節を味わう!技あり料理」。
今回は、「あさりの若竹煮」です。

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アサリの旨味を引き出す、簡単な方法

若竹煮といえば、タケノコが出だした頃に作る早春の味。
そこに、あさりを使う?

「あさり、おいしいじゃないですか」

関先生の言うとおり、あさりはおいしい。
だからこの3つをドッキング。
その理屈はわかりますが、果たしてどんな料理になるのでしょうか。

まずはあさり。
買ってきた後、ご家庭でどうしていますか?
そのまま調理?砂出ししますか?

「ちょっとだけで良いから、お家でも砂出ししてみてください」

ちょっと塩水に浸けて、砂出ししたら、よく擦り合わせて貝を洗います。
そしたら、ざるに揚げて、30分ほど空気に触れさせます。

「そうすると、旨味がちょっと増す、アサリは」
「え!これ、やってなかった!」

じゃばっと入れると、水も入ってしまうから、ざるに揚げて水をしっかり切る。
これはなんとなくわかりますが、空気を含ませると旨味が増す、こちらは初耳です。

「絶対違うから、やってみてください」

関先生だからこそ知る業ですね。

アサリの準備はこんな感じ。
あとは、タケノコとワカメです。

タケノコは先端部を使うと、若竹のイメージになります。
先のほうを1/4本くらい使いましょう。

ワカメはいろいろな種類のワカメがあります。
塩とか、生とか。
どの種類でも大丈夫です。普段どおり戻して色よくしてからざくざく切ります。
戻した状態で30g。
間違っても乾燥した状態で30gにしないでください。
大変なことになります。

「ワカメの中にアサリが埋もれますね!」

嬉々として声を上げる丹野みどり。

「もう、それだけが材料なんです」
それでは早速作っていきましょう。
 

時間はかけない、かけちゃダメ

ふたができる鍋に、アサリとお酒、淡口醤油、お水が入ります。
酒蒸しの要領で、ふたをしてうわぁーってやると、アサリの口がパカパカパカパカパカッと開きます。
そしたらアサリを取り出して、素敵なお皿に盛っちゃって下さい。

そこで、じーっと凝らしてみて、「あ、この蒸し汁、茹で汁、砂が無いわ」と思ったら、タケノコとワカメを入れましょう。

「意外とあるんですよ、砂が」
「あった場合はどうしましょう?」
「茶漉しか何かで漉してください」

丹野みどりの素朴疑問に、関先生のシンプル回答。
砂があれば、漉しましょう。

そしたら、そのバーッと蒸した茹で汁のところに、切ったタケノコを入れてぐつぐつとほんの少しだけ。

「1分から30、やりすぎかな、30秒でもいいかなっていう感じ」

関先生がしっかりと言い切れないくらい、本当に短く。

「あっためる+αぐらいですかね?」

丹野の感覚くらいがちょうどいい塩梅かもしれません。

そしたら一度味見してみましょう。
あさりからも塩分が出ますので、少し塩辛いと思えば、お水を少し足してください。
このあたりの味加減は、みなさんのお好みです。

そこに、ワカメを入れたらサササッとやって、すぐ火を止めて結構です。

それぞれの食材の味が生きたまま。
あさりも煮過ぎると固くなる。
タケノコだってせっかくの柔らかい部分、さっと火を通してやさしい味に。

「あさりを先に出しておく、というのもポイントですね」

丹野みどりの言うとおり、これでふっくらやわらかなあさりの身になります。

手間暇かかったように“見える”

アサリを盛った器の上から、タケノコとワカメのやさしいお汁をかけます。
木の芽をポンポンッと叩き、ポンッと置くと、いっそうおいしくなります。

素敵な器に盛られた料理。
「見た目に、アサリが入ると、高級感が出ますね」

若竹煮。アサリの酒蒸し。
それぞれ別に作ることはあっても、ドッキングさせるという発想はありませんでした。

一口食べるとすぐに、んー!と声を上げる丹野みどり。

味付けは、お酒とお水と淡口醤油だけ。
あさりの海の旨味と、タケノコとワカメの甘み、素材の旨味が醸し出すハーモニー。
想像以上の良い味です。

「これは、とても手間暇がかかったように見える」
「見えても全然掛かっていないんですよ、これは」

シンプルな味付けで、材料がおいしくしてくれる。
木の芽もポイントですね。

今日も、高級…に“見える”料理。
ぜひぜひお試しあれ!

材料とレシピ

【 材料 】
・あさり 200g
・竹の子(新物・茹でたもの)1/4本(100g)
・わかめ(もどしたもの) 30g
A・酒 大さじ2
 ・水 3/4カップ
 ・淡口醤油 大さじ1
・木の芽

【 作り方 】
①あさり200gを塩水に浸けて砂出しする。よく擦り合わせて洗い、ざるにあげて30分空気に触れさせる。
②タケノコは先端部を1/4本ほど使う。形状にそって縦にうすく切る。
③ワカメは塩でも生でも何でも良い。戻した状態で30g。食べやすい大きさにざくざく切る。
④ふたができる鍋に、あさり、酒大さじ2、淡口醤油大さじ1、水3/4カップを入れ沸騰させる。酒蒸しにし、アサリの口が開いたらアサリだけを先に皿に盛る。
⑤蒸し汁に砂がないことを確認し、タケノコとワカメをその蒸し汁の中に入れ、30秒~1分、温める程度に火を通す。砂がある場合は、茶漉しなどで漉してから蒸し汁を使う。あさりからも塩分が出ているので、味見をして塩辛ければ水を足す。
⑥皿に盛ったアサリの上に、タケノコとワカメの汁をかけて木の芽を添えて完成!!
(榊原)
丹野みどりのよりどりっ!
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2018年05月10日16時32分~抜粋

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