丹野みどりのよりどりっ!

蒸し器なし!失敗なし!神業満載「あんかけ茶碗むし」

木曜日の「オトナのいろどりっ!」は、関富子先生のお料理レシピ。
毎月のテーマに沿ったレシピを1品ずつご紹介いたします。

3月のテーマは「みんなでワイワイ!パーティー料理!」。
今回は、「あんかけ茶碗むし」です。

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卵液の水の量は卵の量で決められる


「がびーん!」

いきなり昭和言葉が口から出る丹野みどり。

「茶碗蒸しは作れない」と速攻で言い返します。
だって、丹野家には蒸し器がないから。

「でも、私はね、家族4人くらいだったら蒸し器を使わなくても作れちゃうんですよ」

やったー!と喜ぶ丹野みどり。
しかし、先生、どんな魔法を使うの?

「すっごくね、今日、いろんなことをね、みなさんに覚えていただこうと思っています」

関先生のとっておきのテクニック。
楽しみにしつつ作り方に参りましょう。

まずは卵。
4人分なら2個をよく溶きましょう。

「意外とね、卵と、出汁とか水の割合って、みなさんどうしようかな、と思われるの」

たしかに、どれだけ卵液を薄めてしまっても固まるのか、どれくらい入れないと味が付かないのか、よくわからないですよね。
ここで、一つ目の覚えておきたい関先生の技

「だいたい、卵の量の3倍量」

卵1個は50ccくらいです。
今回使った卵は2個なので、100cc。
その3倍だから、入れる水や出汁は300ccという計算になります。

ところで、今回つくる、あんかけ茶碗むし。
卵液に入れるのは「水」でよいそうです。
出汁を取らなくてよいなんて楽チン!ですね。

蒸し器がなくても茶碗蒸しは蒸せる


さて、その溶き卵に3倍の水を加えた卵液に、酒、塩を加えて一混ぜします。
そしたら、それをもう茶碗蒸しの器に入れてしまいます。

え!具が入っていないのに!

そう思った方、安心してください。
ここから更なる秘策が飛び出しますよ。

その前に、茶碗蒸しの器に移した具のない卵液は、もう蒸すだけ。
ですが、肝心の蒸し器はありません。
先生、いったいどうやって蒸すつもり?

ここで、二つ目の関先生の覚えておきたい技
茶碗蒸しの容器が十分に入るお鍋を用意します。
そこに、乾いた布巾を2枚入れます。
布巾の上に茶碗蒸しの容器を並べたら、お鍋にお水を入れていきます。
入れる水の量は、茶碗蒸しの高さの1/5くらい。
乾いた布巾は鍋に入った水を吸って濡れるので、これで茶碗蒸しの器がお鍋の中でガタガタガタガタしなくなります。

鍋に蓋をして火にかけます。
沸騰したら中火にして、3,4分。
それから弱火にして、また3,4分。
そうすると、ほぼ95%失敗しないで卵が蒸しあがります。

「そんなに早くていい!」

丹野みどりが驚くのも無理はありません。
茶碗蒸しといえば、蒸し器に入れて20~30分かかるイメージ。
それが半分~1/3の時間で済んでしまいます。
蒸し器が要らないだけでなく、時間も要らないなんて、関先生すごすぎる。

餡ですべての失敗は隠せる


今回、具を入れずに作った茶碗蒸しですが、もちろん具を入れて蒸しても構いません。

でも、具を入れて蒸すと、失敗する場合がありますよね。
私はよく、変り種の具を入れるためか、卵液が固まらなくなってしまうことがあります。
よくある失敗は、スが入ってしまうことでしょうか。

「隠す意味で、今日はあんかけにしたわけです」

これが三つ目の関先生の覚えておきたい技
下の茶碗蒸しは卵液だけでシンプルにしたのは、上から具入りの餡かけを乗せて隠すため。

「どうせキレイに出来るけれども、ま、仮に失敗してしまったときも目隠しになるしで」

料理上手な丹野みどりと関先生のハイレベルな会話はさておき。
料理下手でも、初心者でも、私のように勝手に食材を足す料理冒険家でも、失敗知らずになる心強いレシピです。

その肝心の餡の作り方です。
まずはお出汁を取りましょう。
卵液でサボった分はここで頑張るわけですね。
花鰹でも良いし、昆布と花鰹のドッキングでもおいしいですよ。
そこにしいたけを戻した汁も加えましょう。
味付けに、淡口醤油、酒、みりんを入れます。

具には、エビ、シイタケ、タケノコぐらい。
みんなコロコロ細かく食べやすく切ってください。

煮立った汁に具材を入れて一煮します。
具材に火が通ったら、片栗粉できつめのとろみをつけます。
出来上がった熱々の餡を、蒸しあがった卵にかければ完成です。

茶碗むし作りにハードルはいらない


「先生、こんなのね、料亭、割烹ですよ」

三つ葉が浮かび、優しい色合いの餡の中に赤いエビと、淡い色をしたタケノコとシイタケが顔を覗かせます。

「でも、これは私ね、絶対家庭料理だと思っているの」

たしかにスは隠せるし、素人向きのお料理ではありますが、見た目はとても豪華。

餡の下に隠れる蒸し卵を掬い上げ、具と餡と一緒に口に入れる丹野みどり。

「うわー!とろりんちょ」

またしても昭和ワードで表現する丹野みどり。
コレって知ってる?はもっと後の時間のコーナーですよー。

素材が引き立つお上品な味。
淡口醤油が旨味をうまく引き出しているからこそですね。
卵の色や素材の色を損なわないのも、淡口醤油を使っているから。

茶碗蒸しと聞くと、ものすごくハードルの高い料理と思いがちですが、このあんかけ茶碗むしはそれらのハードルを敢えてぐっと引き下げてくれています。

「大正解ですね」

丹野みどりの一言に集約される、この神レシピ。
ぜひぜひお試しあれ。

材料とレシピ


【 材料 】
・卵 2個
A・水 卵の3倍量
・塩 少々
・酒 大さじ1
・海老 8尾
・干しシイタケ 2枚
・茹でたけのこ 40g
B・だし汁 1 1/2カップ
・しいたけのもどし汁 1/2カップ
・淡口醤油 大さじ2
・酒 大さじ1
・みりん 大さじ1/2
C・片栗粉 大さじ2
・水 大さじ4
・三つ葉 3~4本

【 作り方 】
①4人分の場合は卵2個。卵液にするために入れる水や出汁は卵の3倍量。卵1個50ccなので、2個で100cc、その3倍なので水は300ccとなる。よく溶いた卵に水300ccと酒、塩を加えて混ぜる。混ぜた卵を茶碗むしの器に入れる。
②蒸し器の代わりに鍋を使う。鍋に乾いた布巾を2枚ほど敷く。卵液を入れた器を布巾の上に並べ、茶碗むしの高さの1/5くらいまで鍋に水を入れる。
③鍋に蓋をして強火にかける。沸騰したらすぐに中火にして3~4分。その後弱火にしてさらに3~4分火にかけると、卵が蒸しあがる。
④海老は塩水で洗い殻をむき、背腸をとる。干しシイタケは水でもどす。海老と干しシイタケ、タケノコを食べやすいようにコロコロと細かく切る。
⑤花鰹または昆布と花鰹のミックスから出汁をとる。しいたけの戻し汁を加え、淡口醤油、酒、みりんを入れ煮立たせる。片栗粉を水でとき、入れてキツめのとろみをつける。蒸しあがった卵にたっぷりかけて、小口切りの三つ葉を散らして完成。

(榊原)
丹野みどりのよりどりっ!
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2018年03月15日16時34分~抜粋

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