木曜日の「オトナのいろどりっ!」は、関富子先生のお料理レシピ。
毎月のテーマに沿ったレシピを1品ずつご紹介いたします。
1月のテーマは「冬の味覚!大根料理!」。
今回は「冬のご馳走サラダ」です。
おいしさの決め手は万能ドレッシング!冬のご馳走サラダ
サラダなのにご馳走
「サラダなのにご馳走!?」
驚きで身体をのけぞらせる丹野みどり。
今月のテーマである“大根”はもちろんたっぷり使うそうですが、どんなサラダでしょうか。
「大根サラダというのは、たまに作りますけれども」
丹野の大根サラダはというと、大根を切って、海苔なんかを乗せて、レタスと一緒にするチョレギサラダ風です。
「チョレギサラダね」
関先生は感心した様子ですが、冬のご馳走サラダはまた別物のようです。
早速作り方です。
まずはサラダに使う野菜から。
大根、ニンジン、白ネギ、ショウガなど、ご家庭にある和風的なものを入れて、全部千切りにします。
「ご馳走サラダでカラフルなんですね!」
丹野みどりの言うとおり、赤白黄色揃っています。
さて、せっかくニンジンや大根を切るのであれば、守るとおいしくなるルールが一つあります。
それは、繊維に対して平行に切ること。
そうすると、よりシャキシャキとした食感になります。
薄切りの輪切りにしてしまうと、繊維を直角に切ったことになってしまうので、例えば4cmくらいの輪切りにしてから、縦に薄く切り、さらに縦に切る。
その一工夫で歯応えがまったく違います。
「じゃあ、もう、生えてることをイメージしながら」
丹野みどりの想像力が冴え渡ります。
野菜は切ったら、氷水に浸けてパリッとさせましょう。
ドレッシングは出汁が肝
サラダには野菜だけでなく、エビやタコ、玉子なんかも乗せるとおいしくなります。
「おー!豪華」
丹野から感嘆の声が漏れますが、別になくても大丈夫。
お刺身が残っていれば、ササッと湯がいて乗っけても良いです。
そこはいつもの関先生。何かがなければダメということはありません。
しかし
「今日ご紹介したいのは、ドレッシングなの」
ドレッシングというと、一般的には油とお酢を混ぜて作りますが…
「今回、油を使っていないんですよ。でも、これを私はザ・ドレッシングと思っているんですね」
と言う関先生。その秘密は、出汁。
「ドレッシングでダシ?」
耳馴染みの薄い組み合わせに、丹野みどりの頭の中はハテナがいっぱい。
「このお出汁をちゃんと取らないと、ドレッシングがおいしくならないんです」
関先生は念押しします。
使うのは、お昆布と削り節。
鰹節じゃなくて、サバやアジやイワシなどの削り節です。
今日のメニューがサラダと聞いた時から、丹野みどりはうすうす感じていました。
簡単な手抜き料理で済むはずがない。
「そこは関先生、かけるタレにこだわる」
手間を惜しまず、ここは出汁からしっかり取りましょう。
昆布はお水から煮始めます。煮立つ寸前に昆布は鍋から取り出して、残った昆布汁が煮立ったところで、削り節をバサッと加えてすぐに火を止めます。そしたらしばらく20分くらい置いておけばおしまいです。
「それをいつも作っておくとね、いろんなものに使えるから」
「そうですね。保存容器に入れておけばねぇ」
作り置き出汁。いろいろなお料理の場面で活躍しそうですね。
すぐに腐るものでもないので、時間があるときにまとめて出汁を取るのも良いかもしれません。
お鍋にもドレッシング
そんな作り置き出汁から今日は1カップ取り出します。
ここに入れるのは、粉山椒。
「えー!珍しい」
この粉山椒が今回の味を〆るポイントです。
それから、お酢とお砂糖と淡口醤油。
「今回はこの彩りを大事にしたいので、絶対にこれは淡口醤油」
「普通の醤油では、色が濃ーくなっちゃいますからね」
この5つをよーく混ぜたら、ドレッシングの完成です。
とは言え、油を使っていないので、サーッと混ぜるだけで十分です。
これをかければ、冬のご馳走サラダの出来上がりです。
丹野の目の前に、大根、ニンジン、かいわれが千切りでキレイに並んでいますが、具材はまあお任せ。
タコ、エビ、玉子も乗っていますが、これもお任せ。
「問題は、和風のタレ、ですね」
先生の目の前で、問題のタレをサラダにかけていく丹野。
サラサラと落ちていくのも、色がきれい。お出汁の香りが効いています。
油が入っていないので、ヘルシーなことは請け負い。
早速いただきます。
シャキシャキシャキとよい音を響かせて、「うーん!」と叫ぶ丹野みどり。
和風のノンオイルタイプのドレッシングというと、家にあるもので適当に混ぜて、適当にかけてしまえば、それなりのお味になるというもの。
しかし、今回は出汁をきちんと取り、風味豊かな粉山椒がピリッと味を引き締めます。
「もうこれたくさん作っておいてください。お鍋にも合うの」
ドレッシングを鍋?
関先生の発言に驚きますが、たしかにこのあっさりした感じ。
ポン酢とは味は全然違いますが、でもポン酢のように鍋のつけダレに活躍しそうです。
しゃぶしゃぶした簡単なものを浸したらおいしそう。
「それこそ冷奴とか」
丹野みどりのおいしい想像は膨らみます。
豆腐系にも何でも合いそうですね。
あっさりサラダに。あっさり鍋に。
忘年会新年会で食べ過ぎた胃にやさしいタレ、ぜひお試しを。
材料とレシピ
【 材料 】
・大根 200g
・ニンジン 50g
・ネギ(白)
・ショウガ 1かけ
・貝割れ菜 1パック
・タコ(蒸) 100g
・海老 8尾
・卵 1個
A
・酒 少々
・淡口醤油 少々
・油 少々
(和風ドレッシング)
B
・だし汁(冷) 1カップ
・粉山椒 小さじ1/2~
・淡口醤油 大さじ3
・酢 大さじ3
・砂糖 小さじ1
・一味唐辛子
【 作り方 】
①大根・ニンジンは皮を剥き、繊維に対して平行に切って入れるとシャキシャキとした歯応えが残る。ネギ・ショウガ(皮をむく)も千切り。貝割れ菜は根を切り落とす。これらを冷水につけ、シャキッとさせしっかり水気をきる。
②タコはうす切り、海老は背腸をとり塩茹でし殻をむく。卵は溶きほぐし、酒と淡口醤油で味をつけて薄焼きし、錦糸卵にする。
③今回はドレッシングがポイント!!こだわりは出汁をきちんととること。昆布と削り節を使う。サバ、アジ、イワシなど。昆布は切れめをいれ、水から浸けて、煮立つ寸前に取り出す。昆布汁が煮立ったら、削り節を加えてすぐに火を止め、20分ほど置いてこす。
④出汁1カップに粉山椒、酢、砂糖、淡口醤油を入れて混ぜる。
⑤野菜などを深鉢にもり、ドレッシングを好みの量かけて完成。
(榊原)
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