丹野みどりのよりどりっ!

実は40年近い歴史があった!スタッフに聞く沖縄美ら海水族館

日常にある素朴な疑問・気になって仕方がない「アレってなんで?」といったリスナーから送られた『キニナル』を、番組チームが調査し、さらに詳しい方々に教えていただくコーナー「これってキニナル」。

番組宛てにこんなおたよりが届きました。

「よりどりの沖縄旅行企画、楽しそうですね!その中で行く『美ら海水族館』。よくスゴイ水族館だと聞きますが、何がそんなにすごいのでしょうか?私も一度は行ってみたいのですが、実際に何が、どこが、スゴイ水族館なのか気になります」

そこで11/21は「沖縄美ら海水族館は何がどうスゴイのか」について取り上げました。お話を伺ったのは沖縄美ら海水族館の飼育員で広報の古網雅也さんです。

まず丹野から古網さんのプロフィール紹介。

「古網さんは、沖縄美ら海水族館で働き始めて16年。そして、実はこちら愛知県岩倉市出身の39歳、四十路直前のアラフォー男子。愛知県西部を流れる五条川の魚を愛し、五条川の魚に愛され、行き着いた先は沖縄美ら海水族館の飼育員、そして広報ということで、美ら海水族館に関してはいろいろご存知の古網さんです、ね?」

「結局魚じゃなくてイルカの飼育ばっかりだったんですけどね。流れ着いた先も行き着く先もこうなってしまいました」と苦笑いの古網さん。

[この番組の画像一覧を見る]

美ら海水族館の歴史


沖縄美ら海水族館といえば、来年のリスナーツアーで訪れる場所。

「初めて行くので私も本当に楽しみにしていますが、いつ頃からある水族館なのでしょうか?」

「沖縄美ら海水族館は、1975年に開催された沖縄海洋博覧会のパビリオンとしてあった海洋生物園を博覧会後に受け継ぎ、1979年に前身の国営沖縄記念公園水族館が開館しました」と古網さん。

「え!?そんなに古いんですね!」と丹野。

「その水族館が老朽化に伴い2002年現在の沖縄美ら海水族館としてリニューアルし、今年の11/1でオープンから15周年を迎えることができました」

「結構最近のイメージがあったんですけど、2002年にリニューアルしてからもう15周年なわけですね。前身はもっと歴史があるということで」

意外にも歴史のある水族館だったことに丹野も驚いていました。

美ら海水族館、ココがすごい!


「そんな美ら海水族館、見どころがたくさんあると思いますが、例えばどういうところでしょうか?」

「沖縄は日本で唯一の亜熱帯気候に分布されていて、四季を通じ温暖で、そこに生息する生物は沖縄の気候風土に適応し、この島特有の豊かな生態系を育んでおります。ここ沖縄美ら海水族館では、沖縄の豊かな海を沿岸から沖合、黒潮、さらに深海へと旅する形で、沖縄の海のすばらしさや、大切さを体験できる展示を行っているところです」

「その名のとおり、沖縄の海に特化してつくってあるということですね」と美ら海水族館についてもっと知りたくなってきた丹野。
「そんな独特の生態系を誇る沖縄の海ですが、ココでしか見ることができないモノはあるんでしょうか?」と古網さんに問いかけます。

「沖縄といえばなんと言ってもサンゴ礁。美ら海水族館ではサンゴが生息する環境をそのまま再現する『大規模サンゴ飼育展示』を行っており、そこでは色彩豊で形も様々なサンゴ礁に生息する魚なども見ることができます。黒潮の海大水槽では、皆さんおなじみのジンベエザメはもちろんのこと、この水槽では、時間帯によってしまうんですけれども、ナンヨウマンタが効率よくエサを食べるために、クルクル後方回転しながら摂餌する自然界でも確認されている行動を見ることができます」

「大きい水槽で大きなジンベイザメもいるし、マンタもいるわけですねぇ」と思いを巡らすように喋る丹野。「ほかには?」

「深海に関する展示では、沖縄の深い海に生息する魚達だけではなく、壁面に映し出された映像技術を使って、深海生物の不思議な生態を知ることができます」と古網さん。

「沖縄の海を浅いところから深いところまで学べるんですね。あと、あとイルカとかもいるんですよね」とまた問いかける丹野。

「屋外の施設では、イルカプールやウミガメ・マナティープールがあり、エサの野菜を掴んで食べる姿が可愛らしいと人気の高いアメリカマナティーや、日本では当館でしか見ることができない、ミナミバンドウイルカやシワハイルカ、ユメゴンドウなど珍しいイルカが見ることができます」と古網さん。

「珍しい種類のイルカを見ることができる?」と、もう興味津々の丹野。

「そうですね、それからなんといっても今年生まれたオキゴンドウやクロウミガメの赤ちゃんも見ることができます」

「オキゴンドウとはどんな生き物ですか?」

「オキゴンドウは体が黒くて、大人になったときに5mくらいになる、よくみなさん想像されるクチバシのあるイルカいますよね、あれではなくて、頭が丸くてつるっとしているような、黒いタイプのイルカですね」

「そのイルカの赤ちゃんとかウミガメの赤ちゃんとかも見るんですね。うわあー、かわいいー、楽しみだー」と丹野は早くも旅行気分です。

美ら海水族館が有名な理由


「美ら海水族館、美ら海水族館、とよく言われますがどうしてここまで有名になったんですかね」と美ら海水族館が有名になった理由を古網さんに尋ねます。

「簡単に言えば、それは当館の水槽施設が大きく迫力がある生物がいるからという理由もあるかもしれません。しかし、生物は大きな水槽に入れておけば飼えるほど簡単なものではありません。
現在美ら海水族館では、魚の仲間で一番大きなジンベエから、目を凝らしてみないと見えないくらい小さなタナゴモドキのような小さなハゼの仲間まで、約740種21,000展の飼育展示を行っております。彼らは当然種類によって生態が違います」

そうした生物をいい状態で飼育し続けるには、生物にとって快適な環境を提供するメンテナンスするスタッフをはじめ、この美ら海水族館を運営するため沢山のスタッフの努力と協力が必要。
その甲斐あって、昔は飼育すら難しかった生物が飼育・繁殖するようにもなったという古網さん。

「代表的なもので例を挙げるとナンヨウマンタなど、この美ら海水族館で生まれた生物がたくさん出てきて、成長していく様子などもわかるようになってきました。
お客様にお見せできるのは基本的に水槽の表側だけで、アクリルガラス面を通して観察していただきます。生物が当然主役なのですが、それら生物をありのままを見てもらいたい一心、24時間体制で生物と向き合う人々がいるということをほんの少し思い浮かべていただければ幸いです」

「影で支えるスタッフさんがいてこそなんですね、命ですもんね」
丹野も含め番組スタッフ一同、古網さんの言葉に感心してしまいました。皆さんも是非一度、沖縄美ら海水族館に足を運んでみてはいかがでしょうか?
(ふで)
丹野みどりのよりどりっ!
この記事をで聴く

2017年11月21日16時36分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報