『丹野みどりの よりどりっ!』の「オトナのクリニック」のコーナーでは、大人の気になる健康・身体の不思議を取り上げます。
目の病気について取り上げている今月、8日のテーマは「白内障」でした。
身近に手術をした人がいるというリスナーも多かったようです。
名古屋市緑区の眼科「はせ川こうクリニック」の長谷川公先生にお話を伺いました。聞き手は丹野みどりです。
誰でもかかる白内障。簡単な手術で治療できます!
白内障とはどんな病気?
―白内障はどうして起こるんですか?
白内障は、目の中の水晶体が濁って、その濁りによって視力が落ちていく病気です。
症状は、人によって違います。かすむとか、まぶしいとかから、視力が低下してかなり生活に支障がでるところまで幅があります。
原因は加齢
―老眼は年齢によるものだそうですが、白内障も年齢のせいですか。
水晶体はカメラのレンズのようなものです。外からの光を集めて網膜という目の底にピントを合わせるという働きをしています。
若い時は水晶体が透明なので、光が全部入ってきれいな像を目の奥に結びます。
ところが、年齢とともに、水晶体がだんだん濁ってくる。光の通過が悪くなってきて、目の底にきれいに届かなくなり、良い像を結ばなくなります。
そうすると、まぶしいとか、かすむとか、視力が落ちるなど、白内障の症状が出てきます。
老眼と白内障
―老眼と白内障は、人によって片方だけなるとか、両方なるとかあるんでしょうか。
誰しも両方なります。
ただし、老眼の方が自覚症状が早く出ますし、日常生活に支障を感じるのも早いと思います。
一般に、55歳以上の患者さんを診ると、程度の差はありますが、白内障が出ています。もちろんもっと早い人もいます。
「40歳くらいから老眼が始まって、55歳くらいから白内障も加わってくるということですね」(丹野)
治療の決め手は手術
―白内障になった時は、どう治療すればいいのでしょう。
白内障は基本的には手術になります。
初期の段階は目薬を出しますが、目薬自体で濁った水晶体を元のクリアな状態にすることはできません。できるだけ現状を維持することを目的にしています。
さらに進んで日常生活に支障が出た場合は手術を勧めています。ひとつの目安は、運転される方なら運転免許が通るくらいの視力より下がった場合です。
手術の時期は個人差があり、いくつでしなければいけないということはないです。
しかも、今の日本では、白内障の手術は安全性の高い手術で、手遅れということはまずないので、ご自身が不便を感じた時がやる時期だと思います。
目の手術は怖い?
―白内障の手術は怖いものではないのですか?
安全性が確立されている手術です。ただし、簡単な手術と思われる方が多いですが、手術ですので100%絶対ということはありません。
また、白内障以外の病気があった時は、思うように視力が出ないとこともありますので、主治医の先生とよくご相談ください。
具体的にどんなことをする?
―手術はどういう状況でどういう方法で行われるんでしょう。
現在は点眼麻酔が主流になっています。傷もとても小さくて今は縫うこともしません。
麻酔が効いている間、小さなメスで切り、超音波で濁った水晶体を砕いて吸引し、その後に人工レンズを挿入します。
時間にして10~15分くらいの短い手術です。
「手術ですが、怖れる必要はないということですね。いずれにしても一度眼科の先生にみていただくことが大事ですね」と、丹野はまとめました。
(みず)
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