丹野みどりの よりどりっ!』の11月01日「みどり よりどりっ!」のコーナーのテーマは「高速道路の路肩駐車、もし停めるならすべきこと」です。
最近、高速道路で停めた車に別の車が衝突して、死亡事故となるケースが、続けて大きなニュースとなりました。
交通事故は気をつけていても起こり得るものです。それが高速道路であれば大きな被害に。いざという時のために「その時どうすればいいか」を一度整理しておきましょう。
これだけは覚えて!高速道路の路肩駐車ですべきこと
二つの事故のケース
まずは、最近起こった痛ましい事故の事例です。
8月25日徳島自動車道で停車中のマイクロバスにトラックが追突、2人が死亡、14人が負傷する事故が発生しました。マイクロバスはエンジンが故障したため、路肩に停まっていました。そこにトラックが追突。
また、10月18日には岡山県中国自動車道で路肩に退避していた母娘が死亡。二人は軽自動車を運転していたところ、路上に落ちていたタイヤに乗り上げ停車しました。二人は路肩に避難し、警察に通報するなどしていましたが、後ろから走ってきたトレーラーも落ちていたタイヤに乗り上げて横倒しとなり、母と娘をはねました。
停止車両の衝突が、死亡事故の第二位
NEXCO東日本(東日本高速道路株式会社)が公表した資料によると、2014年に発生した死亡事故の大きな要因は、単独事故、停止車両の衝突、人と車の事故の三つが挙げられます。すべての死亡事故のうち、停まっていた車両に衝突する死亡事故が、実は二番目に多い事故原因となっています。
そこで、車両に何かトラブルが発生して停めざるを得ない時の対処法について、取り上げたいと思います。
どこに、どのように退避するか
まず、どこに停めるか。これで追突されるリスクが減ります。
エンジンなどに不調があった時、まず一番左側、第一走行車線に移って走ってください。
ハザードランプを点滅しながら、路側帯に乗り入れましょう。
通常、路側帯を走ることは禁止されていますが、路側帯に駐車すると追突される危険が高いです。
ハザードを点滅しながら、路側帯を時速50km以下のゆっくりしたスピードで、非常駐車帯や一般車両が通行しないような高速バスの停留所など、左に膨らんでスペースがあるところまで走っていき避難してください。
人の退避
車を停めたら、ガードレールの外側へ避難します。車を降りる時は左側のドアから降ります。車両から離れる時は、自分が止めた車から引き返すような方向へ避難してください。
もし、自分の車の進行方向と同じ方向へ行くと、追突された自分の車でひかれる可能性があります。
その他の注意
車を停めた場合、ハンドルは左側に切っておいてください。万一、追突された時に、壁にぶつかる状態になるようにするためです。
逃げる時は三角表示板などを、走ってくる車などに注意しながら、車から50mくらい離れたところに置きます。
安全なところに来たら、非常電話、あるいは自分の携帯で連絡をとります。
これだけ覚えて!
〇高速道路で車にトラブルが発生したら
・一番左側の車線に移る。
・ハザードランプを点滅させながら路側帯をトロトロ走る。
・非常駐車帯、バス停などへ車を停める。
・ハンドルは左に切り、左のドアから降りる。
・停めた車の進行方向とは逆向きに注意しながら歩いていく。
・三角停止板などを置く。
・必ず、ガードレールの外側へ避難する。
・安全な場所で非常電話か携帯で救援を呼ぶ。
いざという時、冷静に対応できるように、一度イメージトレーニングをしておいた方がいいかもしれません。
(みず)
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